悪の花

12話

第12話は、コン・ミジャが被害者の写真、爪、そして血痕の付いた匕首が入った箱を発見するところから始まります。ペク・ヒソンがト・ヒョンスを生きたまま埋めようとした恐ろしい場面が明らかになり、恐怖に慄くコン・ミジャは誤って自分の息子を傷つけてしまいます。

このエピソードでは、過去の村人によるト・ヒョンスへの迫害とその心に刻まれた深い傷、そしてチェ・ジェソプのト・ヘス姉弟に対する態度の変化が掘り下げて描かれています。彼はもはや二人を苦しめることを望まず、ト・ヒョンスの名誉回復と明るい未来のために手を貸します。

同時に、チャ・ジウォンは苦境から逃れるため辞職を決意しますが、夫であるト・ヒョンスが直面するかもしれない危険を前に、彼女は強く立ち向かうことを選びます。

また、ペク・ヒソンの複雑な陰謀も明らかになります。彼はヨム・サンチョル、ト・ヒョンス、そしてパク・スニョンの問題を同時に解決しようと企んでいます。しかしト・ヒョンスは巧みにこの状況を利用し、警察と協力して罠を仕掛けます。

11話

第11話では、ト・ヒョンスは緊迫感あふれる様々な出来事を経験しました。まず生まれたばかりの娘に対して父親としての責任感と不安を感じ始めます。その後、ヨム・サンチョルとの取引では巧妙な罠を仕掛け、キム・ムジンの協力を得て警察との連絡を試みます。しかし、ペク・マヌの介入により計画は狂い、ト・ヒョンスと警察が繋がっていることを知ったヨム・サンチョルは取引を反故にし、ト・ヒョンスに暴力を振るいます。

一方、チャ・ジウォンは人質を無事に救出し、ト・ヘスは偶然にも事件の鍵を握る人物、ペク・ヒソンの父親であるペク・マヌに近づきます。ト・ヒョンスはヨム・サンチョルの手下に捕らえられますが、キム・ムジンとチャ・ジウォンの助けにより窮地を脱し、ヨム・サンチョルに反撃します。すべてを失うかもしれない危険に直面したト・ヒョンスは、チャ・ジウォンと家族の大切さを改めて実感します。

新しい朝が訪れ、二人は共に未来へ進むことを決意しますが、脱獄したヨム・サンチョルの存在が彼らの運命に影を落とします。

10話

第10話は、登場人物それぞれの内面の葛藤と行動を中心に展開します。

キム・ムジンはト・ヘスのために家を修繕し、彼女の孤独な心を温めようとします。ト・ヘスは自責の中で真実を告白する決意を固め、チャ・ジウォンに全てを打ち明けると約束します。一方、チャ・ジウォンはペク・ヒソンの変化と、彼が辞職するかもしれないという状況に、後悔と希望が入り混じった複雑な感情を抱きます。

ペク・ヒソンは共犯の情報を暴露しようと計画を進める一方で、本当のペク・ヒソンから人生を取り戻してほしいと懇願されます。物語はここで、ペク・マヌが共犯の一人である可能性を示唆する重要な手がかりを提示します。さらに、録音ペンの中に残されていたキム・ムジンの巧妙な尋問の様子が明らかになり、チェ・ジェソプはチャ・ジウォンに疑念を抱き始めます。

そして、ペク・ヒソンは変声器を使って警察のヨム・サンチョル逮捕に協力します。チャ・ジウォンは夫の行動に不安を感じながらも、彼の決断を支持します。

9話

第9話は、ペク・ヒソンとチャ・ジウォンの複雑な愛憎劇、そして過去の事件を巡る謎に迫ります。引っ越し後、ペク・ヒソンは新しい家を美しく飾り立てることでチャ・ジウォンとの関係を維持しようとしますが、二人の間の溝は深まるばかりです。お腹の赤ちゃんの胎動を感じたことで、ペク・ヒソンはチャ・ジウォンへの愛情と守るべき存在としての想いを一層強くしますが、同時に過去の秘密の渦に巻き込まれていきます。

