チェ・ヒョンソはソ・ヘジンに生徒を奪われるはずがないと確信していました。しかし、念のため、秘書に頼んで希元中学の学年トップ、イ・シウにヘジンの無料体験授業を受けさせ、授業内容を報告するように指示します。イ・シウは乗り気ではありませんでしたが、大峙トップクラスの塾の奨学金の話につられて、渋々承諾します。
一方、ヘジンはジュノと共同で授業を行うことを電撃発表します。同僚たちは希元中学からの生徒獲得につながると期待し、この決定を支持します。しかし、ナム・チョンミはヘジンがジュノを贔屓していると感じ、不満を募らせます。ヘジンに直接抗議しますが、ヘジンは謝罪するばかり。ナム・チョンミは多くを学んだと言い残し、開チャンヨン高校で自分のクラスを持つことを決意します。
ジュノはナム・チョンミと話そうとしますが、ヘジンに止められます。ヘジンはナム・チョンミの決断を尊重し、誰もが自分の道を進む権利があると理解を示します。しかし、ヘジンはジュノに対し、試験対策に特化した授業内容を求めるようになり、ジュノは失望感を抱きます。かつてヘジンの授業で国語の面白さに目覚めたジュノにとって、今のヘジンのやり方は全く違うものだったからです。
塾長のキム院長はヘジンとジュノのコンビに期待を寄せ、希元中学からの体験授業の申込が満員になったと聞いて喜びます。しかし、授業当日、教室には誰も現れません。キム院長は落胆し、チェ・ヒョンソは計画通りだとほくそ笑みます。
諦めかけたその時、イ・シウが現れ、無料体験授業を受けられるか尋ねます。ヘジンはジュノに授業はできないと伝えるように指示しますが、ジュノはたった一人の生徒のためにも授業を行うと主張します。その熱意に心を打たれたヘジンは、かつての情熱を取り戻し、マンツーマン授業を始めます。この予期せぬ授業は、イ・シウの国語に対する意識を大きく変え、彼を通して希元中学の生徒たちの間で評判が広まります。授業を受けた感想を尋ねる書き込みが殺到し、イ・シウは絶賛。塾への転塾も検討し始めます。この出来事は生徒たちの意識を変えただけでなく、塾にも新たな希望をもたらすのでした。
第4話の感想
第4話は、それぞれのキャラクターの思惑が交錯し、予想外の展開が次々と起こる、非常にスリリングなエピソードでした。チェ・ヒョンソの周到な策略、ソ・ヘジンの揺れる心情、そしてナム・チョンミの独立への決意など、それぞれのキャラクターの個性が際立ち、物語に深みを与えています。
特に印象的だったのは、ジュノの変わらない教育への情熱です。ヘジンの変貌に失望しながらも、たった一人の生徒のためにも全力で授業を行う姿は、教育者としての真摯な姿勢を感じさせ、心を打たれました。そして、その熱意がヘジンの心に火を灯し、彼女が本来の情熱を取り戻すきっかけとなったことは、非常に感動的でした。
また、イ・シウという一人の生徒の存在が、物語全体を大きく動かすキーパーソンとなっている点も興味深いです。彼の純粋な好奇心と学習意欲が、周囲の大人たちの心を動かし、予期せぬ変化をもたらしました。一人の生徒の力は、時に想像以上の影響力を持つということを改めて感じさせられます。
つづく