夜、ヨウルは怯えるイチャンを抱きしめていた。そこへ、デニー・オが偶然部屋に入ってくる。母子の無事を確認した後、デニー・オは外でアリを捕まえる。映像から、アリがヨウルの家のベランダに石を投げたことが確認され、警察に連行された。デニー・オはヨウルがイチャンを客室に運ぶのを手伝い、通りかかっただけだと説明する。冷蔵庫が空なのを見たデニー・オは、日用品や食料を買い、ドアに掛けておいた。

翌朝、ナム・ジソンは朝食が手つかずなのを見て、秘書から夫が早朝に出かけたと聞く。一方、チャ・ドヨンは会社で何かあったと感じ、警察からの電話でさらに不安になる。朝、ヨウルはイチャンが突然声が出なくなったことに気づき、病院へ連れて行く。医師はイチャンの頭に異常はないが、強いショックで一時的に声が出なくなっていると診断。デニー・オはそれを知り、病院の廊下でヨウルを慰め、自分も子供の頃に同じような経験があり、自然に治ったと話す。

アリは警察署で黙秘を続け、警察は別の方法で彼女の身分証番号を入手し、彼女に放火殺人の前科があり、娘が行方不明で夫が殺害されていたことを突き止める。ヨウルの家には、安全のために監視カメラが設置された。イチャンは落ち著いているものの、まだ話すことができず、文字でコミュニケーションをとる。ヨウルはしばしば不安を感じ、夜中に目を覚ますこともあった。

イチャンが学校に行けないと知ったジェインは見舞いに行きたいと言うが、ナユンはまず尋ねるように言う。ナユンは娘に「不倫」は大人の問題であり、子供は関わるべきではないと話す。警察はチャ・ドヨンを取り調べるが、彼は弁護士が来るまで発言しないと言う。パク・イルスンは弁護士がヨウルであることに驚き、どこにいても彼女に会うことになるのだと気づく。その後、ヨウルは偶然アリの過去を知り、デニー・オにアリの身元と過去を詳しく調べるよう依頼する。

学校で会った際、ナユンはヨウルに和解書を渡し、アリを許してほしいと言うが、ヨウルはその動機を疑う。ナユンは同情からだと言う。しばらくして、デニー・オは警察署に呼ばれ、文化テストを受ける。警察は彼とヨウルが口論している写真を見せる。デニー・オはこれは教師と生徒の親との間の誤解だと説明し、大使館を通じて抗議すると脅す。パク・イルスンは部下にデニー・オの外国人としての身分を調べるよう指示する。

ナム・ジソンはアレックス・コモと会い、酒を飲みながら彼の立場を探る。アレックス・コモは、学校が海外の財団に管理されれば、ヨウルは去り、彼女が失った金も補償されるとほのめかす。よく考えた末、ヨウルは夫が残したすべての問題から逃げるのをやめ、彼の死亡宣告を破棄する。彼女はオ・サンスン(デニー・オ)に、アリの行方不明の娘を再び調査するよう依頼する。最終的に、ヨウルはアリと和解することにした。

釈放されたアリは一人で海辺で酒を飲んでいた。ヨウルは彼女を見つけ、もっと情報を得ようとするが、アリは誰も知らないと言い張る。アレックス・コモにアン・ジヨンの死亡を発表しないと伝えた後、二人は遺言について激しく議論する。ナユンは泣き出し、一人で教会に行き、アン・ジヨンとの幸せな日々を思い出す。

家に戻ったヨウルは、アリが解雇されたことを知り、アリは彼女に早く立ち去るように警告し、誰かがずっと監視していると言う。イチャンは絵を描くことで治療を続け、絵は黒で満たされ、彼の恐怖を示している。ヨウルは夫が残した携帯電話を見つけられなかったが、デニー・オが盗聴装置を仕掛けたことを認める。最終的に、彼らは書斎で秘密の通路を見つけるが、そこには誰もいなかった。この状況に直面し、ヨウルは家が常に厳重に監視されていたことに気づき、怒り、黒幕を見つけ出すことを決意する。

第10話 感想

第10話は、息つく間もない展開の連続で、視聴者を飽きさせない。イチャンが声を出せなくなるという衝撃的な出来事から始まり、ヨウルを取り巻く謎と陰謀がさらに深まっていく。アリの過去、そして謎めいた監視者の存在など、新たな謎が次々と提示され、物語は混迷を極める。

特に印象的なのは、ヨウルの強さだ。夫の死の真相を追求し、イチャンを守るために、困難に立ち向かう彼女の姿は、見る者の心を打つ。また、デニー・オとの関係性も変化を見せ始め、今後の展開から目が離せない。

一方で、ナユンやナム・ジソンといった登場人物たちの思惑も交錯し、物語はより複雑な様相を呈してくる。誰が味方で誰が敵なのか、全く予測がつかない状況だ。最後に明らかになる秘密の通路の存在は、さらなる謎を呼び、次回の展開への期待を大きく煽る。

つづく