イエリの子供時代は、人形遊びが好きだった普通の少女とは違っていた。母親は水商売で働き、裕福な男性の相手をする女性たちに囲まれていた。ある夜、カラオケバーで母親が客の接待をしている時、イエリは我慢できずVIPルームに乱入し歌い始めた。その夜を境に、母親はバーの仕事に戻らず、イエリをスターにすることに執著するようになった。

イエリはオーディションを受けさせられ、ある役柄に「完璧」に見えるよう、母親に3日間も食事を抜かれた。しかし、オーディションは惨敗。その後、母親を探していると、審査員の1人と母親が親密にしている衝撃的な場面を目撃してしまう。

そこでイエリは、過去の自分の役柄がどのようにして手に入っていたのかを悟る。帰宅した母親にイエリは「お父さんには言わない」とだけ告げた。この日を境に、イエリは母親の秘密を自分の望みを葉える道具として利用し始める。彼女は人を操る方法、華やかな生活を偽装する方法、そしていざという時のために他人の弱みを握る方法を学んでいった。

イェリとジェイイの父の危険な取引

現在、イエリはジェイの父と公園で会い、ジェイも知らない長女を探しているか尋ねる。そして「口止め料として金かダイヤが必要」と脅迫する。しかし、ジェイの父は逆に長期的な資金援助を提案し、「すっぴんは本当に綺麗なのか?」と不気味な笑みを浮かべ立ち去る。その言葉にイエリは背筋が凍る思いをする。

ジェイが麻薬販売で捕まった後、チョ・アラに一時的な販売停止を指示する。しかし、中毒は待ってくれない。あるクラスメイトは薬なしではいられず、必死に薬を求める。

予想外の試験結果と高まる緊張

試験当日、スルギがジェイからもらって勉強した問題がそのまま出題されるという驚くべき事態が起こる。結果、ジェイとスルギが同率1位、チェ・ギョンが3位となる。チェ・ギョンは激怒する。

ピョンジンはスルギに学校で接触を試みるが、スルギは拒絶する。後日、スルギはピョンジンを問い詰め、なぜ学校に来たのかと尋ねる。ピョンジンは答える代わりにナイフを取り出し、「スジンはどこだ?」と迫る。スルギは何も知らない。

健康診断と不審な出会い

スルギは健康診断のためJメディカルセンターを訪れる。クラスメイトたちは、塾にも来ないで1位を取ったスルギを恨みの目で見ている。スルギは緊張した様子で、尿検査の時、不安はピークに達する。その時、ジェイから「会いに来い。必要なものがある」というメッセージが届く。

スルギはジェイを見つけ、ひざまずき、「父の医療訴訟を取り下げる準備はできている。安定した生活がしたいだけ。ずっとイジメられてきた」と訴える。ジェイはスルギに尿サンプルを渡し、「もう薬は渡さない」と警告する。そして、スルギは「なぜ私の個人情報を持っているの?」と恐ろしい質問を投げかける。エピソードはこの不穏な言葉で幕を閉じる。

第7話 感想

第7話は、イエリの壮絶な過去が明らかになり、彼女の冷酷なまでの行動原理に納得させられるエピソードでした。幼い頃から大人の汚い世界に晒され、純粋な心を踏みにじられたイエリ。母親の愛を求めるも、歪んだ形でしか与えられず、自らの手で運命を切り開くしかなかった彼女の悲痛な叫びが聞こえてくるようでした。

特に、オーディションに失敗した後、母親の真の姿を目の当たりにするシーンは胸が締め付けられました。子供にとって母親は絶対的な存在であり、その信頼を裏切られた時の絶望感は計り知れません。この経験がイエリを歪ませてしまったのだと考えると、同情を禁じ得ません。

そして現在、ジェイの父との取引は、彼女が未だに過去のトラウマから抜け出せずにいることを示唆しています。「すっぴんは本当に綺麗なのか?」というジェイの父の言葉は、まるでイエリの存在価値を否定するかのようで、視聴者にも強い不安感を与えました。

つづく