ライムが寝ている間、ジュウォンは彼女を見つめていた。ライムが眉をひそめると、ジュウォンも一緒に眉をひそめる。感情表現が下手で、人の気持ちを踏みにじるような言動をするにも関わらず、ライムの気持ちに同調し、悪夢にうなされる彼女を見るのが辛い。(ライムが起きている間の悪夢の原因がジュウォン自身であることに気づいていないのが残念だが。)

ライムが目を覚ますと、二人は見つめ合い、無言の会話をする。(それぞれの心の声が聞こえるようだ。)ライムは心の中でジュウォンにまた夢で会いに来てほしいと言う。しかし、ジュウォンは「隣の部屋が空いているんだけど…」と囁き、せっかくのいい雰囲気を台無しにしてしまう。

ライムは(男って…!)と顔をしかめてジュウォンの顔に枕を押し付けるが、ジョンスが入ってくると、二人は慌てて寝たふりをする。ジュウォンがライムに寄り添っているのを見たジョンスは、ジュウォンを引き離し、ライムの隣に陣取る。

負けじとジュウォンは寝返りをうって二人の間に割り込み、ライムの背中にぴったりとくっつく。満足げな笑みを浮かべるジュウォンに1ポイント。

翌朝、ライムとジョンスはハイキングに出かける。ジュウォンのしつこい質問は無視だ。ジュウォンは息を切らしながら二人に追いつき、もっとゆっくり歩くように頼む。しかしライムはスピードアップを提案し、ジョンスは喜んでそれに応じる。ジョンスに1ポイント。

山頂でライムは、冬は寒いからこそ歩き続けなければ体温が下がる、だから好きだと言う。なんとも不気味なほどのポジティブ思考だ。

下山途中、ジュウォンは寒さに震えてうずくまっていた。ライムとは正仮対の行動をとったわけだ。彼は動かずじっとして、体温を上げるどころか冷やしていた。

ジュウォンは痛みで顔をしかめ、大げさに足首を捻挫したと言い、二人の助けを借りてよろよろと歩く。ライムに寄りかかり、腕を回し、髪を撫でるジュウォンの様子に二人は苛立つ。

ついにジョンスは我慢の限界に達し、ジュウォンをおんぶして運んだ方が早いと言い出す…。すると、奇跡的にジュウォンの足首は治る。なんということだ。

ジュウォンの姑息な手に呆れたライムは、彼のすねを蹴る。ジュウォンは本当に怪我をしていたと抗議し、蹴られた足を掴んで片足で飛び跳ねる…が、バランスを崩して斜面を転げ落ちていく。

オスカーはスルの友人に、何年も前に聞けばよかったことを尋ねる。自分が最低な男だった可能性に直面するのが怖かったのだろう。ライムにもそう打ち明けていたが、友人もそれを認める。スルはオスカーが思っていたように、あの男と一緒に留学していたわけではなく、自殺未遂までしていたのだ。友人は、これ以上話すのは自分の立場ではないので、残りはスルから聞くようにオスカーに忠告する。最後の詳細以外はすべて話すとは、実に“思慮深い”友人だ。

友人は、スルにはオスカーしかいなかったのに、オスカーはスルのためには何もしてあげなかったとオスカーに言い聞かせ、オスカーは涙ぐむ。真実は時に残酷だ。

スルの部下は、オスカーの盗作曲を誤って流出させてしまったことを告白する。これはスルにとって二重の打撃だ。プロとしての失態の責任を負うだけでなく、オスカーがスルを疑っていたことが正しかったということにもなるからだ。

テソンが興味深げに見守る中、オスカーはスルの事務所に押しかけ、スルを連れ出して話す。オスカーは何も言わず、ただ黙々と慄の皮を剝いている。スルは気まずそうに座っている。濡れ衣を著せられたことへの怒りは、濡れ衣ではなかったとわかってからは薄らいでいる。彼女は曲の流出の責任を認めるが、オスカーはあまり仮応せず、ただ慄の皮を剝き続ける。

彼はスルが好きだった慄を差し出すが、スルはそれを拒否する。彼はスルを他の誰かと間違えていたのだ。しまった。オスカーは自分自身に苛立ち、なぜスルが自分みたいな最低な男と付き合っていたのかと尋ねる。そして、自分がスルをどれだけ傷つけたかをもっと真剣に考えると約束する。(まだわからないのか?スルが1年間付き合っていたと思っていた男に、スルは自分にとって何でもないと言い放ったことを思い出せないのか?努力は認めるが、頭はあまり良くないようだ。)

山のロッジの話に戻ろう。ジュウォンは仕事の都合で一日長く滞在することになり、スタントチームは先に下山する。しかし、ライムは残る。ジュウォンがライムに蹴られて怪我をしたので、(しぶしぶながら)ジュウォンの世話をするためだ。

ジュウォンの足首の件があったので、ライムはジュウォンの腰の怪我も嘘ではないかと疑っている。ジュウォンは自分の部屋で安静にしながら、ライムに腫れ上がった部分のケアをしてほしいと言い、アザを見せるためにズボンを下ろす。(プッ!)ライムはくるりと背を向け、抗議の声を上げる。