一方、密室で目を覚ました本当のペク・ヒソンは、事故当日に電話に出なかった理由を疑問に思い、会う約束をしていた重要な人物を思い出します。録音されていた手がかりを元に、ペク・ヒソンは当時のバーへと向かい、共犯者に関する新たな情報を得ます。

同じ頃、真実を明らかにしようと行動を起こしたチャ・ジウォンでしたが、その行動は思わぬ結果を招き、ファン・ジョンスンの逃亡と負傷を許してしまいます。危機に直面したペク・ヒソンは、持ち前の機転でヨム・サンチョルの手下から一時的に逃れます。そして、ペク・ヒソンが危険にさらされているかもしれないと察知したチャ・ジウォンは、彼の身を案じる気持ちを伝えます。

8話

第8話では、ト・ヒョンスがペク・マヌ夫婦に軟禁され、植物状態のペク・ヒソンとして振る舞うことを強いられる様子が描かれています。ペク・マヌの出世に影響が出ないよう、現状維持のため、ト・ヒョンスは外見を変えるだけでなく、ペク・ヒソンの身分証明書も入手し、正式に彼の身代わりとなりました。このことで、妻であるチャ・ジウォンとの関係は偽りのものとなり、互いに探り合うようなぎこちない状態に陥ります。そして、真実を知ったチャ・ジウォンは、真の共犯者を見つけ出す決意を固め、別れも覚悟します。

同時に、過去の秘密も明らかになります。ト・ヘスは弟を守るために殺人を犯してしまい、ペク・ヒソンがその罪を被り、都民錫の共犯者となったのです。さらに、キム・ムジンの助力により、姉弟は再会を果たし、真相解明への道が開かれます。葬儀の場でト・ヘスに木札を弟に渡すよう促した謎の男の正体も、徐々に明らかになりつつあります。

注目すべきは、本物のペク・ヒソンが病院で危篤状態に陥った時、彼に成りすましていたト・ヒョンスにも同じような身体の異変が現れたことです。

7話

第7話は、ト・ヒョンス、ペク・ヒソン、そしてチャ・ジウォンの複雑な関係を中心に展開します。

2005年、交通事故の後、意識を取り戻したト・ヒョンスは、人気のない豪邸で目を覚まし、そこに突然現れたペク・マヌとコン・ミジャに遭遇します。時を同じくして、病院から帰宅したペク・ヒソンの様子がおかしいことに、チャ・ジウォンは気づきます。

彼女はペク・ヒソンを試すために腕時計をわざと紛失し、同時にト・ヒョンスの過去を調べ、彼が仮社会性パーソナリティ障害を抱えていることを発見します。キム・ムジンはインタビュー録音で話題となり、世間ではト・ヒョンスと都民錫の関連性を疑い始めます。ペク・ヒソンはキム・ムジンに助けを求めますが、うまくいきません。

チャ・ジウォンはペク・ヒソンを都民錫の旧宅の地下室に連れて行き、録音機を使って彼を試します。その結果、ペク・ヒソンは正気を失いそうになります。チャ・ジウォンはト・ヒョンスの事件をさらに深く掘り下げ、彼女自身も何かを企んでいる節が見え隠れします。

最後に、ペク・ヒソンは深夜にキム・ムジンを訪ね、助けを求めます。その間、チャ・ジウォンは腕時計の追跡装置を使って、全てを監視しています。

6話

ペク・ヒソンは昏睡から目を覚ますと、突然現れた警察に驚き、恐怖に駆られて逃げ出した。チャ・ジウォンの抱擁によってようやく落ち着きを取り戻す。心臓が七分間も停止していたにも関わらず、ペク・ヒソンは記憶の混乱は見られなかった。しかし、チャ・ジウォンはどこか彼が以前とは違うと感じていた。

