危機一髪、ユン・セリは地下駐車場の電気を全て消し、暗闇の中、チョ・チョルガンの罠にかからないようリ・ジョンヒョクに大声で逃げるように叫びました。リ・ジョンヒョクは声の方向を頼りに、混乱するユン・セリを見つけました。その時、駐車場の係員が様子を見に来たため、チョ・チョルガンは諦めてその場を去りました。
リ・ジョンヒョクは軽傷を負い、ユン・セリは医師を自宅に呼びました。しかし、その医師はユン・セリの兄夫婦に買収されており、家に謎の男がいることを密告してしまいます。この一件でユン・セリは性格が変わり、アシスタントたちと食事をするようになり、皆彼女の変化を喜びました。一方、ソ・ダンとク・スンジュンは親密になり、ソ・ダンが作った粥を食べるク・スンジュンは、自分の悲惨な過去をソ・ダンに語り、ソ・ダンは怒りながら復讐するように促しました。
静かな夜、リ・ジョンヒョクは一人窓辺に立ち、ユン・セリは一緒に静かに酒を飲みました。現状を思い、沈んだ様子のリ・ジョンヒョクを、ユン・セリは明るく励ましました。同じ頃、北の村では、村の女性たちが洗濯をしながら最近の出来事を話し、村が封鎖されるのではないかと不安を口にしていました。
ユン・セリとリ・ジョンヒョクは危機を脱した後、すぐに写真館へ向かい、パスポート用の写真を撮りました。ユン・セリはリ・ジョンヒョクとツーショットを撮りたがりましたが、リ・ジョンヒョクはそれを断りました。そこで、ユン・セリは偶然友人のク・スンジュンに出会いました。しかし、リ・ジョンヒョクはク・スンジュンに対して警戒心を抱き、ユン・セリとの接触を阻止し、ク・スンジュンの腕をほぼ脱臼させそうになりました。ク・スンジュンはユン・セリの飛行機事故のニュースを知っていましたが、それについて口を閉ざし、ユン・セリのことは何も聞いていないと言って急いで立ち去りました。
リ・ジョンヒョクの部下たちは韓国で騒動を起こし、銭湯でトラブルを起こして金を払う羽目になりましたが、最終的にユン・セリと再会を果たし、喜びのあまり涙を流して抱き合いました。ユン・セリとリ・ジョンヒョクは部下たちを家に連れて帰りました。部下たちはユン・セリの大きな家に驚き、スマートロックや温水が出る蛇口など、初めて見るものばかりに目を丸くしました。
ユン・セリは皆に焼肉を振る舞い、楽しい時間を過ごしました。しかし、部下たちがリ・ジョンヒョクの父が帰国を望んでいると伝えると、ユン・セリの笑顔は消えました。彼女はリ・ジョンヒョクと別れたくありませんでした。翌朝、ユン・セリが出かけようとすると、リ・ジョンヒョクは話しかけようとしましたが、ユン・セリはそれを遮りました。彼女は別れを告げられるのが怖かったのです。
夜、ユン・セリが帰宅すると家は真っ暗でした。リ・ジョンヒョクたちが去ったと思い、悲しみに泣き崩れましたが、その時、リ・ジョンヒョクたちが電気をつけました。実は、サプライズでユン・セリの誕生日を祝うためでした。ユン・セリは驚きのあまり呆然としながらも、嬉し涙と悲しみの涙を流しました。リ・ジョンヒョクは優しく彼女を抱きしめ、これからもずっと一緒に誕生日を祝うと約束しました。
第12話の感想
第12話は、笑いと涙、そしてサスペンスが絶妙に絡み合い、視聴者を惹きつけるエピソードでした。冒頭の地下駐車場での緊迫したシーンは、息を呑む展開。暗闇の中、ユン・セリの機転とリ・ジョンヒョクの冷静な判断が光り、危機を脱する様子は手に汗握るものでした。
一転して、ユン・セリとアシスタントたちの食事シーンは、彼女の変化を象徴する心温まる場面。これまでの孤独な姿とは異なり、周囲の人々と心を通わせる彼女の姿に、安堵感を覚えました。
また、ソ・ダンとク・スンジュンの関係性の変化も注目すべき点。ソ・ダンの優しさに触れ、自身の過去を語るク・スンジュンの姿は、彼の心の変化を予感させます。
そして、リ・ジョンヒョクの部下たちの韓国でのドタバタ劇は、コミカルで笑いを誘います。文化の違いに戸惑いながらも、韓国の生活を楽しむ彼らの姿は、微笑ましい限り。特に、ユン・セリの自宅での驚きようは、視聴者も共感できるのではないでしょうか。
終盤の誕生日サプライズは、感動的なシーン。ユン・セリの感情の起伏、そしてリ・ジョンヒョクの温かい言葉は、二人の絆の深さを改めて感じさせます。別れが近いことを予感させながらも、希望に満ちたラストシーンは、今後の展開への期待を高めます。全体を通して、緊張感と温かさ、そしてユーモアがバランス良く描かれた、見応えのあるエピソードでした。
つづく