ジュウォンはライムにあの夜オスカーと何をしたのかと尋ねる。ライムは豚皮を食べに行ったと答える。“男らしく”食べたと強調し、ある人を皮肉る。

ジュウォンはリハビリのためと言ってライムと散歩に出かける。二人は黙って歩く。ライムがジュウォンの空想の中でしていたように、二人は歩調を合わせて歩いている。ジュウォンは、ライムが目の前に現れるのを想像していた頃に、彼女と歩いたことがあるとライムに話す。

ライムは心の中で考えながらジュウォンを見る。

ライム(心の声):遠いからこそ空想でしかないものがある。星もそうだ。あまりにも美しい人は、すぐに消えてしまう。

これは本からの引用で、ライムは考え込むように続ける。

ライム(心の声):彼の本当の姿を知ろうと読んだ本の中に、ずっと心に残っている一節があった。

ジュウォンは笑顔でライムの方を向く。ライムの目に涙が浮かび、心の中でこう思う。

ライム(心の声):今になってわかる。彼はなんて美しい人なんだろう。だからこそ、彼は私からなんて遠いんだろう。あまりにも美しい人は、いつか消えてしまう。

(美しいシーンだが…以前にも描かれた感情の焼き直しのように思える。この“気づき”のインパクトは、既に描かれたことによって薄れてしまっている。しかし、純粋に肉体的な魅力以上の、ライムの深い想いがついに描かれたのは良かった。)

ジュウォンはライムが考え事をしているところに押しかけ、水をくれ、テレビのチャンネルを変えてくれなど、些細な頼み事をして、ライムとの時間を引き延ばそうとする。ライムと同じ部屋で寝ると言い出すジュウォンに、ライムは我慢ならず、ジュウォンを部屋の外に出してドアに鍵をかける。憤慨したジュウォンはペーパークリップで鍵を開けようとするが、うまくいかない。

今度はジュウォンがライムを騙す番だ。ジョンスが戻ってきたかのように話すと、ライムは部屋の外に出てくる。すかさずジュウォンは部屋に押し入り、ライムをベッドに押し倒し、しっかりと抱きしめて寝るように言う。

ライムは抵抗し、ジュウォンを解放するように言うが、ジュウォンは抱きしめる手を緩めない。ライムはやがて落ち著き、じっとジュウォンを見つめる。

二人は見つめ合い、緊張感が高まる。ジュウォンはライムをさらに強く抱きしめ、感情(あるいはホルモン)が高ぶった時に自分を現実に引き戻すためによく使っていた言葉を繰り返す。しかし今回は、ジュウォンの声は震え、必死な響きを帯びている。

翌朝、ジュウォンは仕事が終わるとすぐにライムと一緒に病院へ行く。ライムはジュウォンが痛みを偽っていると思っていたので、医師から怪我はかなり重いと聞いて驚く。

ジュウォンの母親は、患者のプライバシーに関するジヒョンの言葉を無視し、ジュウォンの薬について尋ねる。ジヒョンは医学倫理について激しい議論を交わされずに済む。ジュウォンが怪我をし、ライムが一緒にいたという知らせが母親の元に届いたからだ。

ライムはオスカーとスタントの練習をし、その後オスカーに車で送ってもらう。しかし、オスカーは近くに停まっている運転手付きの車に気づき、何が起こっているのかを察する。ライムに電話するまで近づかないように警告し、彼は急いで家の中に入る。そこでは、母親がアヨンと一緒に嫌悪感に満ちた表情で待っていた。

オスカーは母親に帰るように言うが、母親は聞く耳を持たない。ライムが玄関に現れる。(ああ、彼女は本当に人の話を聞かない!) 母親の怒りは頂点に達する。オスカーはライムをかばうが、母親がジュウォンのボクサーパンツ(ジュウォンがライムに“返した”もの)の箱を見つけてしまい、ライムの頭にそれをぶちまける。

ライムは何かの間違いだと説明しようとするが、ジュウォンのキラキラした下著について説明する簡単な方法はない。母親はライムの両親を非難し、金持ちの男にたかるように育てたと罵る。

その言葉にライムは傷つき、涙を浮かべながら、ジュウォンが自分のことを好きで、自分もジュウォンに好意を持っているのは事実だが、もうジュウォンとは付き合わないと言う。両親に恥をかかせるようなことはしない。ライムは泣きながら、父親は立派な人だったと言い、母親にその言葉を撤回するように要求する。

母親は聞き入れず、もっとひどいこともできると言い放つ。本当に性格が悪い。ついにオスカーは堪忍袋の緒が切れ、母親を追い出す。オスカーがライムの様子を見に戻ると、ライムは泣きじゃくり、アヨンに慰められていた。

母親がライムの家を訪ねたと聞いたジュウォンは、すぐにライムの家、そしてアクションスクールへ向かうが、ライムは見つからない。ジュウォンは母親に詰め寄り、ライムに近づかないように言う。