そこにペク・マヌとコン・ミジャが到着し、チャ・ジウォン一家を追い払う。そして、奇跡的に生還したものの異常な行動を見せるパク・ギョンチュンをペク・ヒソンに始末させようと画策する。パク・ギョンチュンの存在は、彼らの秘密を暴く恐れがあったからだ。

将来への不安が募るチャ・ジウォンは、ペク・ヒソンと向き合う度に感情が大きく揺れ動く。

パク・ギョンチュンの状態により警察の捜査は行き詰まりを見せていたが、そこにチェ・ジェソプが突然介入し、ペク・ヒソンに対して強硬な手段で取り調べを始める。この事態はチャ・ジウォンの不安を更に増大させる。しかし、過去の友情がチェ・ジェソプの追及の手を鈍らせることとなる。

ペク・ヒソンはパク・ギョンチュンの問題を解決することを決意し、医師に扮して彼に近づく。実はパク・ギョンチュンは、ペク・ヒソンの到来を待ちながらずっと芝居を打っていたのだ。そして、ペク・ヒソンが自分を騙していなかったのではないかと疑い始め、過去の事件には他に共犯者がいた可能性に思い至る。

結局、ペク・ヒソンはパク・ギョンチュンに手をかけることはなく、彼自身の嘘で事態を収拾させた。

一方、チャ・ジウォンはペク・ヒソンの仕事場の地下室を調べ始め、血痕を発見する。

こうした出来事は全て、ペク・ヒソンとチャ・ジウォンの間にある複雑な信頼関係を背景に展開していく。チャ・ジウォンは周囲の言葉に惑わされることなく、自分の目で見たものを信じようと固く決意していた。

5話

第5話は、チャ・ジウォンとペク・ヒソンの間の複雑な感情のもつれと、連続殺人事件を巡る緊迫した展開を描いています。

2006年の冬、停電の中でペク・ヒソンがチャ・ジウォンを助けたことで、二人の距離は縮まりました。しかし、ペク・ヒソンの冷淡な態度にチャ・ジウォンは落胆しますが、彼の残したわずかな希望に再び心を躍らせます。

2008年の春、チャ・ジウォンは再びペク・ヒソンに想いを伝えますが、返事は得られませんでした。

場面は現代に移り、過去の記憶に気を取られたチャ・ジウォンは、ト・ヒョンスを夫の名前で呼んでしまう失態を犯します。一方、チョン・ミスクの名前を耳にしたペク・ヒソンは危険な状況に巻き込まれ、パク・ギョンチュンの策略によって連れ去られてしまいます。

それを知ったチャ・ジウォンはすぐさまパク・ギョンチュンの追跡を開始し、ペク・ヒソンが干上がったプールに閉じ込められ、命の危険に晒されていることを発見します。

同時に、キム・ムジンはキョンシク警官から連続殺人事件に関する新たな手がかりを得て、チェ・ジェソプもパク・ギョンチュンの人質の監禁場所を推測、ペク・ヒソンの救出は一刻を争う事態へと発展していきます。

4話

第4話は、チャ・ジウォンとペク・ヒソンのやり取り、そしてナム・スンギル死亡事件の捜査を中心に展開します。

チャ・ジウォンとペク・ヒソンは初めてのデートに出かけますが、都民錫の出現によりペク・ヒソンの気分は沈んでしまいます。警察はト・ヒョンスをナム・スンギル事件の犯人と疑い、その姉であるト・ヘスの生活にも影響が出始めています。

ペク・ヒソンはチャ・ジウォンとの時間を利用して情報を得ようとします。そして、キム・ムジンとして取材を行い、事件の詳細をさらに深く探っていきます。

村では、ペク・ヒソンは過去の辛い記憶を思い出します。その後、福子おばさんが拉致され、キム・ムジンが殴られ気を失い、ペク・ヒソンはパク・ギョンチュンを捕らえます。チャ・ジウォンも襲撃を受けますが、ペク・ヒソンに救出されます。

