ヘジンの教材盗難事件は塾内で噂になり、皆が原因を推測する中、ベスト塾には朗報が。100人目のソウル大学合格者が出たことで、チェ・ヒョンソは得意満面。他の受験生の結果を待たずに、合格者の掲示を指示します。
イ・ミョンジュンはジュノを引き留めようと酒を酌み交わしますが、ジュノはイ・ミョンジュンがウ・ソンヒに見捨てられた現状を指摘します。一方、ウ・ソンヒとユン組長はミンジを利用することを画策。チェスのポーンがクイーンになるように、ミンジを通して目的を達成しようと、高級レストランでミンジを懐柔しようとします。ミンジは表面上は同意しますが、こっそり録音を開始。ウ・ソンヒはその行動に気づきながらも、ヘジンの自信を喪失させ、チェ・ヒョンソの内部にスパイを送り込むという一石二鳥の計画のため、好条件を提示し、ミンジにチェ・ヒョンソ側に寝返るよう持ちかけます。
ミンジはヘジンを助けたい気持ちから迷いますが、ハヌルとの会話で初心を取り戻します。塾を変えるのは母の意誌であり、自分の意思ではないこと、そしてヘジンが良い先生であることをハヌルに言われ、ミンジは決意を固めます。塾に戻り、ウ・ソンヒとの会話をヘジンとジュノに伝え、ウ・ソンヒの条件を受け入れると告げますが、それはヘジンのために働くための偽装工作でした。
ヘジンはウ・ソンヒが自分のアシスタントにまで手を出すことに苦悩し、ジュノと共に仮撃を計画。イ・ミョンジュンはウ・ソンヒに自分がチェ・ヒョンソ側の人間だと信じ込ませるための囮となり、ヘジンがチェ・ヒョンソと交渉中で状況が変わる可能性を示唆します。疑心暗鬼になったウ・ソンヒはチェ・ヒョンソに電話しますが、チェ・ヒョンソはヘジンと話し中で電話に出ません。
ヘジンはチェ・ヒョンソに助けを求めるふりをし、チェ・ヒョンソは上から目線で助言します。しかし、それはヘジンの策略で、チェ・ヒョンソの偽善を非難。怒ったチェ・ヒョンソとヘジンの間で緊張が高まります。そこにジュノとウ・ソンヒがほぼ同時に到著。ジュノはヘジンを迎えに、ウ・ソンヒは自分の推測を確認するためにやってきます。
ジュノに促され、ヘジンはチェ・ヒョンソを挑発しながら立ち去り、チェ・ヒョンソとウ・ソンヒの対立をさらに深めます。二人は激しい口論の末、取っ組み合いの喧嘩に発展。その様子を見たヘジンは事態の深刻さを悟ります。
一方、スンギュはナム・チョンミとの交際で車がないことを引け目に感じていましたが、ナム・チョンミは必要ならすぐにでも車を買ってあげると言い、二人の愛情には物質的なものは必要ないと告げ、スンギュを支えると約束します。感動したスンギュは帰宅後、母にナム・チョンミのために塾を開きたいと打ち明けます。母の全面的なサポートを受け、翌日、スンギュの母はキム院長に資金援助を申し出ます。条件は自分が副院長になり、ナム・チョンミをイメージキャラクターにすること。キム院長はその申し出を受け入れます。
この一件を経て、ヘジンは将来を改めて考え、法律の勉強を続けることを決意。ジュノはヘジンの決断を支持し、ただ傍にいてほしいと願います。そして、ジュノの告白は受け入れられ、二人は結ばれます。
第16話の感想
「卒業」最終回となる第16話は、様々な伏線が回収され、それぞれのキャラクターの行く末が描かれた、感動と興奮に満ちたエピソードでした。特に印象的だったのは、ヘジンとチェ・ヒョンソの対峙シーン。ヘジンの巧妙な策略と、それを見破れなかったチェ・ヒョンソの焦りと怒りが画面越しにも伝わってきて、手に汗握る展開でした。これまでのヘジンの我慢強い姿から一転、仮撃に出る彼女の凛とした表情は、まさにカタルシスを感じさせる名シーンでした。
また、ウ・ソンヒとチェ・ヒョンソの対立もついに頂点に達し、二人の激しい争いは見ていて心が痛むほどでした。塾業界の熾烈な競争、そしてそれぞれの野望が複雑に絡み合い、誰もが傷つき、疲弊していく様子は、現代社会の縮図のようにも感じられました。
一方で、スンギュとナム・チョンミのカップルは、純粋な愛情で視聴者の心を温めてくれました。スンギュのナム・チョンミに対する真摯な想い、そしてそれを包み込むナム・チョンミの優しさは、見ていてほっこりするような幸せな気持ちにさせてくれます。スンギュの母親も息子の幸せを願い、二人の背中を押す姿は、親子の温かい絆を感じさせ、感動的でした。
最後に、ヘジンとジュノが結ばれるハッピーエンドは、視聴者として心から祝福したいと思える、最高の結末でした。