ユン・セリは無事に帰国できると思っていた矢先、脱出途中に襲撃に遭います。危機一髪でリ・ジョンヒョクが駆けつけますが、ユン・セリを助ける際に重傷を負い、意識不明の重体に陥ります。ユン・セリは間近に迫った自分のフライトも顧みず、車を走らせ障害物を突破し、リ・ジョンヒョクを病院へ運びます。医師は緊急手術を行い、ユン・セリはリ・ジョンヒョクの家族に連絡しようとしますが、携帯電話は壊れており、連絡が取れません。
手術後もリ・ジョンヒョクは目を覚まさず、ユン・セリはやつれた様子でベッドの傍らに座り、リ・ジョンヒョクへの想いを呟きながら、彼の回復を祈ります。リ・ジョンヒョクはうとうととした中で、かつてピアノを弾いていた穏やかな日々や、遠い過去の夢を見ます。目を覚ますと、ユン・セリがずっと付き添っていたことに気づきます。驚きと喜びでいっぱいのユン・セリは、飛行機に乗り遅れたことを伝えますが、リ・ジョンヒョクはこれまでの努力が無駄になったと思い、ユン・セリを責め立てます。ユン・セリは深く傷つき、赤い目をしながら病室を出ていきます。
医師と看護師がリ・ジョンヒョクの検査に訪れ、そこでリ・ジョンヒョクはユン・セリから大量の輸血を受けて一命を取り留めたことを知ります。リ・ジョンヒョクは呆然とし、ユン・セリに怒鳴ってしまったことを深く後悔します。そして、ユン・セリを探しに出ると、彼女が病院の入り口で悲しそうに佇んでいるのを見つけます。涙を流すユン・セリは、一度はリ・ジョンヒョクを守りたいと思っていたと告げます。リ・ジョンヒョクは深く感動し、思わずユン・セリの頬にキスをします。
翌日、看護師が病室で昨夜のことについて話します。暗い夜に、誰かが誰かと熱くキスをしていた、と。リ・ジョンヒョクとユン・セリは顔を見合わせ、照れくささを感じます。すぐにリ・ジョンヒョクの部下たちが駆けつけ、リ・ジョンヒョクがまだ弱々しいながらも回復に向かっているのを見て安堵します。
夜、いつものようにユン・セリはリ・ジョンヒョクに付き添います。リ・ジョンヒョクは床に布団を敷くユン・セリを見て、風邪をひくのではないかと心配し、ベッドに来るように言います。ユン・セリは少し恥ずかしそうにベッドに上がり、リ・ジョンヒョクは自分が床で寝ようとしますが、ユン・セリに止められます。静かな夜、ユン・セリが寝入る中、眠れないリ・ジョンヒョクは彼女の寝顔を見つめ、思わず手を伸ばします。いつの間にか、彼はユン・セリを深く愛するようになっていました。
リ・ジョンヒョクが入院したという知らせは広まり、両親とソ・ダンが見舞いに来ます。ユン・セリは身を隠します。リ・ジョンヒョクの父親は、息子が謎の女性を飛行機に乗せようとしていたことを知り、何か良からぬことを企んでいると勘違いし、激しく叱責します。ソ・ダンはリ・ジョンヒョクの服にハートマークを見つけ、ユン・セリのものだと気づき眉をひそめます。ソ・ダンはリ・ジョンヒョクに、自分との結婚は変わらないと言い放ち、ユン・セリに気持ちが傾いても無駄だと告げます。
一方、ユン・セリの父親は娘がまだ生きていることを知らず、死亡届を出し、その事実を公表します。ユン・セリの訃報はすぐに雑誌に掲載され、それを見たソ・ダンは驚き、リ・ジョンヒョクを問い詰めます。そしてついに、リ・ジョンヒョクが愛しているのはユン・セリという女性だと知ります。この時、ユン・セリはまだク・スンジュンを良い人間だと信じ、彼に連絡を取り、父親に連絡を取ろうとしていました。
第7話 感想
第7話は、リ・ジョンヒョクとユン・セリの関係性が大きく深まる重要なエピソードでした。危機的状況の中での互いを思いやる行動、そして静かに芽生える愛情が美しく描かれています。
特に印象的なのは、リ・ジョンヒョクがユン・セリのために命を懸けて彼女を守り、ユン・セリが輸血によって彼の命を救うシーンです。言葉ではなく、行動で示される深い愛情に胸を打たれました。生死の境を彷徨うリ・ジョンヒョクの夢の中に、ピアノを弾く穏やかな日々が登場するのも印象的です。それは、彼が本来の自分を取り戻し、ユン・セリとの出会いで人生が変わっていくことを暗示しているかのようです。
病院での二人のぎこちないやりとりや、互いに照れながらも惹かれ合っていく様子は、見ているこちらも思わず微笑んでしまうほど可愛らしかったです。看護師の何気ない一言で、二人の秘密のキスが明るみに出るシーンも、ドラマにユーモアを加えています。
つづく