最後に、倉庫で見つかった腕時計が、ペク・ヒソンと事件との間に、より深い繋がりがある可能性を示唆し、物語はさらに複雑さを増していきます。そして、チャ・ジウォンは真実の追求を続けるのでした。

3話

第3話は、ペク・ヒソンとチャ・ジウォンの複雑な愛憎劇、そして連続殺人事件の新たな展開を描いています。2007年、チャ・ジウォンはペク・ヒソンに告白しますが、冷たく拒絶されてしまいます。間もなく、ナム・スンギルが遺体で発見され、その死因は連続殺人事件の特徴と一致することから、警察は真犯人の再犯を疑い始めます。

この混乱に乗じて、キム・ムジンはペク・ヒソンとチャ・ジウォンの誤解を利用し、利益を得ようと企みますが、ペク・ヒソンは巧みに切り抜けます。捜査が進むにつれ、ト・ヒョンスとナム・スンギルの繋がりを示す証拠が増えていきます。ペク・ヒソンは、過去にナム・スンギルと喧嘩をした際に謎の人物と遭遇した出来事を思い出します。

同時に、キム・ムジンは真犯人が別にいることに気づき、この事件を報道する機会を見出します。そして、ペク・ヒソンとキム・ムジンは真犯人逮捕のために協力することを決意します。一方、コン・ミジャはペク・ヒソンに激しい怒りを抱き、自宅の密室には衝撃の秘密が隠されていました。なんと、本当のペク・ヒソンは医療機器によって生命を維持されている患者だったのです。

2話

第2話では、ペク・ヒソンとチャ・ジウォンの複雑な感情の絡み合いと、模倣連続殺人事件の捜査が描かれています。

朝、ペク・ヒソンは作り笑顔で妻のために朝食を用意する様子からは、幸せな生活への憧れと、それを偽る彼の心の奥底が垣間見えます。

一方、警察官であるチャ・ジウォンは、チョン・ムノクという老婦人の殺害事件を捜査する中で、死体の特徴が2002年の連州市連続殺人事件と類価していることに気付きます。しかし、それは模倣犯罪でした。綿密な捜査によって、チャ・ジウォンは真犯人であるパク・ソヨンが自身のDNA証拠を隠蔽するために殺人を模倣したことを突き止めます。そして、その動機はなんと階段を上りたくないという些細な理由だったのです。

その一方で、ペク・ヒソンの秘密も徐々に明らかになっていきます。店を閉めた後、彼は地下室に閉じ込めていたキム・ムジンに冷酷な態度を見せ、自分が過去の事件の犯人であることを告白します。さらに、キム・ムジンの日記からナム・スンギルの情報を手に入れ、かつてト・ヒョンスとして生きていた彼の知られざる一面が明らかになります。

1話

第1話は、ペク・ヒソン一家が表面上は平穏な生活を送っているものの、実際には波乱に満ちている様子を描いています。ペク・ヒソンは連州市連続殺人事件の逃亡犯であるト・ヒョンスですが、警察官のチャ・ジウォンと結婚後、家庭の平和を維持しようと努力しています。ペク・ヒソンの誕生日の家族の集まりでは、家庭の雰囲気は冷え切っていました。

一方、チャ・ジウォンは12歳の少年、キム・インソが父親を殺害したと訴えた事件を捜査します。結果、それは事故であり、キム・インソが母親に薬を盛っていた事実が明らかになります。

また、記者であるキム・ムジンはペク・ヒソンの正体に気づき、ペク・ヒソンは秘密を守るため、キム・ムジンを地下室に監禁します。

家の中では波風が絶えないものの、ペク・ヒソン一家は幸せそうに振る舞い続け、監禁されたキム・ムジンは絶望的な状況に直面します。