授業中、数学教師の声が響く教室で、生徒たちは眠り込んでいる。ただ一人、ユン・ガミンだけが真剣にノートを取っている。一見すると優等生に見えるガミンだが、皮肉にも彼は成績が良くない。これまでずっと、優秀な学生になることを夢見て、勉強に励み、オンライン授業を受け、自主学習をし、家庭教師までつけてきた。しかし、成績は一向に上がらない。そんなある日、ガミンは偶然、ユソン工業高校の噂を耳にする。大学受験に有利な高校だという。

ガミンは迷わずユソン工業高校に転校するが、そこは噂とは全く異なる、まるで地獄のような場所だった。至る所に不良生徒がはびこり、校則は形骸化し、教師でさえ生徒を見捨てている。生徒たちは製服もろくに著用せず、タバコを吸い、好き放題に振る舞っている。それでもガミンは諦めず、比較的まともそうなキム・セヒョンに声をかける。スタディーグループへの参加を頼むガミンだが、セヒョンが返事をする前に、乱闘が始まってしまう。

ある生徒がセヒョンに喧嘩を吹っかけ、他の生徒が見守る中、セヒョンをボコボコにする。生徒たちの間にはオンラインランキングシステムがあり、ランキングを上げるために喧嘩をするのだ。風紀委員長が喧嘩を止め、新しい臨時教師、ハンギョン先生を紹介する。

案の定、生徒たちはハンギョン先生を無視し、敬意を払わない。出席確認中にまたしても喧嘩が始まる。一番の問題児である不良生徒が仕掛ける喧嘩に、ハンギョン先生は衝撃を受ける。

休憩時間、ガミンとハンギョン先生は言葉を交わす。実はハンギョン先生は、以前ガミンの家庭教師だったのだ。事情があって家庭教師を辞めたハンギョン先生に、ガミンは学校の現状を見て辞めてしまうのではないかと心配するが、先生は辞めないことを約束する。そしてガミンは、勉強で良い成績を取るための計画を先生に話す。

一週間ほど、ガミンはセヒョンにしつこく付きまとう。ついにセヒョンは根負けし、ガミンに数学の問題をいくつか教えてあげることにする。話をしながら、セヒョンはガミンの学力に不安を抱くが、ガミンは前向きな姿勢を崩さない。

ガミンの純粋さと、学校のボスを知らないことにセヒョンは驚く。セヒョンは、この学校はマフィアのボスの子息であるピ・ハヌルが牛耳っており、ランキングシステムも彼が作ったことを説明する。ハヌルはこの学校のトップの成績優秀者でもあり、セヒョンはハヌルとトラブルになることを恐れて、ガミンのスタディーグループへの参加を拒否する。一方、ハンギョン先生は校長に生徒の喫煙問題について相談するが、校長は取り合おうとしない。

翌日、セヒョンが不良生徒にぶつかってしまったことがきっかけで、セヒョンはボコボコにされてしまう。ハンギョン先生はそれを見て助けようとするが、ガミンが止めに入り、代わりに自分が行くと言う。ガミンはマスクを著用し、消火器を使って不良生徒たちの注意をそらし、セヒョンを連れ出す。しかし、ガミンの行動は事態を悪化させるだけで、セヒョンは不満を漏らす。 अब、不良たちはさらに激しい復讐でガミンを狙ってくるだろう。

セヒョンの言葉通り、不良生徒はすぐにガミンに復讐しに来る。今度はマスクの男の正体を明かすよう要求する。再びガミンは介入し、不良生徒を気絶させる。不良生徒が倒れている間に、セヒョンは再びガミンに詰め寄る。スタディーグループへの参加を拒否し、自信があるならなぜマスクをしているのかと問いただす。

セヒョンは不幸な家庭環境を抱えていた。父親はアルコール依存症で、セヒョンに勉強をやめて溶接工の訓練を受けるように強要する。父親は暴力的で、セヒョンが大学進学を希望していることなど気にしない。父親はセヒョンにノートを全て捨てさせたこともある。

一方、ガミンは母親の支えがあるものの、学業成績の悪さに落胆していた。毎回ベストを尽くしているのに、何も変わらない。スタディーグループにも入れてもらえない。だからこそ、今回のスタディーグループはガミンにとって大きな意味を持つ。彼は精神力と同じくらい強い肉体を手に入れたいと、肉体トレーニングにも励んでいた。

翌日、学校でハンギョン先生は、風紀委員長が喫煙用のドラム缶を撤去しようとしているのを見て驚く。しかし、それは教育委員会の視察があるため、体裁を整えようとしている校長の方針だと知り、がっかりする。風紀委員長はハンギョン先生にドラム缶を隠すように頼み、転校生のゴンヨプが手伝う。ゴンヨプは視察官に学校の現状を見せるべきだと主張するが、ハンギョン先生はまだその立場にないと感じていた。

教室では、セヒョンがガミンに手書きのノートをプレゼントし、ガミンは感動する。同時に、ヒョンウはガミンがマスクの男だと気づき、喧嘩を始める。ヒョンウは他の生徒たちを教室から追い出し、ノートを燃やし、火事を起こしそうになるほど喧嘩は激化する。

ノートが燃えるのを見て激怒したガミンは、ヒョンウをボコボコにする。セヒョンに謝罪させようとするが、ヒョンウは激しい暴行で気を失ってしまう。ガミンがノートのことでここまで怒るのを見て、セヒョンは驚き、そして感動する。そして、ガミンのスタディーグループへの参加を決意する。

第1話の感想

「スタディーグループ」第1話は、予想を裏切る展開で視聴者を惹きつける、強烈なスタートを切った。一見平凡な学園ドラマかと思いきや、不良たちが支配する荒廃した高校という異質な舞台設定が、独特の緊張感と期待感を生み出している。

主人公ユン・ガミンは、勉強熱心だが成績が上がらないという、共感しやすいキャラクターだ。彼の純粋さと不屈の精神は、荒んだ環境の中でも希望を失わない力強さを感じさせる。一方、キム・セヒョンは、一見冷淡だが、複雑な家庭環境を抱え、心に傷を負っている。ガミンとの出会いが、彼の人生にどのような変化をもたらすのか、今後の展開が気になる。

また、ハンギョン先生は、理想と現実のギャップに苦悩する、等身大の教師像を体現している。生徒たちの非行に戸惑いながらも、諦めずに生徒と向き合おうとする彼女の姿は、応援したくなる。

暴力や不良行為といった過激な描写もあるが、それらは単なる刺激ではなく、生徒たちの閉塞感や希望のなさ、そしてガミンの存在がもたらす変化を際立たせるための効果的な演出となっている。

つづく