キム・テオンは、仕組んだ状況を傍観し、ヘラにチャ弁護士が車イヒョンの弟だと告げ、立ち去った。ヘラは驚き、事実を確認後、怒りと悲しみに苛まれ、チャ弁護士を責めた。彼はヘラを利用するために近づいたことを隠せず、弁解もできず、ただ彼女の去っていく姿を見つめるしかなかった。
ヘラは、イヒョンが紹介してくれた仕事、そしてDV夫との再会を思い出し、イヒョンが本当に自分を助けてくれたのか分からなくなった。
キム・ヒョンソンとウネもチャ弁護士の正体を知り、ヘラを利用したことに憤慨した。弁護士の仲間のが弁解に来た際、二人で追い返した。ウネはキム・ヒョンソンに、このことをヘラに伝えるのは止めようと提案した。チャ弁護士が自分で話すだろうし、他の人から聞いたらヘラはもっと傷つくからだと考えた。
屋上で考え込むキム・ヒョンソンに気づいたク父は、声をかけた。若いのに落ち込んでいる様子に、悩み事の解消法を尋ねられると、釣りをして何も考えずにぼーっとしていると、だんだん頭が整理されると答えた。しかし、キム・ヒョンソンはずっと考え込んでいて、釣りに行く気配もなかった。
チャ弁護士はヘラに謝罪しようとプレゼントを持って訪れたが、彼女は不在だった。そこでク父と話し、ヘラが結婚生活でDVを受けて心に深い傷を負い、裏切りを特に嫌うようになったことを知った。さらに、イヒョンがヘラに紹介した仕事は、もともとイヒョン自身の仕事で、彼女が辞めた後にヘラに回されたものだったと聞き、チャ弁護士は、以前ヘラに言われた「イヒョンも自分も善人のふりをして近づき、深く傷つけた」という言葉の意味を理解し、姉が本当にヘラを助けようとしていたのか疑問を抱き、強い罪悪感を覚えた。
キム会長はチャ弁護士を調べ上げ、ヘラを始末するよう指示したが、チャ弁護士は今はヘラを殺すのは得策ではないと進言した。ガオンはヘラに育てられたため、彼女に何かあればガオンにも大きな打撃となるからだ。
その後、キム・サングはガオンがヘラと電話で話しているのを見て、保姆を叱責し、平手打ちした。保姆はガオンの携帯を取り上げ、電話の使用を禁じた。ヘラに会いたいと駄々をこねるガオンに、キム・サングは冷淡な態度をとった。ちょうどその時、チャ弁護士が到著し、その場面を目撃した。キム・サングはチャ弁護士を見て、保姆にガオンを部屋に連れ戻させた。
ガオンの安全を案じたカン・ヘラは、キム会長を調べ始め、キム・サングが過去に船の海難事故に関与していた事実を発見し、ウネたちに伝えて、事故の調査に乗り出した。
キム・サングはヘラを排除しようと警察を使って彼女を逮捕させた。母親が連行されるのを見たガオンは、チャ弁護士に助けを求めた。幸いヘラは事情聴取だけで釈放された。
今度はキム・サングが警察に連行され、過去の海難事故に関する捜査への協力を求められた。キム・サングが連行された後、ヘラはガオンを連れ戻し、一緒に暮らすことにした。キム・テオンはガオンの世話を申し出たが、ヘラは断った。
第13話の感想
第13話は、様々な登場人物の思惑が交錯し、緊張感が高まる展開でした。特に、チャ弁護士の葛藤が印象的でした。当初は姉・車イヒョンの指示でヘラに近づき、利用していた彼ですが、ヘラの過去や現状を知るにつれ、罪悪感に苛まれる様子が丁寧に描かれていました。善悪の境界線で揺れ動く彼の心情は、今後の展開を大きく左右しそうです。
また、キム・サングの冷酷さと、それに対するガオンの無力感が胸を締め付けました。幼いガオンにとって、ヘラは唯一の心の拠り所であり、彼女が警察に連行されるシーンは見ていて辛かったです。一方で、そんなガオンを助けようとするチャ弁護士の姿には、一筋の希望を感じました。彼は今後、ヘラとガオンの味方になるのでしょうか?
そして、ヘラの芯の強さも改めて際立っていました。DV夫との辛い過去、キム会長からの圧力、そして最愛の娘・ガオンの安全への不安…様々な困難に直面しながらも、彼女は決して諦めません。キム会長の不正を暴くため、危険を顧みず立ち向かう彼女の勇気には、感服させられます。
つづく