ユン・セリは銃撃され、重症の気胸に陥りました。リ・ジョンヒョクは彼女を病院へ運び、手術室の前で祈るように立ち尽くします。ユン・セリと共に生きる決意を固めたリ・ジョンヒョクにとって、彼女の無事を祈る時間は何よりも長く感じられました。部下たちもユン・セリの容態を聞き、涙を流して心配します。
警察の事情聴取に対し、リ・ジョンヒョクは偽造身分証を使い難を逃れます。犯人であるチョ・チョルガンも負傷しており、正規の病院ではなく、粗末な環境の小さな診療所で治療を受けているだろうと警察に伝えました。まさにその通り、チョ・チョルガンは怪しげな診療所で弾丸の摘出手術を受けていました。
一方、ソ・ダンの母はリ・ジョンヒョクに別の女性がいることを知り激怒します。ソ・ダンがリ・ジョンヒョクに抱いていた一途な想いを思い出し、胸を痛めました。韓国では、ユン・セリの見舞いに来た親族たちはリ・ジョンヒョクの素性を知らず、彼を追い出してしまいます。意識を取り戻したユン・セリは、偽善的な親族たちを追い払い、すぐにリ・ジョンヒョクに電話をかけました。再会した二人は抱き合い、喜びの涙を流します。
北朝鮮では、ソ・ダンとク・スンジュンが互いの気持ちに気づき、運命的な出会いに感謝しながらキスを交わします。病院でユン・セリは偶然、母が自分の病床で懺悔する録音を発見します。ユン・セリと兄たちは異母兄弟でしたが、彼女は継母を実母のように慕っていました。しかし、継母はユン・セリの愛情を受け入れず、今になって後悔の念に苛まれていました。
リ・ジョンヒョクは献身的にユン・セリを看病しますが、二人の抱擁する写真がネットに流出し、スキャンダルとなります。ユン・セリの秘書は、リ・ジョンヒョクはただのボディーガードだと弁明に追われます。この一件を知ったユン・セリの長男は、リ・ジョンヒョクを懲らしめようと病院に乗り込んできますが、返り討ちに遭ってしまいます。ユン・セリ的継母はリ・ジョンヒョクに会い、二人の関係を問い詰めますが、リ・ジョンヒョクは沈黙を守ります。
リ・ジョンヒョクの父は、チョ・チョルガンと繋がっている後輩から退位を迫られますが、冷静に対処します。ユン・セリは家族を病室に呼び出し、長男夫婦が自分を陥れようとしていた証拠の音声を公開します。激怒した父は長男の全役職を剝奪し、勘当しました。
第14話の感想
第14話は、愛の不時著の中でも特に感情の起伏が激しい回でした。ユン・セリの生死を彷徨う姿、リ・ジョンヒョクの深い愛情と献身、そして様々な人間関係の葛藤が描かれ、息を呑む展開の連続でした。
まず、冒頭のユン・セリの手術シーンは緊迫感に満ち溢れていました。リ・ジョンヒョクの祈るような姿、部下たちの涙、そして意識を取り戻したユン・セリとリ・ジョンヒョクの再会のシーンは、感動的で胸を締め付けられました。生死の境を彷徨ったことで、二人の愛はさらに深まり、運命共同体としての絆がより強固になったと感じます。
一方で、ソ・ダンとク・スンジュンの恋の行方も見逃せません。互いの気持ちにやっと気づき、結ばれた二人の姿は、切なくも美しいものでした。特に、これまで孤独だったソ・ダンが、本当の愛を見つけた喜びは、視聴者にも伝わってきました。
しかし、喜びばかりではありません。ユン・セリとリ・ジョンヒョクのスキャンダル、ユン・セリの家族との確執、そしてリ・ジョンヒョクの父を取り巻く権力争いなど、様々な問題が山積しています。特に、ユン・セリの長男夫婦の悪巧みは、見ていて腹立たしく、今後の展開がますます気になります。
つづく