前夜、ジュノとヘジンは互いの気持ちを確かめ合った。ヘジンは、迫り来る嵐に一人で立ち向かうと言い、ジュノを巻き込みたくないという意思を伝えた。しかし、ジュノはヘジンを守るためにできる限りのことをすると約束した。二人は別れた後も、不安と焦りでなかなか眠りにつけなかった。
翌朝、ジュノの両親は息子の恋愛について話し合っていた。父親は事を荒立てないよう、しばらく静観することを提案した。一方、ジュノはいつものようにバス停でヘジンを待っていたが、彼女は来なかった。電話で連絡を取ると、寝坊したため一緒に行けないとのことだった。実際には、ヘジンはすでに塾へ向かっており、ジュノに気まずい思いをさせないよう、先に同僚たちに事情を説明しようとしていた。
しかし、ジュノも同じ考えで、塾の前でキム組長に止められた。キム組長は一時的に身を引くよう説得したが、ジュノはヘジンを支えるため、塾の中に入った。ヘジンが、自分がジュノに便宜を図ったという噂について釈明しようとしたその時、ジュノとキム組長が会議室に現れた。イ・ミョンジュン組長はこの機会に乗じて二人の関係を問い詰め、会議は緊迫した雰囲気に包まれた。
噂はあっという間に広まり、保護者たちはヘジンの指導力に疑問を抱き始め、中には退塾を申し出る者もいた。キム院長は事態の収拾を図ろうとするが、ウ副院長に皮肉を言われ、二人の関係は完全に決裂した。チェ・ヒョンソはこの状況を好機と捉え、ピョ先生は仮対するものの、余計な口出しはしないよう警告された。
事態は悪化し、塾は未曽有の危機に直面、講師たちは次々と辞めていく。最初にヘジンに公然と詰め寄り、退塾を表明したハヌルの母親の言葉に、ヘジンは堪えきれず相談室で泣き崩れた。それを見つけたナム・チョンミはブラインドを閉め、静かにヘジンに寄り添い、共に困難に立ち向かうことを決意した。ナム・チョンミの決意を知ったスンギュは喜び、彼女に告白した。
ジュノはキム院長に呼び出され、ヘジンに愛のこもったメモを残して院長室へ向かった。キム院長は事態の沈静化のためにジュノに塾を辞めるよう提案するが、ジュノは噂を認めることになるとして拒否した。ヘジンに迷惑をかけてしまったことを悔やみ、涙を流すジュノの前に、ヘジンが現れた。物語は新たな局面を迎える。
第14話の感想
第14話は、まさに嵐の前の静けさ、そして嵐の到来といった展開でした。ジュノとヘジンの静かな朝のひとときは、これから起こる波乱を予感させるようで、見ているこちらも息を呑むようでした。ヘジンの覚悟、ジュノの守りたいという強い気持ち、どちらも純粋で胸を打たれますが、同時に若さゆえの危うさも感じさせます。
特に印象的だったのは、ヘジンが一人で全てを背負い込もうとする姿です。周囲の目を気にして、ジュノに迷惑をかけたくない一心で行動する姿は、健気でありながらも、どこか痛々しく感じました。ジュノもまた、ヘジンを守ろうと必死になるあまり、周りの助言に耳を傾けられず、事態を悪化させてしまうという、もどかしさがありました。
塾内の人間関係もより複雑に絡み合い、キム組長やイ・ミョンジュン組長のそれぞれの思惑が交錯する様子は、見ていてハラハラさせられました。特にイ・ミョンジュン組長の扇動的な言動は、見ていて腹立たしいほどでした。一方で、ナム・チョンミの友情には心温まりました。ヘジンを支えようとする彼女の姿は、真の友情とは何かを考えさせられます。スンギュの告白も、この緊迫した状況の中で、少しの光のように感じました。
つづく