ヘラは、チャ弁護士からキム・サンウクがカオンの実の父親だと聞かされ、大変驚きます。それでも、息子が実の父親の元で暮らす権利があると理解し、サンウクにカオンを託すことに同意します。新しい環境に戸惑うカオンは、チャ弁護士に新しい父親がどんな人なのか、良い人なのか、そして自分が良い子にしていればお母さんに会えるのかと尋ねます。チャ弁護士はヘラに会えることをカオンに約束しますが、今は新しい家庭生活に慣れる必要があると諭します。

帰宅したサンウクはチャ・ミンジュンと二人きりになり、自分がカオンの実の父親だと知った経緯を説明します。実はサンウクは以前から疑っており、11年前にチャ・イヒョンから届いた手紙で確信を得たのでした。翌日、サンウクはヘラに会い、カオンの養育費として大金を渡し、遠くでカフェを開くように提案します。そして、カオンの生活に幹渉しないように要求します。さらに、ヘラが復讐チャンネルを運営して金儲けをしていることに触れ、これ以上事を荒立てると面倒なことになると警告します。ヘラはサンウクの提案を拒否し、今までカオンに関心を示さなかったサンウクが、手紙一枚で子供を奪おうとするのは許せないと仮論します。

話し合いの最中、サンウクはカオンの日記を取り出し、カオンが自分が捨てられたと感じていたことを示します。日記を読んだヘラは、息子への罪悪感に苛まれます。会長の計らいで親子は面会し、ヘラはカオンに、自分は友達の家に泊まるので、しばらくお父さんの家にいるように伝えます。カオンはそれを理解し、お母さんに会いに来てほしいと頼みます。ヘラは承諾しますが、カオンとサンウクの娘の関係のため、カオンの前にあまり現れないでほしいというサンウクの言葉が胸に突き刺さり、別れの際に涙を流します。

その後、ヘラは以前出演した番組が好評だったため、テレビ局からレギュラー出演の依頼を受けます。一方、チャ弁護士は、姉のチャ・イヒョンがカオンの母親であり、カオンを出産後、困難な生活を送っていたこと、そして追われる身となり、最後に自分に連絡してきたことを知ります。そして、リヒョンが逃亡した後、ヘラがカオンを育てる決意をしたことを知ります。

ヘラは以前自分が巻き込まれた交通事故がカン社長の陰謀だったことを突き止めます。チャ弁護士はヘラの安全を守るため、この件を処理することを約束します。ヘラはドライブレコーダーの映像でカン社長を直接告発できると考えます。ウネからヘラが一人でカン社長に会いに行ったと聞いたチャ弁護士は、現場へ急行します。ヘラは事故の映像をカン社長に見せ、ホン・スンギ殺害の罪を問いただします。カン社長は証拠を奪おうとしますが、チャ弁護士が駆けつけ阻止します。パトカーの到著に焦ったカン社長は逃走を図ります。ヘラが無事でいることを確認したチャ弁護士は、再び自分を危険な目に遭わせたとヘラを叱責します。

第10話の感想

第10話は、ヘラとカオンの母子関係、そしてサンウクの登場によって物語が大きく動き出した重要な回でした。ヘラはこれまで復讐に突き動かされてきましたが、カオンの存在が彼女の行動に葛藤を生み出しています。実の父親であるサンウクが現れ、カオンと引き離される可能性に直面したヘラは、初めて母親としての弱さを見せました。金銭で解決しようとするサンウクの冷酷さ、そしてカオンの日記から垣間見える息子の孤独に、ヘラは深く傷つき、視聴者の共感を誘います。

一方で、サンウクの登場は新たな謎を提示しました。11年前の手紙とは一体何だったのか、なぜ今になってカオンを自分の子供として認知しようとしたのか、彼の真意は未だ不明瞭です。また、チャ弁護士の姉であるリヒョンがカオンの本当の母親であることが明らかになり、ヘラとの関係性、そしてリヒョンが逃亡した理由など、今後の展開に期待が高まります。

最後に、カン社長の悪事がついに明るみに出ました。ドライブレコーダーの映像という決定的な証拠を掴んだヘラは、自らの危険を顧みずカン社長に立ち向かいます。チャ弁護士の登場によって最悪の事態は避けられましたが、ヘラの行動力と正義感は、彼女の復讐劇における原動力であることを改めて示しました。

つづく