回想シーンから始まり、サガンが自分なりに家族を支えてきた様子が描かれる。ヨンウォンとジェジンの記念日にワインボトルを送ったのも悪意ではなく、ヨンウォンの母親を訪ね、贈り物を持って家族の幸せの大切さを説いていた。
現在に戻り、サガンはメッセージを受け取り別荘へ向かうが、そこで覆面の人物に襲われる。目を覚ますと、秘書アンの遺体のそばに凶器があり、ちょうどヨンウォンが到著する。サガンは犯人ではないと主張するが、二人は逮捕される。連行される際、刑事とセナが遠くから視線を交わす。
取り調べで、サガンとヨンウォンは無実を訴える。ヨンウォンは釈放されるが、サガンは現場の状況証拠から最重要容疑者として拘留される。ヨンウォンがサガンを訪ねると、サガンは襲撃犯が男だったと明かし、ヨンウォンは真実を突き止めると誓う。
一方、テオはオ医師と会い、サガンがいなければジェジンは自由だったはずだと唆し、オ医師をサガンに敵対させる。
チェ家では、ジェジンがヨンウォンに謝罪し、共にこの問題を乗り越えることを決意する。ヨンミンとジェジンの叔母が到著し、サガンの逮捕に驚く。ガンソンも逮捕を知り、サガンを訪ねてセナを追い詰める証拠を見つけると約束する。
警察はチェ家に到著し、サガンを知る家族や使用人たちへの聞き込みを開始する。ヨンウォンは捜査のため、テオを含む使用人たちを解雇する。去り際に、テオは警察にオ医師に話を聞くよう提案し、オ医師はサガンには殺人の可能性があると証言する。
ジェジンはヨンウォンに、テオに関する嘘を説明する。ジェジンは血への恐怖の心理カウンセリングでテオと出会い、テオがドヒョンに家族は理解してくれないと思わせるように仕向けていたことを明かす。ヨンウォンはテオに疑念を抱く。
オ医師の証言により、サガンへの逮捕状が出る。ヨンウォンは再びサガンを訪ね、二人は家族を守ると決意を新たにする。一方、ガンソンは別荘周辺を調べ、事件当日、男が別荘に入っていくのを見たという証言を得る。
ジェジン、ヨンミン、スンジェはテオの大学を調べ、本当のテオは別人であることを知る。ヨンウォンは患者の記録を調べ、家庭内暴力で精神的な問題を抱えていたオ・ジファンという子供に関するケースを見つける。
ジェジンたちはセナが頻繁に訪れる孤児院を訪ね、トーマスと名乗るテオも常連であることを知る。テオの本名がオ・テファンであることを突き止め、彼がヨンウォンの患者記録にあった双子の兄であることに気づく。ヨンウォンはチェ家の別荘付近で目撃された不審な男の価顔絵を受け取り、それがテオと一緻し、彼が犯人であることが確実になる。
修道女はセナにジェジンが来たことを伝える。セナはテオと会い、ヨンウォンを陥れる計画を二人で立てていたことを明かす。しかし、秘書アンの殺害はテオの独断だった。セナはテオに逃げるように言い、テオは渋々同意する。
テオが逃亡のためバスに乗ろうとしたその時、ドヒョンから「君の言うとおりだった。母さんは僕を受け入れてくれない。ここに来て僕を助けて」というメッセージが届く。ドヒョンをうまく操れたと思い込んだテオはバスを降り、チェ家へ向かう。メッセージはテオをおびき寄せるための罠だった。一方、セナはテオのアパートに証拠を仕込み、彼を犯人に仕立て上げ、匿名で警察に通報する。チェ家では、ヨンウォンがテオと対峙し、彼の秘密と本名をすべて暴く。
第10話の感想
「偽りの我が家」第10話は、息詰まる展開で視聴者を釘付けにした。サガンへの疑いが深まり、逮捕されるという衝撃的な展開から幕を開け、真犯人は誰なのか、という緊張感が終始漂っていた。
サガンとヨンウォンの無実を訴える姿は痛ましく、特にサガンが拘留されながらもヨンウォンへの信頼を揺るがさない姿には胸を打たれた。対照的に、テオの狡猾な策略が徐々に明らかになり、彼の冷酷さと狂気じみた一面がより鮮明に浮かび上がった。ドヒョンを利用し、オ医師を唆すなど、その周到な計画にはゾッとするものがある。
ジェジンが過去のトラウマを乗り越え、ヨンウォンと共に真実を追求しようとする姿は頼もしかった。また、ガンソンがサガンを信じ、独自に捜査を進める姿も印象的だった。家族を守るため、それぞれの立場で奮闘する彼らの姿が、物語に深みを与えている。
終盤、テオの正体が明らかになり、すべての糸が繋がっていくカタルシスは圧巻だった。ドヒョンからの偽メッセージに騙され、チェ家へ戻るテオの姿は、彼の歪んだ思考と自己中心的な性格を象徴していると言えるだろう。セナとの共謀も明らかになり、今後の展開がますます気になる終わり方だった。
つづく