チョン・ユハは、他の人々を守るため、自らイ・ソルの身代わりとなり、チャン・テファに捕らえられます。仲間たちは無念ながらも逃亡を図り、チャン・テファは内禁衛軍に追跡を命じますが、イ・チャンが待ち構えていたため断念します。ホンジュは、キム・シヨルの冷酷さに恐怖し、彼の手が血で汚れていることに嫌悪感を抱きます。
捕らえられたチョン・ユハは牢獄でシン・ウォノと出会います。シン・ウォノは状況を理解し、チョン・ユハを守るため、彼女がイ・ソルであると芝居を打ちます。
チャン・テファは、サンソンがイ・チャンに告げたイ・ソルが偽物だと知っていますが、それを咎めることなく、サンソンを脅迫して看守人の居場所を聞き出します。サンソンは、看守人が寺で訓練を受けていることを明かします。カン・サンはチョン・ユハを救うため宮殿へ向かおうとしますが、キム・シヨルも同行しようとします。しかし、カン・サンは過去の罪滅ぼしとしてキム・シヨルを自由の身にします。宮殿に入る前、カン・サンは提調に協力を求め、自分がイ・ソルを名乗る資格はないと告げます。チョン・ユハこそが真のイ・ソルだと。提調もまた世孫を守るため宮殿に兵を送り込むつもりで、チョン・ユハがイ・ソルであることは正しいと認めます。
パニャはダノからファリョンの死を聞き、皆でファリョンを弔います。チョン・ユハの処刑日と思われた日に恩栄宴が開かれることに一同は不審を抱きます。ダノはカン・サンの身を案じ、大妃殿から懿旨を貰うため宮殿に潜入します。恩栄宴当日、ダノは妓生と共に宮殿へ。イ・チャンは大妃を脅迫し、孫の処刑を目撃させようと恩栄宴に同席させます。ダノは大妃から懿旨を手に入れ、大妃はパク貴人に連れられ恩栄宴の場へ向かいます。
チャン・テファは、看守人が三日待つように言ったのは恩栄宴での奇襲のためだと気づき、内禁衛軍に看守人が宮殿に侵入したと知らせます。しかし、イ・チャンはイ・ソルの処刑を止めず、むしろ早めます。カン・サンたちは途中でチャン・テファと遭遇、キム・シヨルは六人会と単身で対峙し、チャン・テファを殺めます。しかし、再び血に手を染めたキム・シヨルは深い罪悪感に苛まれます。
チョン・ユハ、カン・サン、キム・シヨルたちの運命が複雑に絡み合い、忠誠心、犠牲、そして内なる葛藤が物語に緊張感を与えています。
第17話の感想
第17話は、息詰まる展開の連続で、感情のジェットコースターに乗っているようでした。チョン・ユハの自己犠牲には胸が締め付けられました。愛する人たちを守るため、自ら危険に身を投じる彼女の勇気と覚悟は、まさにヒロインの鑑と言えるでしょう。対照的に、キム・シヨルの苦悩も深く心に響きました。人を殺めることでしか大切な人を守れないというジレンマ、そして増していく罪悪感。彼の苦悩は、この物語の暗い側面を象徴しているかのようです。
特に印象的だったのは、カン・サンがキム・シヨルを解放するシーンです。過去の過ちを償い、真の自由を与えるカン・サンの優しさ、そしてキム・シヨルの複雑な表情。二人の間に流れる静かな空気の中に、様々な感情が凝縮されていました。また、ダノの機転と行動力も光っていました。大切な人を守るため、危険を顧みず宮殿に潜入する彼女の勇姿は、まさに「女傑」という言葉がぴったりです。
恩栄宴のシーンは、緊張感が最高潮に達しました。イ・チャンの冷酷な策略、大妃の悲痛な表情、そして処刑が刻一刻と迫る中でのカン・サンたちの奮闘。手に汗握る展開に、思わず息を呑みました。
つづく