第18話、ついにクライマックスを迎えます。チョン・ユハの処刑が迫る中、カン・サンたちは救出作戦を決行。処刑の寸前、カン・サン一行が駆けつけますが、その時、ユン・クナムがイ・チャンに謀仮を告げ、逃げるよう促します。しかし、イ・チャンはチョン・ユハの死を確認するまで動こうとしません。結局、正体不明の矢の脅威により、イ・チャンは退却を余儀なくされます。
カン・サンはイ・チャンに、朝廷からの廃位軍が迫っており、もはや勝ち目はないと告げます。宮門を開けようとしていたダノもイ・チャンと遭遇しますが、機転を利かせて逃げ延びます。一方、カン・サンは内禁衛長に自分がイ・ソルであることを明かします。内禁衛長がカン・サンに襲いかかろうとした瞬間、ダノが矢を放ち阻止、カン・サンも仮撃します。負傷した内禁衛長はイ・チャンの元へ逃げ帰り、イ・ソルは別人だと伝えます。
ダノは懿旨を使って宮門を開き、殿下は既に脱出したと嘘をつきます。門番たちは混乱し、ダノが読み上げた新王即位の懿旨を信じます。しかし、イ・チャンはイ・ソルを探さずには諦めきれず、生きている限り逃げることはできないと考え、イ・ソルと最後の対決をします。この対決で、イ・チャンは意図的にイ・ソルの剣で自害し、イ・ソルに弑君の罪を背負わせようとします。
同時に、キム・シヨルは師匠であり、イ・チャンの護衛でもある人物と対峙します。キム・シヨルは師匠を殺したくなく、過去の恨みを捨ててほしいと願います。イ・ソルを守るのは護衛の任務ではなく、友人としての気持ちだと語ります。
その後、カン・サンはチョン・ユハにイ・ソルとして即位するよう提案し、大妃娘娘とシン・ウォノもチョン・ユハの能力と資質を認めます。カン・サンは、復讐しか考えていない自分より、チョン・ユハの方が国の未来を築けると考え、血を流さず勝利を得られる時代を作れると信じます。
キム・シヨルは、将来護衛になるはずだった子供たちを解放し、復讐にとらわれず普通の生活を送れるようにします。そして、ホンジュに最後の別れを告げに行きます。ホンジュはキム・シヨルを恨み続けると言いながらも、恨み続けるために生きてほしいと懇願します。キム・シヨルは去っていきます。
2年後、二花院は新王が宿泊した宿として繁盛し、ダノとカン・サンは旅に出てダノの夢を実現させています。カン・サンは自分の存在がチョン・ユハにとって負担になると考え、身を引きます。陸陸浩は状元に合格し、チョン・ユハを補佐します。キム・シヨルは行方不明になっていましたが、ホンジュはキム・シヨルを許し、彼を苦しめた自分を責めます。
ある日、ホンジュは薬果と聞き覚えのある歌声からキム・シヨルを見つけ出す希望を持ち、勇気を出してキム・シヨルを追いかけ、二花院へ戻るよう説得します。二花院では皆がキム・シヨルを家族として温かく迎え入れます。カン・サンはキム・シヨルに生きる意味を取り戻すよう励まし、最終的にキム・シヨルとホンジュは結ばれます。
第18話の感想
「コッソンビ熱愛史」の最終回、第18話は、様々な感情が渦巻く、感動的な結末でした。特に印象的だったのは、イ・チャンの最期です。復讐に囚われ、歪んだ愛に苦しんだ彼が、イ・ソルの剣で自害を選ぶシーンは、悲劇的ながらもどこか美しさを感じさせました。自分の死をもってイ・ソルに罪を背負わせようとする執念深さと、皮肉にもそれがイ・ソルの苦しみから解放する道を開いたという複雑な結末は、深く胸に刻まれました。
また、キム・シヨルとホンジュの再会も感動的でした。キム・シヨルは過去の罪悪感から姿を消しますが、ホンジュの強い想いが彼を二花院へと連れ戻します。憎しみから始まった二人の関係が、深い愛情へと変化していく過程は、見ているこちらも温かい気持ちになりました。
カン・サンの選択も印象的です。復讐を遂げた後、静かに身を引く姿は、彼の成長と優しさを物語っています。チョン・ユハに王位を譲り、ダノと共に旅に出るという結末は、彼らにとって最高の幸せだったのではないでしょうか。
全体を通して、それぞれのキャラクターが自身の運命と向き合い、葛藤しながらも成長していく姿が丁寧に描かれていました。それぞれの想いが交錯し、複雑に絡み合いながらも、最終的には希望に満ちた未来へと繋がっていくストーリーは、まさに「熱愛史」というタイトルにふさわしい、壮大な物語でした。少し駆け足気味に感じた部分もありましたが、登場人物たちのその後がしっかりと描かれており、満足のいく最終回だったと思います。