第16話、ユ・ジェセは公主イ・ヨンジュを毒殺しようとした罪を認めたが、同時に公主が毒を飲んだふりをしているのではないかと疑い、王に御医による診察を願い出た。しかし、御医の診断によりイ・ヨンジュの容態は深刻であることが判明し、ユ・ジェセは言い逃れができなくなった。実は、イ・ヨンジュはユ・ジェセの行動を予測し、自ら毒を飲んで昏睡状態に陥っていたのだ。カン・ハンスは深く心配した。

カン・ハンスは王に、イ・ヨンジュがユ・ジェセを倒すために自ら毒を飲んだ真実を説明した。事の真相を知った王はカン・ハンスの身分を回復し、科挙に合格すれば好きな官職に就けることを約束した。また、カン・ウンスの死についても深く後悔の念を示した。一方、ユ・ジソンは父親のユ・ジェセのように他人を傷つけて権力を得ることを拒否し、異なる価値観を示した。

ユ・ジェセはかつて国に貢献したこともあり、また勲旧派が新たな指導者を立てて新たな政争を引き起こすことを避けるため、カン・ハンスは王にユ・ジェセを死罪ではなく杖刑百叩きと三千裏的流刑に処することを提案した。さらに、王が仁政を行うべきだと強調し、そうすることでようやく自分の復讐が完瞭すると述べた。

大王大妃はイ・ヨンジュが目を覚ました後、死んだふりをして宮殿を去ることを提案した。そして自身は寺に修行に入り、二度と政に関わらないことを決めた。カン・ハンスは宮中でイ・ヨンジュの盛大な葬儀が行われているのを見て、彼女が本当に死んだと思い込み、深い悲しみに暮れた。流刑に送られたユ・ジェセは流刑地で精神に異常をきたし、息子のユ・ジソンさえも分からなくなってしまった。

三年後、カン・ハンスは科挙に合格し、役人となった。未だに結婚していないため、王は彼のために見合いを勧めたが、カン・ハンスは興味を示さなかった。イ・ヨンジュの遺体を確認していないため、カン・ハンスは彼女が死んだとは信じられず、チョ・チョルジュにイ・ヨンジュを探してくれるよう頼んだ。

実は、イ・ヨンジュは毒のために二度と子供を産めないかもしれないことを知り、カン・ハンスに会うことをためらっていた。その後、カン・ハンスは青山県の県監となり、トンチと共に故郷に錦を飾った。法典の修正のため宮殿に戻った際、王とユ・ジソンの計らいで、カン・ハンスはついにイ・ヨンジュと再会を果たし、二人は結ばれ、幸せに暮らした。

第16話の感想

「朝鮮弁護士カン・ハンス~誓いの法典~」第16話は、様々な感情が渦巻く感動的な最終回でした。イ・ヨンジュの自己犠牲、カン・ハンスの深い悲しみ、そして最終的な再会と幸せな結末まで、息つく暇もなく物語に引き込まれました。

特に印象的だったのは、イ・ヨンジュの強い意志と覚悟です。愛するカン・ハンスと国の未来を守るために、自ら毒を飲むという決断は、彼女の賢明さと勇気を際立たせていました。一時的な別れはありましたが、その行動が最終的にユ・ジェセを倒すことにつながり、正義を実現することになったのです。

カン・ハンスの揺るぎない信念も心を打つものがありました。復讐心から弁護士となり、様々な困難に立ち向かいながらも、最終的には王の信頼を得て、国のために尽くす姿は真のヒーローと言えるでしょう。イ・ヨンジュの死を信じず、探し続ける一途な愛にも胸が締め付けられました。

また、脇を固めるキャラクターたちの存在も物語に深みを与えていました。ユ・ジソンは父親の悪行を否定し、自身の正義を貫く姿が印象的でした。王や大王大妃の葛藤、そしてチョ・チョルジュの変わらぬ友情も、物語を彩る重要な要素でした。

最終的な再会シーンは、これまでの苦労を全て報わせるような感動的なものでした。子供を産めないかもしれないというイ・ヨンジュの不安、カン・ハンスの変わらぬ愛、そして二人の未来への希望が感じられ、温かい気持ちで物語を終えることができました。様々な困難を乗り越え、真の愛と正義が勝利する姿を描いた、素晴らしい最終回だったと思います。

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