物語は、コ・ジュンの過去から始まります。両親が20歳の時に亡くなった時も、5年前の事故の時も、彼は本当に驚いたことはなかったのです。何も本当に欲しいと思ったこともなく、本当の友達もいませんでした。
一方、コ・ギョムは弟の事故の真相を探ろうと、事故現場を再び訪れます。道路や霧に問題はなく、徐々にある考えが浮かびます — コ・ジュンには生きる意誌がなかったのではないか、と。様々な状況証拠を繋ぎ合わせ、コ・ギョムは弟が自殺を図ったという結論に至ります。
現在、コ・ギョムとムビは正式に交際を始めました。同時に、コ・ギョムの頼みで、ジョンフがコ・ジュンと一緒に過ごしています。そこで、コ・ジュンが重い心臓病を患っており、余命いくばくもないことが明らかになります。
その後、ジュアは会議中にムビとコ・ギョムの関係を知ります。そして、シジュンと二人でうどん屋に行き、過去を振り返ります。ジュアは、シジュンを愛することは彼の好きなものを全て受け入れることだと考えて、自分の本当の気持ちを隠していたことを告白します。
それから数日、コ・ジュンは急に外出をしたり、友達を家に呼んで映画を見たり、海外旅行を計画したりと、積極的になります。しかし、これが兄弟間の難しい会話に繋がります。ムビの母親の「気持ちを溜め込んではいけない」というアドバイスを受け、コ・ギョムはついにコ・ジュンに自殺未遂の件を問いただします。この会話はコ・ジュンを深く傷つけ、コ・ギョムも動揺し、家を出てムビに会いに行きます。
翌日、コ・ギョムとジョンフがコ・ジュンの入院準備のため荷物を整理していると、コ・ギョムは日記の中に手紙を見つけます—コ・ジュンが書いたものです。手紙の中で、コ・ジュンはいつもコ・ギョムを選んできたこと、兄が自分の生きる理由だったことを明かします。コ・ギョムのおかげで、彼は生きる目的、自分自身の「意誌」を見つけたのです。そして最も胸を締め付けられるのは、彼が今、もう一度生きたいと強く願っているという告白です。
エピソードは、コ・ジュンの葬儀に参列するコ・ギョムの姿で幕を閉じます。
第7話の感想
第7話は、コ・ジュンの秘められた苦悩と兄弟愛、そして再生への願いが切なく描かれた、涙なしでは見られないエピソードでした。これまであまり感情を表に出さなかったコ・ジュンの心の内が明らかになるにつれ、彼の孤独と生きる意味への渇望がひしひしと伝わってきました。
特に、事故の真相が自殺未遂であったという衝撃の事実は、視聴者に大きな衝撃を与えました。コ・ギョムが真実を突き止める過程も緊迫感があり、兄弟それぞれの視点から物語が展開されることで、より深く感情移入することができました。
コ・ジュンが積極的になり始めた矢先に、病状が悪化していくという残酷な運命も、見ている側としては辛かったです。ムビの母親のアドバイスによって、コ・ギョムがコ・ジュンと向き合うシーンは、物語の重要な転換点となりました。しかし、その会話がコ・ジュンをさらに追い詰めてしまうという皮肉な展開は、胸が締め付けられる思いでした。
コ・ジュンが最後に残した手紙は、彼がコ・ギョムをどれほど大切に思っていたか、そして生きる希望を見出していたかが痛いほど伝わってきて、涙が止まりませんでした。コ・ギョムにとって、弟の死は計り知れない喪失感と後悔を残したでしょう。
つづく