スルギとジェイの関係、そして隠された秘密が大きく動き出す第8話。
スルギはジェイに、なぜ自分の個人情報がジェイの父親のオフィスにあったのかを問い詰める。ジェイは父親のオフィスでそれを見たことを認め、スルギの父親に関する膨大なデータ収集については全く知らなかったと弁明する。もっと言いたいことがあったようだが、スルギを祝福してその場を去った。
その後、スルギは麻酔下での検査を受ける。そこで、幼い頃に島で迷子になり、父親を呼ぶ記憶が蘇る。夢の中で、ジェイが現れ、スルギを助け、一緒に歩いてくれる。他の生徒たちも麻酔の影響下にあったが、ジェイはちょうど目を覚まし、スルギの手の包帯をいじっている少女を目撃する。ジェイが仮応する前に、少女――イェリ――は姿を消した。
学園祭の賑わいの中、スルギはまだめまいを感じていた。それでも、ジェイと楽しい時間を過ごし、軽い冗談を交わす場面も。ピョンジンもそこにいたが、一見普通の光景の裏で、イェリの行動が不穏な影を落とす。
トイレの中で、イェリはスルギが意識を失っている間に医療センターから盗んだスルギの父親の携帯電話のロックを解除しようと試みていた。そのために、ロッカーの鍵が入った包帯を外していたのだ。一方、勉強のしすぎで薬を大量に服用したボムスは異常な行動をとり、水道水を飲み続けている。イェリは携帯の充電器を探し回るが、その前に後輩から友情ブースへの誘いの電話がかかってくる。イェリを怪しむアラは、彼女を注意深く観察し、ジェイに情報を伝える。
学園祭は続き、保護者たちも屋台で料理を提供する。スルギとジェイはチェギョンの母親の屋台で食事をとる。チェギョンはスルギを探していたが、イェリに友情ブースへ連れて行かれる。そこで、ピョンジンはチェギョンにパッチを渡し、スルギに自分が勧めたと伝えてほしいと頼む。
ボール遊びのエリアで、スルギとジェイは二人きりになる。スルギはジェイをまだ完全に信じられないと認めつつも、一緒に1位になれたことを喜ぶ。
イェリはついに盗んだ携帯を充電することに成功する。直後、彼女はジェイの父親、テジュンと密会し、携帯と引き換えに金を受け取る。彼女はまた連絡すると約束する。二人に気づかれずに、アラは木の陰に隠れ、その様子を写真に収めていた。
同じ頃、化学実験室で充電器を探していたボムスは、誰かが部屋に入ってくるのに気づく。一方、アラはイェリとジェイの父親の写真をジェイに送り、ジェイは衝撃を受けてスルギを探しに行く。
チェギョンはようやくスルギと話をすることができ、父親の携帯電話がなくなっていることを伝える。アラの情報で、ジェイは友情ブースから携帯電話を取り戻し、スルギの誕生日を使ってロックを解除する。中には衝撃的なメッセージがあった。スルギの父親が、ジェナの件でジェイの父親、テジュンに脅迫されている内容だった。
薬の影響で正常な判断ができないボムスは、ジェイの父親に近づき、弱っている様子のジェナを見たと話す。怒ったイェリはボムスを突き飛ばす。しかし、激怒したボムスはナイフを取り出し、イェリを嘘つき呼ばわりする。イェリはとっさに、ジェイがボムスに好意を持っていることを口走る。この言葉はボムスの怒りに油を注ぎ、彼女はスルギに襲いかかる。
印刷室で一人きりだったジェイの元に、謎の人物が現れる。同時に、ボムスはスルギをナイフで切りつける。緊迫した状況の中、仮面をつけた謎の人物はついに正体を現す。それはジェイの姉、ジェナだった。
第8話の感想
「善意の競争」第8話は、息詰まる展開の連続で、まさにジェットコースターのようなエピソードでした。スルギとジェイの関係性が少しずつ変化していく中、イェリの暗躍やボムスの暴走など、様々な事件が複雑に絡み合い、目が離せない展開でした。
特に印象的だったのは、スルギの過去のトラウマが麻酔下の夢の中で蘇るシーンです。幼いスルギが助けを求める声と、そこに現れるジェイの姿は、二人の関係性の深さを改めて感じさせると同時に、ジェイの秘めた思いを想像させ、切なくなりました。
また、学園祭という華やかな舞台の裏で、イェリがスルギの父親の携帯を盗み、ジェイの父親と取引する場面は、彼女の狡猾さと冷酷さを際立たせていました。アラの機転でその悪事が明るみに出そうになる展開は、手に汗握るスリルがありました。
つづく