第10話では、テヨンはグォンスクの誕生日をスマホの通知で思い出し、植物園に行く約束を覚えています。しかし、キム氏から呼び出され、母親の青果店で会うことに。一方、グォンスクはテヨンを待ちながら、今日のことを忘れたのかとメッセージを送ります。

キム氏は、テヨンの母親を監視し、イジュンの医療費を肩代わりしたことを明かし、ヒウォンの件で損失を取り戻すため、グォンスクの試合を操作する必要があると迫ります。テヨンは、グォンスクの安全が保証できないため、取引はしないと断り、代わりに別の選手を用意する代わりに、ヒウォンの家族とグォンスクに手を出すなと要求します。そして、母親に花束を送ります。

グォンスクからのメッセージで居場所を察したテヨンは、閉園間際の植物園へ。再会を喜ぶグォンスクと園内を散策し、バオバブの木について語り合います。その後、食事に出かけ、グォンスクは試合への葛藤を吐露します。ボクシング以外何もできない自分に不安を感じ、引退したい気持ちと勝ちたい気持ちが交錯しているのです。

テヨンは、全力で戦い、後悔を残さなければ、リング上で進むべき道が見えてくると励まします。グォンスクはテヨンが何かを隠していると感じ、ヒウォンの件や試合に勝った場合の危険を尋ねますが、テヨンは何もないと嘘をつき、スキャンダルから守るためにエージェントを辞めたと説明します。グォンスクはテヨンを信じると約束します。

ヤンコーチは、キム氏のために八百長試合に使う次の選手をテヨンに紹介します。ジェミンはグォンスクの朝のランニングに同行し続け、アラムはホジュンからの電話に出ません。グォンスクはアラムのロッカーに総合格闘技のディレクターの名刺を見つけます。

キム氏はアラムの肩の怪我を知り、怪我の情報をリークします。テヨンはホジュンにグォンスクを勝たせたいと告げ、ヒウォンの八百長に関与したため、警察に行くことを決意します。グォンスクの試合前に関係者を逮捕し、自分も出頭するつもりです。

テヨンは次のターゲット、マ・ヨンジュンに会い、名刺を渡します。ジェミンはグォンスクのランニングに同行し続け、アラムはホジュンの電話に出ません。グォンスクはアラムのロッカーで総合格闘技のディレクターの名刺を見つけます。アラムは記者会見を開き、肩の怪我について質問を控えるよう訴えます。ホジュンはグォンスクに勝利への執念を呼び覚まさせようとします。

キム氏はチョルヨンを訪ね、グォンスクに会いたいと頼みます。チョルヨンはグォンスクの闘志が戻ってきたことに気づきます。パク記者はキム氏の組織のアジトを見つけ出すため、テヨンと協力します。テヨンはヨンジュンをキム氏に会わせ、自分の過ちを隠さずチームに話すように忠告します。

テヨンはキム氏を尾行し、チョルヨンの店にいるのを発見します。グォンスクは引退後、心理学者になったヨングンを訪ねます。テヨンはキム氏を待ち伏せし、グォンスクに近づくなという警告を無視したことに激怒し、暴行します。キム氏は会長の怒りを買い、グォンスクの試合が計画通りに進まなければ、自分も終わりだと明かします。

テヨンは会長にもグォンスクの試合に関わるなと警告します。グォンスクはアルバイト中のアラムを訪ね、覚悟するように告げます。違法賭博サイト運営グループが逮捕され、キム氏がリーダー格だと判明しますが、ナム会長はまだ逃亡中です。グォンスクはテヨンのアパートの前で彼を待ち、試合を見てほしいと頼みます。テヨンは警察への出頭が試合当日だとパク記者に伝えています。

グォンスクは応援してくれる人たち、そしてテヨンのために全力を尽くすと決意を新たにします。最後に、グォンスクはテヨンへの想いを告白します。

第10話の感想

第10話は、グォンスクとテヨンの関係性が大きく揺れ動く、緊張感と切なさが入り混じるエピソードでした。キム氏や会長の暗躍により、グォンスクの試合は再び八百長の危機にさらされます。テヨンはグォンスクを守るため、危険を顧みず単独で悪の組織に立ち向かう姿が印象的でした。過去の過ちを償い、グォンスクに寄り添おうとする彼の覚悟は、見ているこちらも胸が締め付けられるようでした。

一方、グォンスクは試合へのプレッシャーと将来への不安を抱えながらも、テヨンへの想いを募らせていきます。ボクシング以外何もできないという不安、勝つべきか負けるべきかという葛藤の中で、テヨンの言葉に支えられ、少しずつ前向きな気持ちを取り戻していく様子が繊細に描かれていました。閉園間際の植物園での再会シーンは、二人の絆の深さを感じさせる感動的な場面でした。

アラムの記者会見での凛とした姿や、ヨングンの登場など、脇を固めるキャラクターたちの存在感も光っていました。特に、ヨングンとの再会は、グォンスクの過去と現在の心情を理解する上で重要なシーンだったと言えるでしょう。

つづく