カン・ウンスは、一度は兄・カン・ハンスを拒絶したものの、ついに兄妹として再会し、涙の対面を果たします。カン・ハンスは再会したばかりの妹を殺させまいと決意しますが、王はユ・ジェセに利用され捨てられたカン・ウンスの存在を危険視し、見せしめのためにも殺害を主張します。ユ・ジソンはカン・ハンスに冷静さを保つよう諭し、彼の介入は事態を悪化させるだけだと警告します。
右議政・イム・サンホと対面したカン・ウンスは、自身と関わった人々を守るため、イム・サンホが烙印を消そうとしているのを目撃します。烙印に毒が塗られていることを見抜いていたカン・ウンスは、彼の死期が近いことを告げます。実は、過去の悲劇の発端となったイ・ヨンジュの手紙を奪ったのはイム・サンホでした。王にカン・ウンスの処刑を要求した直後、イム・サンホは毒に倒れます。
カン・ハンスとイ・ヨンジュは王にカン・ウンスの処刑を撤回するよう進言しますが、王はカン・ウンスを殺さなければ他の者たちを抑えられないと主張します。カン・ハンスはユ・ジェセに妹の助命を嘆願します。ユ・ジェセは代わりに他の者を処刑することでカン・ウンスの命を救うと提案しますが、カン・ウンスは多くの犠牲が出ることを知り、この提案を拒否します。
カン・ハンスが自分ではなくユ・ジェセに助けを求めたことに王は不満を抱きます。王はカン・ハンスのために判決を覆そうとしていましたが、この行動により、死刑執行を命じざるを得なくなります。カン・ハンスはチョ・チョルジュに助けを求め、イ・ヨンジュもカン・ウンスに生き延びるよう説得します。ユ・ジソンは王に刑の撤回を願い出ます。
イ・ヨンジュが自分の身代わりになろうとし、死体を探してまでカン・ウンスを助けようとしていることを知ったカン・ウンスは、深い感動とともに、永遠に逃亡し続けることはできないと悟ります。かつて王と交わした約束、王が仁君となりユ・ジェセのような奸臣を排除すれば命を差し出すという約束を思い出します。カン・ハンスのために自分が生きることを望むイ・ヨンジュに、カン・ウンスは嘘をつき、イ・ヨンジュが去った後、遺書を残して自害します。
妹の死を知ったカン・ハンスは深い悲しみに暮れ、自らも命を絶とうとします。一方、イ・ヨンジュはカン・ハンスのためにユ・ジソンとの結婚を決意し、運命を変えようとします。
第14話の感想
第14話は、涙なしでは見られない、非常に悲しいエピソードでした。カン・ウンスとカン・ハンスの再会シーンは、これまでの辛い道のりを思い返すと、胸が締め付けられるようでした。やっと兄妹として認め合い、共に生きようとした矢先の出来事だっただけに、カン・ウンスの死はあまりにも残酷で、大きな衝撃を受けました。
特に、イ・ヨンジュが自らの身分を捨て、死体を探してまでカン・ウンスを助けようとする姿には心を打たれました。彼女がどれだけカン・ハンスとカン・ウンスを大切に思っているかが伝わってきて、涙が止まりませんでした。しかし、カン・ウンスは、自分の命と引き換えに多くの人々が犠牲になることを恐れ、そして、かつて王と交わした約束を守るため、自ら命を絶つ道を選びます。逃亡生活の中で、常に他人を思いやり、自分の運命を受け入れる彼女の強さと優しさに、深く感銘を受けました。
王は、カン・ウンスを殺すことで権力を見せつけようとしたのでしょうが、結果的に大切なものを失い、孤独を深めることになりました。カン・ハンスの行動も、妹を救いたい一心からのものだったとはいえ、結果的に王の怒りを買い、事態を悪化させてしまったことは否めません。
つづく