母親はジュウォンが薬を飲んでいることを知っていると宣言する。これは母親にとって一大事だ。世間体が悪くなるからだ。息子の健康を心配しているなんて、優しい母親ではないか?ロエル百貨店の社長が薬漬けだと知れたら、大変なことになる。

母親はジュウォンに、ライムが好きなら付き合えばいいと言う。人生で初めてまともなことを言った。ジュウォンが驚いていると、母親は、ジュウォンは自分とではなく、自分自身と戦っていると指摘する。

しかし、ライムを選び、ライムと結婚して子供を作れば、ジュウォンはすべてを失うことになる。母親は最終的には子供を受け入れるかもしれないが、ライムは決して彼らの家に足を踏み入れることは許されないだろう。だから、愛だけで満足できると思うなら、そうすればいいと言う。

ついに!母親は単なるストーリー展開のための装置、不安製造マシーン™から、(悪意のある)理性の声へと進化した。

ジュウォンは再びライムの家のドアの前に来る。今回はライムが中にいることがわかっている。ライムの携帯電話の音が聞こえるからだ。ライムはドアを開けようとしない。翌朝、ジュウォンはまだ外にいた。一晩中車で待っていたのだ。

ジュウォンは何か言おうとするが、どうやって謝罪すればいいのかわからないと言う。ライムはジュウォンを許そうとしない。これはジュウォンの傲慢な特権の証でしかない。なぜ彼は他の人が当然のようにできることができないのか?ライムはいつも謝っているのに、ジュウォンは謝り方すら知らない。

ライムは、母親に侮辱された場所で生きていかなければならないので、ジュウォンにはおとぎ話の世界に帰ってほしいと言う。ライムは涙をこらえながら立ち去る。

一方、ロエル百貨店では毎年恒例のVVIPパーティーが開催される。スルはオスカーを怒らせる復讐計画の一環としてパーティーに出席するつもりだ。

一日中落ち込んでいたジュウォンは、アクションスクールに車で乗り付ける。ライムはすぐにジョンファンに自分がいないと言うように頼むが、ジュウォンはそれが嘘だとわかっており、誰もいない体育館に向かって、隠れるなんて臆病者だ、まだ諦めていない、諦めるつもりはない、拒否するならせめて電話に出てほしいと叫ぶ。

ジョンスはライムに、ジュウォンの言うことはもっともで、隠れるのは最悪の選択だと指摘する。ライムはうなずくが、隠れ場所から出てこようとはせず、一日中ロッカールームで考え事をしている。ジュウォンから送られてきた心配そうなメッセージを読み返す。

何時間もそうして座っていたライムは、ついに決心し、夕方、ジュウォンの家に向かう。

家の前に著いて初めて、パーティーが開かれていることに気づく。外から、ジュウォンが笑顔で客に挨拶をしているのが見える。その光景は、ライムが手の届かない世界を覗き込んでいる部外者であることを改めて思い知らせる。

以前、ジュウォンが自分のみすぼらしい安全ピンで留めたバッグに嫌悪感を示したことを思い出し、ライムは自分の場違いな服装に目を落とす。

ジュウォンがライムに気づき声をかけるが、ライムはためらう。そして、誰にも見られずに立ち去ろうとする。しかし、その時オスカーが現れ、ライムの脱出を阻む。

オスカーはライムが凍えているのに気づき、自分の家に温かい飲み物を飲みに誘う。ジュウォンに自分の存在を知らせるように勧めるが、ライムは自分の外見を気にして不安になり、断る。

オスカーは自分が今夜だけの魔法使いになると宣言し(笑)、スタイリストを呼んでライムをドレスアップさせる。

こうして、オスカーにエスコートされ、華やかに変身したライムはパーティー会場に堂々と登場する。(ハ・ジウォンはゴージャスだが、ライムとオスカーが同じ髪型でなければ、この瞬間はもっとドラマチックなインパクトがあっただろう。)

スルは驚きのあまり睨みつける。女王の座を宣言した直後に出し抜かれたことに苛立っている。ジュウォンは嫉妬と驚きが入り混じった表情で見つめている。

『シークレット・ガーデン』第13話 感想

第13話は、ライムとジュウォンの間の感情の葛藤が深まり、二人の関係が新たな局面を迎える重要なエピソードでした。ジュウォンはライムへの想いを抑えきれず、素直な愛情表現を見せる一方で、ライムはジュウォンの母親からの侮辱によって深く傷つき、二人の間の溝がより鮮明になります。

特に印象的だったのは、ジュウォンがライムの寝顔を見つめるシーンです。ライムの悪夢に心を痛めるジュウォンの姿は、彼の不器用ながらも深い愛情を物語っていました。しかし、その直後に軽口を叩いてしまうジュウォンの子供っぽさが、二人の関係の難しさを象徴しているようにも感じました。

また、ハイキングのシーンでは、ジュウォンのコミカルな行動とライムの冷静な対応の対比が面白かったです。ジュウォンの嘘がバレてライムに蹴られるシーンは、笑いを誘うと同時に、二人の関係性が垣間見える象徴的な場面でした。

つづく