高校バスケの試合、セリム高校と白進高校の対決を控えたコートに、セリム高校のスター選手、ホン・デヨンの姿があった。コーチは国家代表選考のチャンスだとハッパをかける。しかし試合直前、恋人・チョン・ダジョンから妊娠を告げられ、デヨンは試合を放棄、ダジョンのもとへ走り、責任を持つと誓う。

18年後。かつての輝きはなく、ダジョンとの関係は冷え切っていた。激しい口論の末、デヨンは友人に愚痴をこぼす。妻の冷たさ、寝言のひどさに、枕で窒息させられそうになったと嘆く。友人はダジョンの浮気を疑うが、デヨンは昇進で関係修復を望んでいた。

一方、ダジョンも友人たちに夫への不満をぶつける。いびきがひどい、と。友人たちは許せない行為だと同調する。アナウンサーとして、JBCテレビの公開採用試験。経歴・年齢不問、実力勝負のチャンスに、ダジョンは希望と不安を抱いていた。

デヨンは10年間、家電修理工として真面目に働いていたが、昇進を切望していた。ある日、老人の家の洗濯機を修理し、ついでに録音機も直す。何でも直せる、と褒められるが、自分の人生は直せない、と嘆くデヨン。それでも、前向きに日々を過ごしていた。

家族関係を修復しようと、子供たちを食事に誘うデヨン。シアとシウに将来の夢を聞くが、はっきりした答えがなく、落胆する。離婚の心配はするなと慰め、昇進して母さんの心を取り戻すと約束する。

シアの友人・バオベイが遊びに来る。濃い化粧に、学生らしくないとデヨンは小言を言う。シアは慌ててバオベイを連れ出す。その後、デヨンはシウに、最近ピリピリしているダジョンを気遣うよう伝える。

テレビ局で、ダジョンは副監督に認められるも、メイン監督は子持ちのダジョンに難色を示す。若い女性を起用すると言い、ダジョンに主婦になることを勧める。ダジョンはJBCの結果を待つ気持ちが強くなる。

会社で、5年に一度の昇進発表。誰もがデヨンの昇進を確信していたが、選ばれたのは入社したばかりのキム・ヒョンチョルだった。さらに、デヨンは釜山への転勤を命じられる。後輩は納得がいかず、局長の甥である賢哲が優遇されたと噂する。納得できないデヨンは抗議するが、学歴が低いことを理由に却下される。感情的になったデヨンは上司に殴りかかり、仕事を失う。

夜、デヨンはダジョンに謝ろうとするが、無視され、家に入ってしまう。過去の写真を見ながら、幸せだった頃を思い出し、デヨンを探しに外へ飛び出すダジョン。しかし、すでにデヨンの姿はなく、ダジョンは泣き崩れる。

母校を訪れたデヨンは、トロフィーや賞状を眺め、今の自分の境遇を嘆く。バスケットコートで、ダジョンに告白した時、シュートを決めたことを思い出す。最後のボールを手に、「このシュートが決まったら、過去に戻らせてくれ」と呟き、シュートを放つ。ボールはリングをくぐり抜け、照明が一瞬点滅し、空に稲妻が走る。

コンビニでカップ麺と酒を買ったデヨン。店員に身分証を求められ、驚愕する。店員は娘のシアだった。塾に行かずに何をしているのかと問いただすが、シアは変質者と勘違いする。18歳の姿に戻ったことに気づいたデヨンは、この問題を解決してから来ると言い残し、店を飛び出す。

友人・トクジンを訪ねるが、トクジンもデヨンだと気づかない。言い争ううちに、写真を見てデヨンだと確信するトクジン。事情を説明すると、これはチャンスだと励まされる。

離婚手続きのため裁判所へ行くダジョン。デヨンは現れず、落胆して帰る途中、JBCの一次試験合格の知らせを受け、喜びに包まれる。デヨンは「ウヨン」として高校に復学、新たな人生をスタートさせる。担任のオク・ヘイン、トクジンに見初められ、シアともクラスメイトになるが、シアは相変わらずデヨンを変質者だと思っている。ダジョンから電話がかかってきた時、デヨンは授業中で、釜山に出張中だと嘘をつく。トイレでいじめられているシウを助け、新たな人生の幕が開ける。

第1話感想

「18アゲイン」第1話は、人生のやり直しという普遍的なテーマを、ファンタジー要素を交えて描いた、心温まるスタートを切った。主人公・ホン・デヨンの現状は、多くの中年男性が共感できるものだろう。仕事では昇進を逃し、家庭では妻との関係が冷え切り、子供たちとも距離がある。そんな彼が18歳の姿に戻ることで、失われた時間を取り戻そうとする姿は、切なくも希望に満ちている。

特に印象的なのは、コンビニでアルバイトをしている娘・シアと再会するシーンだ。互いに相手が誰なのか分からず、すれ違う会話はコミカルながらも、どこか悲しい。このシーンは、デヨンがこれから直面するであろう困難を暗示しているようにも感じられる。

また、妻・チョン・ダジョンの視点も丁寧に描かれている。夫への不満を抱えながらも、アナウンサーという夢に挑戦する彼女の姿は、力強く、応援したくなる。今後、18歳になったデヨンとどのように関わっていくのか、二人の関係の変化が楽しみだ。

つづく