カン・ハンスは血まみれの体でチュ・ヨンウを見つけ、7年前、自分の家族に何をしたかを暴露し、人としての道理や父親のあり方を教えてやると告げた。当時の法律では民衆が役人を訴えることはできなかったため、カン・ハンスは正規の手段で正義を求めることができず、チュ・ヨンウに直接宣戦布告した。

宿に戻った後、カン・ハンスはヨンジュに告白し、結婚を申し込んだ。これは、既に心の中で葛藤していたヨンジュをさらに悩ませる。彼女は裁判が終わったらカン・ハンスにすべてを打ち明けようと決意する。ユ・ジソンはヨンジュに、カン・ハンスの行動は復讐計画の一部のように見えると警告するが、ヨンジュは彼を支えることを選び、ユ・ジソンに助けを求める。

チュ・ヨンウはカン・ハンスに弱みを握られないよう、イ・プンサムに自白させて事件を終わらせようとする。イ・プンサムは妻が自分のために髪を売って食事を差し入れてくれたのを見て、事件に自分が一定の責任があることから罪悪感を抱く。カン・ハンスはソヨンを説得し、イ・プンサムに罪を負わないよう説得させる。

裁判で、カン・ハンスは犯人はチュ・デソンだと主張し、真相の再調査を求める。しかし、逆に訴えられ、チュ・デソンが真犯人だと証明できなければ、誣告罪、ひいては殺人罪に問われることになる。彼らが裁判の練習をしていると、突然裁判は中止となり、イ・プンサムは毒を盛られる。チュ・ヨンウは、これはカン・ハンスに弱みを握らせないためだと主張する。このことでカン・ハンスはひどく落胆し、訴訟を諦めざるを得ないかもしれないと考える。

実は、チュ・デソンの精神異常は、チュ・ヨンウが長年かけて与えたプレッシャーによるものだった。チュ・ヨンウはチュ・デソンに大きな期待を寄せて科挙の合格を望んでいたが、チュ・デソンは常にその期待に応えられず、使用人に不満をぶつけるようになっていた。

ヨンジュは宮廷に行き、イ・ヒュルに訴官の交代を願い出る。柳済世は利害関係の衝突から公正な裁判ができないと考えたからだ。ユ・ジソンはこの行動がイ・ヒュルに迷惑をかけるかもしれないと心配し、ヨンジュを助けることにする。

カン・ハンスは賄賂を使って裁判を早めるという奇策を思いつく。彼はチュ・デソンに罪悪感を抱かせる罠を仕掛け、最終的に自首へと追い込む。

チュ・デソンが自首すると、士林派と儒生たちはイ・ヒュルに公正な裁判を求める。イ・ヒュルは柳済世に意見を求め、柳済世はチュ・ヨンウを見捨てることを選ぶ。最終的にチュ・デソンは絞首刑に処せられ、これはチュ・ヨンウにとって大きな打撃となる。

柳済世がチュ・ヨンウを助けなかったことにチュ・ヨンウは激怒し、柳済世に対抗するために帳簿をカン・ハンスに渡すと脅す。しかし、柳済世は既にチュ・ヨンウを排除する計画を立てていた。

第8話の感想

第8話は、息詰まる展開で、手に汗握る法廷劇と登場人物たちの複雑な感情が巧みに描かれていました。カン・ハンスの復讐心と正義感の狭間で揺れ動く姿、そしてヨンジュの秘めた想いと葛藤、チュ・ヨンウの冷酷さと脆さ、それぞれのキャラクターの心情が深く掘り下げられ、物語に厚みを与えています。

特に印象的だったのは、カン・ハンスが窮地に立たされながらも、知略を駆使してチュ・デソンを自首に追い込むシーンです。法律の壁、権力者の圧力、そして愛する人の秘密、様々な困難に直面しながらも、決して諦めない彼の強い意誌に心を打たれました。同時に、チュ・ヨンウの追い詰められた末の焦りと脆さも印象的で、悪役でありながらも人間味を感じさせる描写が秀逸でした。

また、ヨンジュのカン・ハンスへの想いと、自身の秘密との間で揺れ動く心情も丁寧に描かれており、彼女の今後の選択が物語の大きな鍵を握っていることを予感させます。ユ・ジソンのヨンジュへの友情、そしてイ・ヒュルの公正さを求める姿勢も、物語に深みを与えていました。

つづく