スジョンとジュヨンは、周囲に内緒で散歩をしながら会話を重ね、距離を縮めていく。しかし、誰かが近づいてくる気配を感じるたびに、スジョンはジュヨンを突き放し、関係がバレることを恐れていた。二人は、この関係を秘密にしなければスキャンダルになりかねないと互いに確認しあう。

翌日、シンウォンとハジンは偶然再会する。シンウォンはハジンをインスタグラムでアンフォローし、彼女の投稿を見ないようにして失恋の痛みに耐えていた。一方、ハジンは離婚後、周囲の友人たちからの同情にうんざりしていた。そんな中、二人ともテラスで偶然出会い、話をすることになる。シンウォンは友人たちから結婚を急かされて息抜きが必要だと打ち明け、ハジンは周囲からの同情に疲れたと語る。ハジンは、10年間付き合った男性が結婚後6ヶ月で浮気したという辛い過去を告白する。

会話の中で、ハジンはシンウォンの誠実さに気づき、彼が自分への気持ちが変わっていないことを確信する。実は、ハジンはシンウォンが毎晩彼女のレストランを訪れ、遠くから彼女を見守っていたことを知っていた。ハジンは大胆にも、シンウォンに「私と寝たい?」と尋ね、彼の気持ちを試す。しかし、シンウォンはそれを拒否し、「次に寝るときは付き合わない」というハジンの言葉を思い起こさせる。彼の言葉に心を動かされたハジンは、彼にキスをする。二人はようやくお互いの気持ちを受け入れ、真剣に交際を始めることを決意する。

その日、ジュヨンはスジョンの家を訪れる。スジョンの父は二人を見て何かを感じ取るが、二人がぎこちなく嘘をつくのを見て、とりあえず話を合わせる。ジュヨンを家の中に招き入れ、彼が書類を探しているという言い訳を聞きながら様子を伺う。屋根裏部屋で、ジュヨンは見覚えのあるぬいぐるみを見つけるが、それがかつて自分が心を寄せた「イチゴ」のものであることを思い出せない。

ジュヨンがフルーツを食べていると、スジョンの弟スビンが鋭い視線を送り、彼を牽制する。スビンはスジョンに、ジュヨンの裕福な家族が彼女に問題をもたらす可能性があると警告するが、スジョンは今の状況を優先する。翌日、職場では普通に振る舞おうとする二人だが、微妙なイチャイチャが漏れてしまう。

スジョンの同僚たちが彼女の見合い相手について噂話をし、彼女の理想のタイプについて議論していると、ジュヨンは嫉妬心を抱き、特に彼女が年上の男性と付き合うべきだと主張する同僚に、面倒な仕事を押し付ける。スジョンは周囲にバレないよう、ジュヨンを厳しく叱る。しかし、後で二人きりになった時、ジュヨンはスジョンが簡単に自分を叱れることに拗ねてしまう。スジョンは罪悪感から、どうすれば許してくれるか尋ねるが、キスはダメだと付け加える。ジュヨンはいたずらっぽく笑い、「そんなにケチじゃない」と言いながら、スジョンの頬にキスをし、許可が必要ないこともあると宣言する。

その後、スジョンはハジンのレストランを訪れ、そこにシンウォンがいるのを見つける。スジョンは、ジュヨンが以前シンウォンを遊び人だと警告していたことを信じており、彼にハジンを大切にするよう忠告する。ハジンは何かを感じ取り、スジョンにジュヨンとの関係を尋ねるが、スジョンは動揺して黙ってしまう。シンウォンは面白がって、ジュヨンはスジョンのような人とは付き合わないだろうと軽く言う。

翌日、会議の後、スジョンの同僚の一人が、ジュヨンが最近彼女に優しいのは、彼と寝たからかと大胆に尋ねる。スジョンは激怒し、鋭い言葉でその発言を否定し、警告する。その後、ジュヨンは突然デートに誘い、スジョンを驚かせる。彼は気合を入れておしゃれをしようとするが、結局いつものタキシードを着てしまう。しかし、スジョンは彼のためにスタイリッシュな服を用意しており、二人は漢江へデートに向かう。一緒に座っていると、聞き覚えのある歌が流れ、スジョンの初恋の記憶が蘇る。ジュヨンは、今度は自分と一緒にその歌を好きになるようにと彼女を励ます。

翌日、スジョンはプロジェクトのために有名なブランドを確保したいと興奮気味に報告するが、ジュヨンはすでに自分が契約を済ませたと得意げに明かす。スジョンは感心して言葉を失い、ジュヨンは彼女をからかう絶好の機会を得る。彼は彼女を隣に座らせ、いきなり彼女に「なぜ自分が好きなのか」と尋ねながら録画を始める。その後、スジョンがジュヨンのオフィスを出ると、ジュヨンの秘書は彼女が彼と過ごす時間の長さに疑いの目を向ける。スジョンは言い訳をするが、秘書は納得がいかない様子だ。

ジュヨンが出張に行くと、スジョンは自分が思っていた以上に彼を恋しく思っていることに気づく。一方、ハジンとシンウォンは、シンウォンがジュヨンのスジョンへの気持ちを知ってしまい、二人がお互いの過去の正体を知った時にどう反応するかを心配する。数日後、ジュヨンがようやく戻ってきて、スジョンに電話をかけ、彼女の家から荷物を取りに行くという口実で彼女に会おうとする。

スジョンが屋根裏部屋で彼の荷物を取り出していると、鍵と錠のペンダントが付いた古いチェーンに目が留まる。それは彼女が何年も忘れていたものだった。彼女の心臓は、真実に気づき、ドキドキと高鳴る。一方、ジュヨンは彼女の家に到着し、道に立っている彼女を見てニヤリと笑う。

「そんなに僕に会いたかった?」と彼はからかう。スジョンは冗談を言う代わりに、黙ってチェーンを持ち上げ、二人の間にぶら下げる。真実の重みがのしかかり、時間が止まる。ブラックドラゴンとイチゴ。二人はショックで目を見開いて見つめ合う。過去、誤解、そして深く埋もれていた感情、かつて失った愛、そして今、再び見つけた愛、全てが繋がった瞬間だった。

第8話の感想

『あいつは黒炎竜』第8話は、スジョンとジュヨンの関係が大きく進展し、同時に過去の繋がりも明らかになる重要な回でした。お互いの気持ちを確認し合った二人のキスシーンは、視聴者をときめかせたでしょう。また、ジュヨンがスジョンの家を訪れ、過去の思い出の品であるチェーンを見つけるシーンは、二人の運命的な繋がりを強調していました。

スジョンの弟スビンの登場や、職場の同僚たちの噂話など、二人の関係を取り巻く環境も変化し、ハラハラさせられる展開も。特に、スジョンが同僚の心無い言葉に毅然と対応する姿は印象的でした。

そして、ラストシーンでスジョンがチェーンを掲げ、ジュヨンに「ブラックドラゴン」と「イチゴ」の真実を突きつける場面は圧巻。過去の誤解や隠されていた感情が一気に明らかになり、今後の展開への期待が高まります。二人の関係がどうなっていくのか、ますます目が離せません。

つづく