第1話
頑張り屋のコ・ウンチャンは、母と妹のウンセを養うため、いくつものアルバイトを掛け持ちしている。大家の家賃値上げと、母が友人の指輪をなくしたことで、苦しい生活はさらに困窮する。
一方、アメリカから呼び戻された財閥の御曹司チェ・ハンギョルは、家業を継ぎ、結婚するように迫られている。彼の帰国と時を同じくして、初恋の相手ハン・ユジュが姿を現す。ユジュはハンギョルのいとこであるチェ・ハンソンとよりを戻したいと考えている。ハンソンはユジュへの想いを断ち切れないでいるが、彼女が何も言わずに去ってしまったことを許せずにいる。
ハンソンが笑顔を見せるのは、牛乳配達の女性が彼の犬と一緒に遠吠えをする時だけだ。ワインバーでのアルバイト中、ウンチャンはハンソンがその犬の飼い主だと気づき、彼と話す。
ハンギョルとウンチャンは、ユジュがひったくりに遭いそうになった際にウンチャンが助けに入ったことで出会う。犯人が妹の恋人であるミニョプだと気づいたウンチャンは、彼を逃がしてしまう。ハンギョルはウンチャンを共犯者だと責めるが、ユジュの感謝の気持ちから、ハンギョルはウンチャンに謝礼を申し出る。
配達の仕事をクビになったウンチャンは、プライドを捨ててハンギョルに約束の金を要求する。ハンギョルがウンチャンの家族を犯罪者扱いしたことに激怒したウンチャンは、ハンギョルの見合い相手に次々と接触し、謝罪を要求する。ハンギョルがゲイかどうか尋ねた時、ウンチャンにひらめきが訪れる。ウンチャンを男性だと勘違いしたハンギョルは、恋人役を演じるよう提案する。
第2話
ウンチャンはハンギョルの恋人役を引き受け、見合い相手に会う。すぐにハンギョルがゲイだという噂は、祖母や母親を含む周囲に広まる。
ウンチャンはハンソンと再会し、元恋人との復縁について悩む彼の話を聞く。しかし、ウンチャンはハンソンに惹かれ始めている自分に気づく。
ユジュはハンギョルとのデートを口実にハンソンに会う。ハンソンは一度はユジュを家から追い出すが、結局は彼女を家の中に引き入れ、情熱的なキスと抱擁を交わす。翌朝、ハンソンは昨夜のことを復讐のための行為だと告げ、ユジュを捨てる。ユジュがすぐに去ってしまったことに失望したハンソンは、怒りと恨みを抱えながらも、彼女を探してしまう。
偽装恋愛を続ける中で、ウンチャンとハンギョルは互いを知っていく。ウンチャンはハンギョルが酔うとみっともないことを知り、ハンギョルはウンチャンが大食いであること、嗅覚が優れていること、そして休みなく働いていることを知る。
しかし、ハンギョルの見合いが減り、ウンチャンが教えていたテコンドー道場が突然閉鎖されたことで、ウンチャンの経済状況は悪化する。
ハンギョルの祖母が、古びた喫茶店の改装をハンギョルと彼女の元従業員であるホン社長に任せることを決めたことで、ハンギョルもまた窮地に立たされる。
第1-2話の感想
『コーヒープリンス1号店』の第1-2話は、軽快なテンポで物語が展開し、あっという間に引き込まれました。個性豊かなキャラクターたちが織りなすコミカルなシーンと、それぞれの抱える悩みや葛藤が絶妙なバランスで描かれており、今後の展開が非常に楽しみです。
特に印象的なのは、主人公コ・ウンチャンのひたむきな姿です。家族のために懸命に働く姿は応援したくなりますし、ハンギョルとの偽装恋愛を通して、彼女がどのように変化していくのかも見どころの一つでしょう。ハンギョルは一見軽薄そうに見えますが、家族からのプレッシャーや過去の恋愛経験から、心に傷を抱えている様子が垣間見えます。そんな二人が出会い、偽りの関係を通して本心で向き合っていく過程に期待が高まります。
また、ハンソンとユジュの複雑な関係性も目が離せません。過去の出来事に囚われ、素直になれない二人のもどかしいやり取りは、切なくも共感できる部分があります。ハンソンがウンチャンに惹かれていく様子も描かれており、三角関係の行方も気になるところです。
つづく