リュ・ソンジュンは、記憶の中のネックレスがリュ・ソンフンによって記憶を混乱させるために与えられたものだと気づき、「なぜあんな親の子供でなければならなかったんだ」と呟く。リュ・ソンジュンは、リュ・ソンフンこそがユンジェの口にした共犯者ではないかと疑い始める。ユンジェは、まるで後ろ盾があるかのように、終身刑になることを恐れていない様子だった。しかし、リュ・ソンジュンは、ユンジェがそれでもリュ・ソンフンの裏切りを恐れていることに気づき、それが二人の共犯関係の証拠だと確信する。そこで、リュ・ソンジュンはユンジェからリュ・ソンフンの共犯としての証言を引き出そうと試みる。事件を綿密に分析した結果、リュ・ソンジュンは、リュ・ソンフンが毎回事件現場に居合わせたり、捜査に介入したりしていることに気づく。それも、事件解決のためではなく、捜査を妨害するためだと。
チョ・ウンギも、45号の絵に描かれた240という数字は自分が書いたものではないと証言し、リュ・ソンジュンのリュ・ソンフンへの疑念はさらに深まる。ナ・グッキと署長は大金を持ってペ・チョルホを訪ね、番組製作を中止し、オリジナルのビデオテープを取り戻そうとする。ペ・チョルホは二人に、チョン・インソンの母親にも口止め料が必要だと警告する。帰宅途中、ペ・チョルホは襲撃される。一方、リュ・ソンフンとウンギは番組内容についてペ・チョルホと話し合おうとするが、連絡が取れなくなる。ウンギは、ペ・チョルホが本当に仮省しているとは思えないため、彼が番組製作をすることに驚いていた。
実は、リュ・ソンフンはナ・グッキと署長の仮応を見るために、わざとペ・チョルホに二人を脅迫させたのだ。そのため、ユンジェがビデオテープをすでに持ち去っていたにも関わらず、リュ・ソンフンはペ・チョルホに嘘をつかせた。署長はビデオテープが偽物だと気づき、ペ・チョルホが嘘をついたのは黒幕がいるからだと悟る。同時に、チャールズはナ・グッキにリュ・イルホが別荘で性接待を受けている写真が入った小包を送りつける。これらの脅迫によって、ナ・グッキもリュ・ソンフンを疑い始め、リュ・ソンジュンの養子縁組に関する記憶の異常もリュ・ソンフンの仕業だと確信する。ナ・グッキは、リュ・ソンフンがそうする理由は、自分たち夫婦の過去の行いにあることを知っている。
自宅で、リュ・ソンジュンはリュ・ソンフンの目の前でネックレスを捨て、ウンギには危険を避けるためこっそりと引っ越しするように指示する。翌日、リュ・ソンジュンはこっそりリュ・ソンフンを尾行し、彼がチャールズと密会しているのを目撃する。ウンギも、テレビ局は希望福祉院のドキュメンタリーを作るつもりがないことを知り、ペ・チョルホが番組を作るという話もリュ・ソンフンから聞いたことを思い出す。その時、リュ・ソンジュンはペ・チョルホが殺害されたという知らせを受ける。一方、リュ・ソンフンはユンジェがリュ・ソンジュンの記憶を全て戻したことを知り激怒し、ユンジェが自分の計画を台無しにしたと責める。ユンジェは、リュ・ソンジュンがリュ・ソンフンに犠牲にされそうになっていることを話したためだと釈明し、リュ・ソンフンが彼を人間扱いしていないことを指摘する。ユンジェは、リュ・ソンフンに見捨てられることにショックを受け、感情的になり、リュ・ソンフンを警告する。
リュ・ソンジュンは、昨日ペ・チョルホと会っていたのがナ・グッキとヨム署長だと突き止め、個室にリュ・ソンフンが仕掛けた盗聴器を発見する。リュ・ソンジュンはナ・グッキを問い詰めるが、彼女は口を閉ざしたままで、リュ・ソンジュンは失望する。その後、リュ・ソンジュンはリュ・ソンフンにペ・チョルホを殺害したのかと迫る。ペ・チョルホは20年後も仮省の色がないため殺害し、次はヨム署長とナ・グッキが標的だと。リュ・ソンフンはそれを認め、リュ・ソンジュンに次の行動をよく考えるように忠告する。その後、リュ・ソンフンはこっそりとウンギに資料を渡し、活用するように指示する。ウンギから共犯者なのかと問われたリュ・ソンフンは、はぐらかす。ユンジェは、ヨム署長の不正の証拠と引き換えに、一日だけ外に出してほしいと要求する。
リュ・ソンジュンはユンジェに、リュ・ソンフンの次の標的は誰なのかと詰め寄る。ユンジェはそれを聞き、リュ・ソンフンが自分を裏切っていないことに安堵し、リュ・ソンジュンの誤解を解く。全ての計画はリュ・ソンフンが立てたもので、自分は実行犯に過ぎないと説明する。ユンジェは殺人に傾倒しており、本来は一生苦しめるだけの計画が、彼の手によって殺人に変わってしまったのだ。ユンジェはリュ・ソンジュンに、まだ終わっていないと警告する。翌日、ペ・チョルホがナ・グッキとヨム署長から賄賂を受け取っている映像が公開され、ナ・グッキは、全てはリュ・イルホが別荘で性接待を受けた事実を隠蔽するためだったと叫ぶ。
ウンギはリュ・ソンジュンに、リュ・イルホの身を案じていると伝える。リュ・ソンフンが脱走後、リュ・イルホに希望福祉院のことを告発したが、その後何も起こっていないからだ。イ・ミョンシンの不正も、わずか3年の軽判で済んだ。その時、リュ・ソンジュンはリュ・ソンフンに呼び出され、釣り場へ向かう。リュ・ソンフンは、釣りをしているリュ・イルホに一歩一歩近づいていく。
第15話の感想
「ブラインド」第15話は、息詰まる展開の連続で、まさに手に汗握る回でした。リュ・ソンジュンがついに父親であるリュ・ソンフンの真実に辿り著き、その衝撃的な事実に言葉を失いました。ネックレスの真相、ユンジェの言葉、そして事件現場への介入。点と点が繋がり、リュ・ソンフンが黒幕であるという恐ろしい結論にたどり著く過程は、視聴者も推理しながら見ることができ、非常にスリリングでした。
特に印象的だったのは、リュ・ソンジュンが真実を知った後の葛藤です。実の父親がこのような人物であったという現実を受け入れ難い苦悩、そしてウンギへの想い、正義感の間で揺れ動く姿は、胸を締め付けられました。同時に、リュ・ソンフンの冷酷さと狡猾さも際立っていました。自分の息子をも利用し、目的のためには手段を選ばないその姿は、まさに悪の権化と言えるでしょう。
また、ユンジェの存在も重要な鍵を握っています。彼はリュ・ソンフンの計画を実行する駒でありながら、彼自身も歪んだ正義感を持っている複雑なキャラクターです。リュ・ソンフンへの忠誠心と、彼への不信感の間で揺れ動く様子は、今後の展開を暗示しているようにも感じられます。
そして、ラストシーン。釣りをするリュ・イルホに近づくリュ・ソンフンの姿は、不穏な空気を漂わせています。リュ・イルホが次のターゲットなのか、それとも別の意図があるのか。次回への期待が高まる、緊迫感あふれる終わり方でした。
つづく