第1話「解決方法(Mom's Recipe)」- 外の世界にはもっと大きな苦しみがある
1996年、特殊教育大隊。親と世界に見捨てられた子供たちが、「ママ」と「パパ」と呼ばれる大人たちと暮らしていた。外の世界では毎晩、同じような子供たちが死んでいく音が聞こえ、子供たちは脱走すれば同じ運命を辿ると警告されていた。
時は流れ現代。連続殺人犯「ケバル」は9人の女性を殺害し、10人目の犯行予告を出す。多くのファンを持つ「ケバル」の事件を受け、京畿道はケバル地区計画を一時保留。ハン・ヨンス一家は金水に引っ越し、ペク・チョルヒは子供たちに学校では目立たないように、どうしても我慢できない場合は「ママ」に任せるよう言い聞かせる。翌日、教会に通うイ・ユジンが行方不明になり、警察に通報が入る。彼女は以前からストーカー被害にあっていた。
ハン・ヨンスの祖父は、家族の正体、特にジウにきちんと説明するようハン・ヨンスに促す。ジフンは学校で早速いじめられ、ジウも嫌がらせを受ける。ユン・ミョンファンボクシはハン・ヨンスの動物病院に犬を連れてくるが、イ・ユジンの失踪事件を受け、すぐに立ち去る。
警察は山中で「ケバル」の犯行を示唆する証拠(プラスチックの紐)とブレスレットを発見する。オ・ギルチャとチョ社長は、地域ケバルと不動産売買をめぐり対立するが、どちらも金儲けが目的で、互いに利益を供与し合っている(2人は不倫関係でもある)。ハン・ヨンスとペク・チョルヒは、ボクシの犬が長期間虐待されていたことに気づく。そして、チョ・ギュテが「ママ」に始末してもらうため、家に連れてこられる。
第2話「等価交換(Karma)」- 私は答えが必要な人に答えを、苦しみが必要な人には…苦しみを与える
過去、特殊教育大隊から脱走した少女は、そこは崖っぷちで逃げ場がないことを知る。「ママ」は、行動には等価の代償が必要だと言う。
現在、ハン・ヨンスはチョ・ギュテを1キロの肉で罰するが、写真を流出させたのは生徒会長のパク・ジェゴンだと知り、驚く。監禁された運転手はそこで起こった出来事を記録している。しかし、ハン・ヨンスが本当に心配しているのは、ハン・ヨンスの能力を全て見たジウがずっと笑っていることだ。翌日、ハン・ヨンスはチョ・ギュテを解放するが、彼の脚には傷がない。
ハン・ヨンスは「脳ハッカー」の能力、つまり高度な尋問技術で記憶を操ることができるのだ。ジウは幼い頃にも一度この光景を目撃したが、当時はそれが脳へのハッキングだと理解していなかった。
ボクシは犬を探しに動物病院に来るが、犬が怪我をしていることを全く知らない様子。オ・ギルチャは布で覆われた檻を無理やり開けるが、ハン・ヨンスは中の男がいなくなっていることに驚く。生徒会長はジウに仮想通貨ビジネスを持ちかけ、固定給を提示する。ジフンはパク・ジェゴンを倒すチャンスだと考える。警察はイ・ユジンをストーキングしていたイ・ドンミンを見つけるが、彼は無害で、イ・ユジンは自称ボーイフレンドの男と姿を消していた。実はこの男こそ、ハン・ヨンスが車で轢いた男だった。家族は誰が男を逃がしたのかを問い詰める。
ジウはハン・ヨンスの正体を探ろうとする。家族の大人は皆特殊能力者で、ハン・ヨンスは幼い頃、特殊教育大隊で訓練を受けていた。祖父とペク・チョルヒも同様で、最初は中央情報局や国家安全企画部に配属され、「答えが必要な人に答えを、苦しみが必要な人には苦しみを与える」問題解決の専門家になった。
そして、ある日、彼らは子供たちを連れて逃げ出したのだ。逃走した男は動画でハン・ヨンスを脅迫することはできないが、イ・ユジンはまだ彼の車のトランクにいる。そのため、一家はこの問題を解決しなければならない。すぐに車と被害者は警察署前で発見される。ハン・ヨンスはジウとの距離が縮まったことに満足するが、男を逃がしたのは祖父だと確信している。
第1-2話の感想
スリリングでミステリアスな展開に一気に引き込まれました。「家族計画」というタイトルからは想像もつかない、ダークで残酷な世界観が衝撃的です。一見普通の家族に見えるハン・ヨンス一家が、実は特殊能力を持つ問題解決スペシャリスト集団という設定が非常に興味深く、今後の展開に期待が高まります。
特に印象的なのは、ハン・ヨンスの「脳ハッカー」能力。記憶を操るという恐ろしい能力ですが、その描写はスタイリッシュで、見ていてゾクゾクするような感覚を覚えました。また、過去と現在が交錯するストーリー構成も巧みで、特殊教育大隊での出来事と現在の事件がどのように繋がっていくのか、謎解きのような面白さがあります。
一方で、登場人物たちの背景や関係性が複雑で、まだ全貌が見えてこない部分も多いです。特に、ハン・ヨンス一家が過去に何があったのか、なぜ彼らは逃げているのか、といった謎が今後の鍵を握っているように感じます。また、連続殺人犯「ケバル」の存在も不気味で、彼が一家とどのように関わってくるのか、気になるところです。
全体的には、テンポの良い展開と緻密な心理描写が魅力的な作品です。ただ、暴力的なシーンや残酷な描写もあるため、苦手な人は注意が必要かもしれません。今後の展開で、家族の秘密や事件の真相がどのように明らかになっていくのか、目が離せません。
つづく