物語は過去の回想から始まります。前回のエピソードで、ウノはナオンに二人の出会い方を思い出し、誠意ある謝罪を求めました。そうでなければ、陰謀を止めないと告げたのです。そして今、私たちは彼らの最初の出会いを深く掘り下げていきます。

過去、ウノは、彼とダウンが築き上げたお香会社「バンディ」のプロモーションを、セギョエージェンシーに依頼しようとしました。彼らは長年、伝統的な技法を用いながら独特の香りを生み出す、他に類を見ないお香ブランドの開発に勤しんできました。ダウンはこの会社を世界的な成功に導きたいと常に願っており、ウノはその夢を実現させるために尽力していたのです。

ウノはセギョエージェンシーにマーケティング業務を委託するため訪れますが、入り口で止められ、中に入ることができません。その後、彼はセギョエージェンシーの香りブランド「シャルマン」のプロモーションのために訪れたナオンと偶然出会い、書類を取り違えてしまいます。

ナオンは、ぶつかった男性が自分のプレゼン資料を持っていることに気づきます。しかし、彼女はプレゼンでセギョグループ、そしてイジェ理事をも感銘させます。イジェ理事はナオンの提案を受け入れることに同意しますが、一週間以内に他に類を見ない香りを発見することを条件とします。一方、ウノはナオンが自分のブランドの書類を持っていることに気づき、取り戻すためにセギョエージェンシーに向かいますが、警備員に阻まれてしまいます。

会議の後、ヒジョンはナオンを励まし、プロジェクト完瞭後にはチームリーダーに昇進させると約束します。その後、ナオンは昇進のために寝る間も惜しんで働き、ウノとダウンのブランド提案と、彼らの特徴である伝統的な香りを模倣します。

セギョエージェンシーが朝鮮時代の伝統的な香りを採用したという噂が広まり、ブランドは大成功を収めます。一方、ウノとダウンは、長年かけて築き上げてきたブランドの崩壊を受け入れることができずに苦しみます。そして、ろうそくの事故によりダウンが命を落とし、状況はさらに悪化します。

親友を失ったウノは、その事実を受け入れることができず、ナオンに連絡を取り、ブランド提案の盗用について追及します。ナオンは彼に、自分が無実である証拠を集めるための猶予として一週間を与えます。

現在の時間軸でのプレゼンテーション前、ナオンとウノは再び魂が入れ替わるという奇妙な体験をします。二人は互いを責め立てますが、事態が悪化する前に、ナオンはウノを会議場から連れ出します。そして、エピソードはナオンが過去の過ちについてウノに語りかける場面で幕を閉じます。

第19話の感想

第19話は、ウノとナオンの過去の因縁が深く掘り下げられ、物語の核心に迫る重要なエピソードでした。回想シーンによって、二人の最初の出会いと、ナオンが成功への階段を駆け上がる一方で、ウノとダウンがどれほどの苦難を味わったのかが鮮明に描かれていました。

特に印象的だったのは、ダウンの死の描写です。ろうそくの事故という唐突な出来事でしたが、それがウノの心に深い傷を刻み、ナオンへの復讐心を燃え上がらせる決定的な要因となったことが理解できました。二人の対立は単なるビジネス上の争いではなく、ダウンの死という悲劇を挟んだ、より複雑で重いものになっていることが痛感されます。

ナオンの行動は、野心と焦り、そして成功への渇望に突き動かされたものであったと言えるでしょう。しかし、その結果がウノとダウンの人生を大きく狂わせてしまったという事実は、決して許されるものではありません。ヒジョンからのプレッシャーも、ナオンを追い詰める一因となったのかもしれませんが、最終的には彼女自身が選択した道です。

つづく