第8話、チ・スホンはついにオク・チャンミに鈴の音のことを打ち明ける。激昂したオク・チャンミは、自らチェ・ウスンに手を下そうとするが、チ・スホンはそれを止め、一人で行動しないよう約束させる。

一方、チェ・ウスンはソク・ジェボムを家に帰るよう説得する。母親が心配していると伝えるが、ソク・ジェボムは家で一人になるとパク・ウォンソクの死について考えてしまい、怖くて家にいられないと告白する。チェ・ウスンとの付き合いが利用されたと感じ、パク・ウォンソクの死にもチェ・ウスンが関わっているのではないかと疑い始める。チェ・ウスンはソク・ジェボムが記憶を取り戻したのではないかと焦るが、すぐにまた記憶喪失の症状を見せたため安堵する。しかし、ソク・ジェボムはチェ・ウスンが何かを隠していると気づき、なぜ全てを知っているのかと問い詰める。追及に耐えかねたチェ・ウスンは、ソク・ジェボムを突き飛ばし、その衝撃でソク・ジェボムは正気を取り戻したように見える。

また、ホン・アジョンはテ・ソヨンとチ・スホンが親しいことに気づき、二人が一緒に住んでいることを知る。チ・スホンは真犯人を見逃さないためにも、鈴の音の出所が本当にチェ・ウスンなのか、さらに調査する必要があると考える。

オク・チャンミの誕生日を祝うため、チ・スホンはこれまでのことを謝罪し、特別なプレゼントを用意したいと申し出る。オク・チャンミは赤い靴紐が欲しいと言う。チ・スホンは靴紐を洗いながら、それが亡き母のものだったことを思い出し、複雑な気持ちになる。

チン警備員は自動車工場の事件を捜査する中で、会員カードのような領収書を発見する。これは犯人につながる重要な手がかりとなる可能性がある。ジョングクは自動車工場周辺の店を調べ、領収書の切れ端の出所を突き止め、監視カメラの映像からチェ・ウスンの姿を確認する。ジョングクはチェ署長の指示に従い、この情報を密かにチェ署長に報告する。チェ・ウスンが容疑者だと知ったチェ署長は、ジョングクに秘密を守るよう指示し、自らチェ・ウスンに問いただす機会を伺う。

鈴の音を確認するため、チ・スホンはテ・ソヨンたちに協力を依頼する。教室でテ・ソヨンがわざとチェ・ウスンと口論になり、その隙にホン・アジョンがチェ・ウスンの携帯を盗み、チ・スホンに渡す。トイレに隠れて携帯の中身を確認するチ・スホンだが、データは全て消去されていた。その時、チェ・ウスンは自分の携帯の信号がトイレ付近にあることに気づくが、チ・スホンの姿は見えない。チ・スホンは別のトイレに隠れ、携帯を元のトイレの便器の上に置いていたのだ。

チ・スホンに疑われていると気づいたチェ・ウスンは、シェ・チョンギョンに相談する。シェ・チョンギョンは自分を傷つけたのがチ・スホンだと知り、絶対に許さないと息巻く。ある夜、帰宅途中のチ・スホンは覆面の男に襲われる。それはなんとクォン・セジンだった。クォン・セジンはチ・スホンがオク・チャンミを殺した犯人だと勘違いし、出国前に始末しようとしたのだ。オク・チャンミは真犯人は別にいると説明し、ソク・ジェボムにチェ・ウスンとの面会をセッティングしてもらう。これはチ・スホンに調査の機会を与えるためだった。

クク・ジヒョンはチ・スホンを自宅学習に誘い、その隙にチ・スホンはチェ・ウスンの部屋を捜索する。異変に気づいたチェ・ウスンは急いで帰宅し、チ・スホンを問答無用で攻撃し、花瓶で殴りかかろうとする。間一髪のところでチン警備員が現れる。彼女はすでに領収書の件を把握しており、チェ・ウスンが犯人だと確信していた。チン警備員はチェ・ウスンを連行するよう指示する。チェ署長は謝罪するが、チン警備員は捜査を続行すると言い、そうでなければ辞職すると告げる。

最後に、チ・スホンの母親が突然倒れ、多額の治療費が必要となる。チ・スホンは再びテ・ソヨンに助けを求め、新たな取引をしようと考える。

第8話の感想

第8話は、様々な伏線が回収され始め、物語が大きく動き出した印象的なエピソードでした。特に、ソク・ジェボムの記憶が断片的に戻り始めるシーンは、緊迫感があり、今後の展開を期待させます。チェ・ウスンの焦りや動揺も手に取るように伝わり、彼がこれまで隠してきた秘密が徐々に明らかになっていく過程に引き込まれました。

チ・スホンは、オク・チャンミへの想いと母親の病気という板挟みになりながらも、真実を追求しようと奔走します。オク・チャンミへの誕生日プレゼントに赤い靴紐を選ぶシーンは、彼の優しさと過去の傷が垣間見え、胸を締め付けられました。

チン警備員の登場により、事件の捜査は新たな局面を迎えます。チェ署長の立場も複雑になり、今後の親子関係にも影を落とすのではないでしょうか。クォン・セジンの勘違いによる襲撃は、物語に思わぬ波乱を巻き起こし、緊張感を高めました。

つづく