前回の生徒数の少なさという痛手に、ヘジンは深く落胆していた。塾側が何らかの対策を取ることを予期し、自分が犠牲になることも覚悟していた。ジュノを気遣い、明日から自分のそばを離れるように忠告し、一人で責任を負おうとした。しかし、ジュノはそれを拒否し、特に希元高校の生徒を集めることに全力を尽くすと約束した。

一方、キム院長とウ副院長は計画を実行に移し始めた。ウ副院長はナム・チョンミを訪ね、ヘジンが担当するチャンヨン高2の生徒を半分に分けて、半分をナム・チョンミ、もう半分をジュノに担当させることを提案した。ナム・チョンミは不適切だと感じたものの、ウ副院長の強い意向に押され、最終的に同意した。良心の呵責から、ナム・チョンミはこの件をヘジンに打ち明け、謝罪した。ヘジンは想定内だったため、特に動揺することもなく、多くの塾が抱える問題の一つだと受け止めた。

その後、キム院長はヘジンとジュノを呼び出し、教育理念の違いを理由に、ヘジンを江北分院の教育改革担当に異動させることを告げた。覚悟はしていたものの、ヘジンは失望を隠せなかった。

その頃、チェ・ヒョンソの秘書であるパク秘書はイ・シウに授業の感想を尋ねていた。意外にも、イ・シウはヘジンの授業に感銘を受け、塾を変えることまで考えていた。この報告を受けたチェ・ヒョンソは驚き、すぐにイ・シウと面談し、徐ヘジンの魅力を探ろうとした。全校1位のイ・シウの行動は、他の生徒にも大きな影響力を持つからだ。チェ・ヒョンソはヘジンが貴重な人材だと確信し、何としても引き抜こうと決意した。

塾の冷遇にもめげず、ヘジンは真摯に仕事に取り組み、ジュノとナム・チョンミの指導にもより一層力を注いだ。3人は夜遅くまで共に研究を重ねた。そんなある日、ヘジンはチェ・ヒョンソから電話を受け、面談の誘いを受けた。一度は断ったものの、チェ・ヒョンソの熱意に押され、会うことにした。最佳塾の外で会い、ビルのほとんどの明かりが消えるまで話し込んだ後、ヘジンはビルに入り、チェ・ヒョンソと会談した。

チェ・ヒョンソは自身の経験や理念を語り、最佳塾の副院長という好条件のオファーを出した。ヘジンは考える時間を求め、翌日、契約書を持って弁護士の親友であるソヨンに相談した。ソヨンは絶好の機会だと考えたが、ヘジンはどこか迷っている様子で、心境の変化が見て取れた。

ヘジンが去るかもしれないと知ったジュノは、1年だけ残ってほしいと懇願し、1年後には自分の生徒全員をヘジンに託すと約束した。その時、イ・シウが追逐塾を訪れ、入塾希望の知らせを届けた。皆は大喜びし、特にジュノはイ・シウの窓口に任命された。イ・シウの入塾を皮切りに、他の生徒も追随し、ついに開講に必要な人数が集まり、皆で喜びを分かち合った。

第5話の感想

第5話は、ヘジンの苦境と希望が交錯する、非常にドラマチックな展開でした。生徒数の減少という厳しい現実を突きつけられ、塾内での立場も危うくなる中、ヘジンの不安や焦りは痛いほど伝わってきました。それでもなお、生徒のために尽力する彼女のひたむきな姿には心を打たれます。特に、ジュノやナム・チョンミとの深夜に及ぶ勉強会は、彼らの強い絆を感じさせ、見ているこちらも胸が熱くなりました。

一方、キム院長とウ副院長の冷酷な仕打ちには憤りを感じずにはいられません。教育理念の違いという建前でヘジンを左遷しようとする彼らの態度は、利益優先の教育業界の闇を象徴しているかのようです。しかし、そんな逆境の中でも、ヘジンは決して諦めず、前向きに進んでいく姿に勇気づけられます。

そして、チェ・ヒョンソからの思いがけないオファー。最佳塾の副院長という好条件に、ヘジンがどのような決断を下すのか、非常に気になるところです。弁護士の親友・ソヨンとの相談シーンでは、ヘジンの迷いも垣間見え、彼女の複雑な心境が伝わってきました。

つづく