第2話では、ソ・ヨンミンは女幽霊に連れられて男幽霊、キム・ビョンチョルの貧しい家を訪れ、約束された2000万ウォンの報酬は無理だと気づき、激怒します。キム・ビョンチョルは、会社の隠蔽工作によって偽装された葬儀が行われたものの、実際は仕事中の事故で亡くなったと告白します。新婚1ヶ月の妻、パク・ソヨンに新しいお風呂を入れてあげられなかったことが心残りで、成仏できないでいるのです。

一方、警察はカン・ジヒョンの事件を捜査する中で、ソ・ヨンミンの母、キム・ジンスクに疑いの目を向けます。カン・ジヒョンの魂がまだタクシーに囚らわれていることは知る由もありません。キム・ジンスクの車のドライブレコーダーが彼女の死後、謎の消失を遂げ、ソ・ヨンミンは事件の真相に疑問を抱きます。

最初はキム・ビョンチョルの頼みを断ったソ・ヨンミンですが、母との思い出が頭をよぎり、彼を助ける決意をします。キム・ビョンチョルの友人を装い、パク・ソヨンに会い、キム・ビョンチョルの指示に従って隠された金塊を見つけます。そして、そのお金でキム・ビョンチョルが生前にパク・ソヨンに約束した新しいお風呂を入れることにします。

パク・ソヨンが3億ウォンの弔慰金を受け取ろうとした矢先、キム・ビョンチョルの母を名乗るパク・ギョンファが現れます。彼女は刑務所にいたため、息子の最期を看取れなかったと主張します。しかし、キム・ビョンチョルの祭壇に、彼がアレルギー仮応を起こすキウイフルーツを供えるなど、不可解な行動をとります。さらに、パク・ソヨンとキム・ビョンチョルが正式に婚姻届を出していないことを知り、保険会社に弔慰金の受取人を自分に変更するよう要求します。

パク・ギョンファが弔慰金を「息子からの贈り物」と呼ぶのを聞き、ソ・ヨンミンは彼女の正体を疑います。カン・ジヒョンと共に調査を進めた結果、パク・ギョンファが偽物であることを突き止め、彼女が金を持ち逃げするのを阻止します。この頃、パク・ソヨンは妊娠していることが分かり、保険会社と出産後に弔慰金を受け取る約束をします。偽物のキム・ビョンチョルの母は、パク・ソヨンから訴訟を起こすと脅され、逃走します。

最後に、ソ・ヨンミンはカン・ジヒョンが自分の母に贈ったヘアゴムをしていることに気づき、衝撃を受けます。この発見は、カン・ジヒョンとキム・ジンスクの間に何らかの関係があることを示唆し、今後の展開に更なる謎を秘めていることを予感させます。

第2話感想

第2話は、キム・ビョンチョルの未練と妻への深い愛情、そしてソ・ヨンミンの母性と成長が丁寧に描かれた感動的なエピソードでした。事故死という理不尽な運命を受け入れられず、現世に留まるキム・ビョンチョルの姿は切なく、視聴者の涙を誘います。新しいお風呂を妻に入れてあげたいというささやかな願いが、彼の魂を繋ぎ止めているという設定も、胸を締め付けられます。

ソ・ヨンミンは、最初はキム・ビョンチョルの依頼に非協力的でしたが、彼の妻への純粋な愛情に触れ、次第に心を開いていきます。キム・ビョンチョルを助ける中で、ソ・ヨンミン自身も亡き母との関係を見つめ直し、母親としての愛情の深さを改めて実感する様子が印象的でした。幽霊を乗せるタクシー運転手という突飛な設定ながら、人間ドラマとしてのリアリティがしっかりと描かれており、共感しやすいストーリー展開となっています。

また、偽物の母親が登場する展開は、物語にサスペンス要素を加え、視聴者をハラハラさせました。キム・ビョンチョルの死の真相や、ソ・ヨンミンの母の死の謎など、今後の展開に繋がる伏線も散りばめられており、ますます目が離せません。特に、カン・ジヒョンがソ・ヨンミンの母のヘアゴムをしているというラストシーンは、衝撃的で、二人の関係性について様々な憶測を呼ぶ、秀逸な演出でした。

つづく