災難が重なり、尹世理は武装集団に拉緻されてしまいます。リ・ジョンヒョクは尹世理の行方が分からず、心配でたまりません。尹世理もリ・ジョンヒョクを恋しく思っていますが、自分の安全よりも、リ・ジョンヒョクが無事でいてくれること、自分のために危険を冒さないことを願っています。

一方、リ・ジョンヒョクは父親に監禁されてしまいます。部下がリ・ジョンヒョクを訪ね、全ての黒幕はソ・ダンの母親の可能性があると告げます。驚いたリ・ジョンヒョクは急いでソ・ダンに会いに行きますが、そこで初めて、ソ・ダンが父親に頼み、父親が尹世理を拉緻させたことを知ります。

激怒したリ・ジョンヒョクはソ・ダンに、父親が尹世理に危害を加えれば、自分も失うことになると告げます。この頃、村の女性たちは偶然、リ・ジョンヒョクが総政治局長の息子だと知り、驚愕します。リ・ジョンヒョクの父親は尹世理に会い、リ・ジョンヒョクに近づいた目的を問いただします。尹世理は泣きながら、韓国で大規模なファッション会社を経営しており、ここに来たのも、リ・ジョンヒョクと出会ったのも、全て偶然だったと説明します。

さらに尹世理は、リ・ジョンヒョクには何の罪もないので、彼を責めないでほしいと李父に懇願します。陰で二人の会話を聞いていた李母は、尹世理の息子への真心を察し、彼女を風邪を引かないようにと上の部屋に連れて行きます。間もなく、監禁を解かれたリ・ジョンヒョクは尹世理を取り戻そうと父親のもとへ駆けつけます。階段の陰に隠れていた尹世理は李母に、リ・ジョンヒョクは自分のせいで人生の軌道を外れてしまったので、もう二度と会わない方が、彼のためにも良いと思っています、と告げます。

息子の苦悩を見かねた李母は尹世理を連れて行き、リ・ジョンヒョクと再会させます。リ・ジョンヒョクは尹世理を見て喜び、李父は息子に呆れながらも、李母は尹世理を気に入り、一緒に食事をするように勧めます。一方、ソ・ダンは酒に酔い、リ・ジョンヒョクに初めて出会った高校時代を思い出していました。その時以来、リ・ジョンヒョクの姿は彼女の心に深く刻まれ、留学先まで追いかけたにも関わらず、リ・ジョンヒョクが他の女性を愛しているとは思いもよりませんでした。

尹世理は、リ・ジョンヒョクのかつての夢がピアニストになることだったと知り、スイス旅行中に偶然耳にした曲を弾いてみます。リ・ジョンヒョクは驚き、ピアノの前に座り、同じ曲を弾き始めます。実は、尹世理が聞いた曲はリ・ジョンヒョクが兄の死の直後、スイスを去る前に兄のために作った曲でした。二人は驚き、この縁が何年も前に既に始まっていたことに気づきます。

第9話の感想

第9話は、尹世理とリ・ジョンヒョクの愛の深さと運命の不思議さを改めて感じさせる感動的なエピソードでした。拉緻、監禁、そして再会と、息もつかせぬ展開にハラハラさせられながらも、二人の強い絆に胸を打たれました。

特に印象的だったのは、尹世理がリ・ジョンヒョクの幸せを願い、身を引こうとする場面です。自分の安全よりも愛する人の人生を優先する彼女の深い愛情に涙が止まりませんでした。また、李母が二人の愛を理解し、陰ながら応援する姿も心温まるものでした。息子を思う母親の気持ち、そして純粋な愛に心を動かされました。

一方、ソ・ダンの切ない片思いにも胸が締め付けられました。長年想い続けたリ・ジョンヒョクへの愛が報われない苦しみ、そしてそれでも彼を想い続ける姿は、見ている側も苦しくなるほどでした。彼女の今後の動向も気になります。

そして、スイスでの偶然の再会、いや、それは偶然ではなく運命だったのかもしれません。何年も前に二人が同じ場所で同じ曲を共有していたという事実は、まさに運命のいたずらと言えるでしょう。この奇跡的な繋がりが、二人の愛をさらに強く結びつけていくのだと感じました。今後の展開がますます楽しみです。

つづく