物語は、テヨンとグォンスクが海辺で始まる。グォンスクは次の試合が最後になるのか、引退できるのかを確認するが、テヨンは答えず、水遊びを楽しむ。その後、ホジュンと一緒に食事をするが、グォンスクの携帯は水没してしまう。彼女は携帯とチキンを食べられないことに不満を漏らす。

後で、テヨンはグォンスクとジェミンのビデオ通話を邪魔し、グォンスクはさらに抗議する。テヨンは彼女に寝るように言い、一人でビールを飲みながら焚き火を楽しむが、グォンスクもやって来る。彼女は誰かに気分を害されたと言い、10分だけテヨンと一緒にいたいので、彼はタイマーをセットする。

グォンスクは、初対面のときから自信に満ち溢れているテヨンに、今まで怖いと思ったことはないかと尋ねる。テヨンは野球を辞めた理由は怪我ではなく、後輩に抜かれたからだと明かす。ドラフトされるか不安で、大学進学も不透明になり、怖くなって逃げ出したのだ。チームは自分がいないと勝てないと思っていたが、その後2回も優勝したという。

テヨンは、若い頃からボクシングが上手なグォンスクを羨ましがり、チャンピオンベルトが欲しいと思ったことはないかと尋ねるが、彼女は重くて大きすぎると答える。しかし、彼女には試してみたいことがあった。それはキスだった。テヨンは唖然とし、タイマーのアラームに救われる。夜、テヨンはグォンスクの言葉を思い出し、寝言で笑う。

二人の友情は深まり、ホジュンも朝のジョギングで気づく。一方、ヘジンとアラムも一緒にジョギングし、ヘジンの年齢について冗談を言い合う。ソンコーチは、テヨンから受け取ったグォンスクのファイルを見直すべきか迷い、パソコンの前で寝てしまう。ヘジンはコーチのオフィスに入り、ファイルを見つける。

スヨンから電話があり、テヨンは母親が入院したため戻る。深刻な事態ではなく、緊急連絡先にスヨンが登録されていたため、病院から連絡があったのだ。母親はスヨンを連絡先から外そうとするが、スヨンは今日の様な事態を避けるため、そのままにしておくように言う。テヨンは忙しくて電話に出られない。母親は二人に食事の材料を買いに行かせる。

ホジュンはグォンスクに、テヨンとスヨンの過去を話す。二人は以前付き合っていたが、おそらくスヨンがテヨンと別れたのだろう。テヨンはひどく落ち込んでいたが、今は親友で一緒に仕事もしている。ホジュンはテヨンがロマンチストで、スヨンが酔ってテヨンの家に来ることから、二人の間に何かあるかもしれないと言う。

グォンスクは買い物を切り上げて屋外トレーニングをする。キム氏は夜遅くにテヨンに電話し、次の試合の相手について尋ねる。そして、ヒウォンがイェジュンの治療費のために借りた金の利息の支払期限についても話し、電話を切る。

グォンスクはテヨンが買ってくれた服を試著する。ジムに到著し、テヨンの居場所を尋ねると、ホジュンはアラムを迎えに行ったと答える。アラムがまだグォンスクとの試合に同意しないため、テヨンはパク記者の番組「三本の歯が折れた」を使って、アラムに挑戦状を叩きつけ、生放送でソンコーチに電話をかけ、試合を承諾させる。しかし、アラムは試合を拒否する。

ジェミンはグォンスクに近づくため、ホジュンのジムの年間会員になる。グォンスクはジェミンがボクシングの練習で怪我をするのではないかと心配するが、彼は初心者クラスに申し込んだと言う。そして、彼が幼稚園で主催するイベントでボクシングを教えてほしいとグォンスクを誘う。

テヨンはヒウォンに台湾からのオファーについて話し、チームに入る前にテストを受けなければならないと言う。ヒウォンはテストを受けることに同意する。正式に決まれば、ヒウォンは3年間新しいチームに所属し、その後、テヨンは彼が韓国に戻るのを手伝うと約束する。

グォンスクはジェミンが正式に交際を申し込んでこないことを心配し、テヨンに相談する。テヨンは、気になるなら聞いてみろと言う。グォンスクは、以前ジェミンに告白して振られたことを思い出し、不安になる。テヨンは、今は幼稚園教師のイ・ユリではなく、プロボクサーのイ・グォンスクだから状況は違うと言う。

