まず、コ・ギョムの視点から物語が始まります。彼は子供の頃、家に一人残され、映画だけが友達だった孤独な日々を明かします。
次に、ムービーの視点に移ります。彼女は常に父親の愛情不足を感じ、仕事に埋もれる父親にとって自分は二の次だと考えていました。父親の関心を引くため、彼女は父親が死んだという噂を広め始めます。そして、多忙な父親に「できるものなら帰ってこい」と言った矢先、彼は本当に交通事故で亡くなってしまうのです。
その後、ムービーとコ・ギョムは車の中で、ムービーがコ・ギョムの秘密について尋ねます。彼は子供の頃、一人になるのが怖く、その恐怖を隠すために明るく振る舞っていたことを告白します。そして、ジュンが生きていたくないと思っていたこと、そして自分がその事実を知っていたことをムービーに打ち明けます。
一方、シジュンは上司に自分とジュアのカップルとしての印象を尋ねますが、ジュアが彼のために生きてきたと告げられます。別の場所で、ジュアはシジュンとの思い出が詰まった小さな箱を眺め、過去を懐かしみます。
同時に、コ・ギョムはムービーの母親と和解しようとします。その夜、ムービーと母親は話し合い、ムービーは自分がいかに母親の愛を軽視していたかに気づきます。
翌日、コ・ギョムがすべてのビデオテープを手放す中、ムービーはシジュンとジュアに会い、現実を受け入れるという以前の決断を覆し、プロジェクトを追求し、資金調達に挑戦することを伝えます。
その後、シジュンはしばらくジュアの後をつけ、自分が過去に囚われていることに気づきます。彼は二人の幸せだった時間を思い出し、泣き崩れます。そして、二人は最終的に永遠の別れを決意します。
その頃、コ・ギョムは兄のタバコを見つけ、兄が教えてくれたように吸ってみます。そこで彼は泣きながら、ジュンにもっと知りたいことがたくさんあったから、夢に出てきてほしいと願います。ここで、これまでの出来事がすべてコ・ギョムの夢だったことが明らかになります。
その後、彼はバス停で待つムービーの元へ向かいます。そこでコ・ギョムは、現実の経験や人々と過ごす時間を大切にしたいから、もう映画を見るのをやめると宣言します。
物語は1年6ヶ月後に飛びます。コ・ギョムは再び就職の面接を受け、自分の人生を最大の成果として語り、うまくやったと満足げに話しますが、実際にはうまくいっていません。一方、シジュンは大人気になり、彼の作ったサウンドトラックは映画自体よりも高い評価を得ています。ジュアとシジュンは連絡を取っておらず、そのつもりもありませんが、二人とも前に進んでそれぞれの生活を送っています。
ムービーの映画は大成功を収め、投資家はマ監督だったことがわかります。彼はプロデューサーにもなります。
そして、エピソードはコ・ギョムがムービーの撮影現場を訪れ、美しいキスで二人のラブストーリーが最高潮に達する場面で幕を閉じます。
第10話の感想
「恋するムービー」最終回、第10話は、様々な感情が渦巻く感動的な結末でした。コ・ギョムの過去、そして彼が映画に逃避していた理由が明らかになり、彼の抱えていた孤独と向き合う姿に胸が締め付けられました。夢の中で兄のジュンとの再会を願うシーンは、特に涙を誘います。
ムービーの父親への複雑な感情、そして母親との和解も印象的でした。彼女が自分の弱さと向き合い、映画製作という夢に挑戦する決意を新たにする姿は、力強く、そして美しいものでした。
シジュンとジュアの別れは切ないものでしたが、それぞれが過去を乗り越え、未来へと歩み出す姿に希望を感じました。特にシジュンの音楽が認められるシーンは、彼の才能がついに開花した瞬間であり、見ているこちらも嬉しくなりました。
そして、1年6ヶ月後のコ・ギョムとムービーの再会。映画から離れ、現実の世界で生きることを選んだコ・ギョムが、ムービーのそばにいるという結末は、二人の愛の深さを改めて感じさせます。最後のキスシーンは、まさに「恋するムービー」の集大成と言えるでしょう。