二花院を守るため、ユン・ダノはチャン・テファにイ・ソルを見つけ出すことで借金を返済すると申し出た。彼女は中村の事情に通じており、富営閣の宿泊状況まで把握していた。チャン・テファはユン・ダノに1ヶ月の猶予を与えた。このやり取りを偶然聞いた姜鏟は驚きを隠せない。
イ・ソルの手がかりを得るため、ユン・ダノは富営閣のサンソンを訪ねる。しかし、サンソンはイ・ソルの居場所について曖昧な情報しか与えなかった。翌日、ユン・ダノはサンソンから聞いた、イ・ソルの情報を知っている可能性のあるムクチョルという元使用人に会うため、果川県へ向かう。チョン・ユハはユン・ダノの安全を心配し同行し、暇を持て余したキム・シヨルも加わった。
一行は山中で山賊に遭遇するが、彼らは姜鏟に懲らしめられた過去があり、手出しはしなかった。果川に到著すると、姜鏟も現れ、陸陸浩に遣わされたと主張する。一方、サンソンは国王とシン・ウォノに捕らえられ、イ・ソルの居場所を吐露するよう迫られる。サンソンは真実を話せば命はないと悟る。イ・チャンはサンソンを殺そうとするが、イ・ソルの特定にはサンソンが必要なため思いとどまる。
ムクチョルから、イ・ソルは宮廷を脱出した後、乳母に育てられ、13歳で養子に出されたことをユン・ダノは知る。乳母は後に病死したが、イ・ソルには足首に赤い痣があるという重要な情報を得る。宿に戻ると、チョン・ユハは姜鏟が何かを隠していると疑うが、姜鏟は口を割らない。ユン・ダノは足首に赤い痣のある書生を探し始める。この行動にファリョンはイ・ソルを探すことの危険性を警告する。
かつて貴族の娘だったパニャは、今は妓女として富営閣で働き始め、他の妓女と衝突する。ファリョンはパニャに、チャン・テファの情けでここにいることを忘れず、今の身分を自覚するよう諭す。姜鏟はユン・ダノに果川へ行った理由を尋うが、ユン・ダノははぐらかす。ユン・ダノは犬に餌を与えながら、かつて保護した少年を思い出すが、その少年がイ・ソルだとは気づいていない。
シン・ウォノは、パク貴人に仕えていた尚宮の出産当日の不審な行動を調べさせる。彼女は赤ん坊の泣き声を聞いていたという。シン・ウォノはチャン・テファに、かつての護衛の行方を問い、剣術の達人であることを知る。シン・ウォノはチャン・テファの真意を探りつつ、イ・ソルを生きたまま確保するよう念を押す。
チャン・テファは剣術の達人を見つければイ・ソルの居場所が掴めると提案する。ユン・ダノは羅州(ナジュ)嬸に、二花院を守れなければ姉の秘密も露呈してしまうと窮状を訴える。チョン・ユハは秋服を作っているが、頑なに足首を見せない。ユン・ダノは足首に赤い痣のある書生探しに奔走する。三人の書生はファリョンからユン・ダノがイ・ソルを探していることを聞き、キム・シヨルは特に心配し、宿泊費を全額ユン・ダノに渡す。
姜鏟はユン・ダノにイ・ソル探しを諦めるよう説得するが、彼女の決意は固く、姜鏟は諦めて立ち去る。翌日、ユン・ダノは富営閣で書生からの手紙を受け取り、イ・ソルについて話し合いたいという申し出を受ける。同時に、シン・ウォノはチャン・テファを通じて義禁府に護衛の費用について調べさせ、大妃娘娘が管理していたこと、そして国王すら護衛の存在を知らなかったことを知る。
これらの出来事はユン・ダノの決意をさらに強固なものにし、イ・ソルの行方を巡る様々な勢力の暗闘は激化していく。
第3話 感想
第3話は、イ・ソル探しという大きな謎を軸に、様々な登場人物の思惑が交錯し、物語の緊張感を高めるエピソードでした。ユン・ダノは二花院を守るため、危険を顧みずイ・ソル探しに奔走する姿が印象的です。彼女の行動力と責任感は、視聴者に共感を抱かせます。一方で、借金返済のためにイ・ソルを利用しようとする一面も垣間見え、彼女の複雑な内面が描かれています。
姜鏟の登場も物語に深みを与えています。彼はユン・ダノを陰ながら見守り、時に助言を与えながらも、自身の目的を隠している様子が伺えます。二人の関係性の変化にも注目したいところです。
また、キム・シヨルの優しさやチョン・ユハの心配りが、ユン・ダノの支えとなっている様子が描かれており、三人の友情に温かさを感じます。ファリョンやパニャといった女性キャラクターの登場も、物語に彩りを添えています。特にパニャの過去と現在の境遇の対比は、身分製度の厳しさを改めて感じさせます。
つづく