グォンスクはテヨンがアラムに挑戦したことを知り、彼に詰め寄る。テヨンは何としてもアラムとの試合を組んでほしいと頼まれたことを思い出させ、この試合が自分の命運を握っていると話す。グォンスクは後でアラムに話そうとするが、ヘジンに会い、食事に誘われる。

一方、野球のコーチとパク記者は食事を終えて帰る途中、ヒウォンと何人かの男がいることに気づく。彼らはヒウォンについての噂について話す。パク記者は興味を持ち、ヒウォンと男たちを尾行し、彼らが5階でエレベーターを降りるのに気づく。

ヒウォンはスカイ・スポーツのキム氏に会い、八百長を約束したのに守れなかったことを謝罪し、責任を取ると言う。キム氏は、テヨンが250万ドルの損失を支払うことに同意したので心配するなと言う。ヒウォンは、彼らがテヨンに渡したのは50万ドルだけだったので、その額に驚く。

キム氏はヒウォンに、もし解決する方法があれば自分で処理するか尋ねる。パク記者はヒウォンを5階まで尾行し、彼が部屋から出てくるのに気づく。ドアには「パラン旅行社」と書かれているが、パク記者は不審に思う。彼は調査することにするが、男がドアを開けると怖くなり、間違えた階に来たふりをして立ち去る。

一方、アラムはソンコーチに会うためレストランに入る。コーチは、スヨンが夢について話に来たことをアラムに伝える。回想シーンで、二人の会話の内容が明らかになる。スヨンは、グォンスクがアメリカの大会に参加する予定だが、契約はまだ未完成だとコーチに話す。グォンスクはチャンピオンシップでアラムと戦い、勝つ必要がある。スヨンはそれを利用し、アラムがグォンスクを倒した後、アメリカの契約を結ぶのを手伝うつもりだ。

レストランに戻り、ソンコーチはテヨンから提供されたグォンスクのデータアラムに渡す。アラムはグォンスクと戦いたくなければ断っても良いと言う。チャンピオンシップに挑戦する相手が見つからなければ、諦めてやり直せばいい。コーチはアラムを完全に信頼している。アラムはデータを焼酎のグラスに捨てる。

次に、ヘジンはグォンスクが来たことをアラムに伝える。ヘジンはグォンスクが良い子で可愛いと思っている。食事をしながら、グォンスクは謝罪し、アラムに戦いたくなければ、自分の心に従ってほしいと頼む。その後、アラムはスヨンを訪ね、グォンスクと戦うことに同意する。

ヒウォンは台湾へ出発し、テヨンはキム氏の電話を無視する。グォンスクはジェミンとスパーリングをする。彼女はパンチを放たないと約束し、ジェミンが彼女に一発でもパンチを当てれば勝ちとなる。グォンスクが勝ち、ジェミンと真剣なデートを10回したいと言う。うまくいかなければ別れ、うまくいけば交際を続ける。ジェミンは彼女にキスをし、その時、テヨンが入ってくる。彼はグォンスクに持ってきた携帯をテーブルに置いて出て行く。

キム氏はジムの外でテヨンを待つ。彼は利息の支払期限が昨日だったため、テヨンを探していた。テヨンは立ち去ろうとするが、キム氏と一緒にいた男に首を絞められる。キム氏は彼に支払いを怠るなと警告する。男がテヨンを殴り、全てが暗転するところでエピソードは終わる。

第6話 感想

「純情ボクサー」第6話は、テヨンとグォンスクの関係性の変化、そして周囲の人間模様が複雑に絡み合い、今後の展開がますます気になるエピソードでした。

海辺のシーンでは、二人の距離が縮まっているのが見て取れます。グォンスクの子供っぽい一面や、テヨンの過去のトラウマ、そして思わぬキスの提案など、コミカルな中にも二人の心情が繊細に描かれていました。特に、テヨンがグォンスクの言葉に動揺し、寝言で笑うシーンは、彼の変化を象徴する印象的な場面でした。

一方、スヨンとテヨンの関係も気になるところです。ただの友人関係と言いながらも、スヨンがテヨンの家に来る描写は、未練を感じさせます。ホジュンの言葉も、二人の関係に更なる波乱を予感させます。

そして、物語は急展開を迎えます。アラムとの試合実現に向けて奔走するテヨン、キム氏からの脅迫、ヒウォンの台湾行き、そしてジェミンとグォンスクのキス。それぞれの思惑が交錯し、緊張感が高まります。

つづく