ジェヒョンはオフィスで写真を見つめている。一方、前回ユラが逃げていたフード付きレインコートの人物はドジンだと判明する。しかし、ソンチャンも同じレインコートを著てユラを追跡している。ジェヒョンのオフィスには電話がかかってくる。
ユラはサンベに会い、ソンチャンのUSBメモリを渡す。中にはスマートパッチの人体実験の研究データが入っていた。ユラはサンベに用済みか尋ね、サンベはフランス行きのチケットと200万ドルの送金を約束する。「ボス」からの感謝の言葉も伝えられる。ユラはクム会長が黒幕かと疑念を抱き、ソンチャンが追跡していることも警告する。
その後、ユラはサンベが本当の「ボス」にUSBメモリを渡すところを目撃する。フードを被っているため、ドジンかソンチャンか判別できない。驚愕するユラを、フードの人物が再び追跡し始める。逃げるユラはテラに電話するが、テラは娘のジウを連れ去ったヘスを追いかけるのに必死で出られない。ヘスは父親を殺された自身の痛みをテラにも味わわせようとしているようだ。
ユラは追跡者から逃走を続けるが、ついに捕まり絞殺される。ユラの遺体は木に弔るされ、落雷による火災で焼かれる。
テラはヘスを追い詰め、崖っぷちに立つ彼女にジウの居場所を問いただす。ヘスが崖下を見るので、テラは娘を突き落としたと思い込み、悲鳴を上げる。幸いジウは無事だった。ヘスはジウを娘のように思っているとテラに告げる。
ヘスの要求は、テラがジェヒョンの大統領特別インタビューに出演することだった。国民にテラの存在を知らしめ、ファーストレディーへの道を後押しするという。しかし、ヘスの表情には何か企みが見え隠れする。
帰宅したテラは、自宅に警察、ジェヒョン、ドジン、ソンチャン、ヘスがいるのを発見する。ユラの遺体が見つかったのだ。テラは悲嘆に暮れ、特にヘスは衝撃を受ける。警察はユラの死因を自殺と断定する。木に弔るされた状態で落雷による火災に巻き込まれたと説明するが、実際は絞殺であり、自殺に見せかけた偽装工作だった。
ソンチャンはドジンの動揺に気づき、ユラを殺したのかと問いただす。二人の不倫を知っているからだ。ドジンは激怒するが、ソンチャンとヘスは疑念を深める。警察の尋問で、ソンチャンは弁護士が来るまで黙秘権を行使する。
ヘスは自宅に仕掛けた録音カメラの映像を確認する。ユラがクム会長にドジンとの交際を認めるよう迫る場面が映っていた。ヘスは以前、自宅の浴室にイヤリングを落としていった女性がユラだったと気付く。
ソンチャンはフード付きレインコートを燃やし、泣き崩れる。ユラを追跡し、問い詰めた時のことを思い出す。ユラは脅迫されてソンチャンのUSBメモリを盗んだと語っていた。ドジンがユラにヘスとは別れない、殺すと脅したことも思い出す。ソンチャンはドジンが犯人だと確信する。しかし、ユラが死亡した夜、ソンチャンもドジンもユラを追跡していたため、真犯人は不明瞭だ。
ソンチャンはジェヒョンにドジンとユラの不倫を暴露する。ドジンがクム会長に会社を譲渡しようとしていることも伝える。ジェヒョンは半信半疑だ。
ソンチャンはネット上でドジンとユラの不倫、そしてハッチ社をクムジョグループに譲渡する計画を暴露する。情報は瞬く間に拡散する。
翌日、警察はハッチ社を訪れ、ドジンを再尋問する。不倫を裏付ける二人のメール、ドジンによるユラへの脅迫などが明らかになる。ソンチャンがユラの死亡時の目撃者であり、二人が婚約していた事実も判明する。ドジンは婚約の事実を知らなかった。
ドジンはソンチャンに婚約の事実を知らなかったと釈明する。激怒したソンチャンは、ユラが死ぬ前に全てを打ち明けたと言い、ドジンが犯人だと主張する。しかし、ユラは脅迫されたとしか語っておらず、真犯人は依然として不明だ。
ジェヒョンもドジンを問い詰め、ハッチ社は株主総会を開き、ドジンのCEOとしての資格を再評価すると告げる。
YBCでは、ヘスが大統領特別インタビューを予定通り行うと宣言する。ジュノはヘスにドジンとの結婚生活を続けるのか、ジェヒョンの大統領選への影響を考慮してインタビューを中止するべきではないかと問うが、ヘスはインタビューを行うと主張する。
対立候補のギョロクは、ジェヒョンの窮状を嘲笑う。ジェヒョンの選挙対策チームは対応に苦慮する中、ヘスから電話がかかってくる。
ジェヒョンと会ったヘスは、この混乱を収拾する唯一の方法は特別インタビューを受け入れることだと提案する。一方、テラは警察からドジンの不倫の自白と、ユラからテラへの留守電メッセージの存在を知らされる。テラはメッセージを聞いていなかったと答えるが、後でこっそりメッセージを再生する。
ユラの遺体と対面したテラは、ユラの口の中に何かを見つけ出す。ユラの最期のメッセージだと確信する。
ユラの葬儀に参列したヘスは、テラに特別インタビュー出演を再度依頼する。テラは意外にも承諾する。
帰宅したヘスはドジンに謝罪される。ヘスはユラの死が本当に自殺だと思うか尋ねる。ドジンはユラに利用されたと仮論するが、ヘスは意外にも同意する。ユラは誰かに命令されてドジンを誘惑したのかもしれない、テラは実の妹の葬儀で涙を流さなかったと語る。
第5話 パンドラの偽りの楽園 感想
第5話は、ユラの死という衝撃的な展開で幕を閉じました。誰がユラを殺したのか、様々な憶測が飛び交う中、それぞれの思惑が複雑に絡み合い、物語はますます混沌としています。
まず、ユラの死因が自殺に見せかけた偽装工作であることが示唆され、疑惑の目はドジンとソンチャンに向けられます。ドジンはユラと不倫関係にあり、ソンチャンはユラと婚約していた過去を持つため、二人とも動機があると言えるでしょう。特に、ソンチャンがレインコートを燃やすシーンは、彼が何かを隠蔽しようとしているようにも見えます。
また、ヘスの存在も不気味です。彼女はジウを利用してテラを追い詰め、大統領特別インタビューへの出演を強要します。その真意は未だ不明ですが、ジェヒョンとテラ、そしてドジン一家を破滅に導こうとしているようにも感じられます。
さらに、クム会長の暗躍も気になります。ユラはクム会長が黒幕ではないかと疑っていましたが、真相は未だ闇の中です。彼がこの事件にどのように関わっているのか、今後の展開が注目されます。
つづく