九死に一生を得たホン・インピョは、やっとの思いで自宅へ帰り著き、深い眠りに落ちた。まるで悪夢のような出来事を忘れようとするかのように。一方、チョン・ソヨンは、華やかなドレスに身を包み、レオンと共に高級パーティーに出席していた。会場でレオンは、イ・ジェフン夫妻にわざとらしく初対面の挨拶を交わし、チョン・ソヨンは、その隙に富裕層の世界を鋭く観察していた。
イ・ジェフンはチョン・ソヨンに近づき、レオンに取り入ってほしいと頼み込むが、チョン・ソヨンは冷たく拒絶する。ユン・ヒジュはチョン・ソヨンに金を要求するが、チョン・ソヨンは99億ウォンを自分で稼ぐと言い放ち、1年後には自分もこんなパーティーを開くと宣言し、ユン・ヒジュを招待する。レオンは二人の関係を全て見透かしており、ユン・ヒジュに100億ウォンの投資を持ちかけ、利益が出たら折半すると約束する。
カン・テウとホン・インピョは、チョン・ソヨンとレオンが親密になっている様子に不安を覚える。チャン・グムジャはカン・テウに、レオンの調査をやめてチョン・ソヨンと逃げるように勧める。カン・テウも一度は捜査を諦め、チョン・ソヨンと海外へ行くことを決意するが、チョン・ソヨンが弟の救急車を呼ばなかった事実を知り、絶望のあまり航空券を引き裂く。
妻の仮対を押し切り、イ・ジェフンはレオンに接触を図る。レオンはイ・ジェフンに兄貴風を吹かせ、親しげに接するが、裏ではユン・ホソンを陥れる工作を進めていた。検察の捜査が入り、クンアム財団も巻き込まれ、ユン・ヒジュは起訴される可能性が出てくる。ユン・ホソンは娘に自分を見捨てて財団を守るように言い、ユン・ヒジュは苦悩する。イ・ジェフンはユン・ヒジュを守ると約束する。
ソ・ミンギュは、実はレオンがキム・ドハクの側近に送り込んだスパイで、今ではキム・ドハクに取って代わっていた。レオンの正体を知ったホン・インピョは、匿名で脅迫状を送り、100億ウォンを要求する。激怒したレオンは部下を指定の場所に向かわせるが、そこにいたのはカン・テウただ一人だった。罠だと気づいたレオンは、すぐに部下を撤退させる。
金に困っているユン・ヒジュを見て、チョン・ソヨンは金を貸そうと申し出るが、ユン・ヒジュはそれを拒絶し、チョン・ソヨンを追い返す。そこにカン・テウが現れ、チョン・ソヨンには目もくれず、ユン・ヒジュにレオンを倒すための協力を持ちかける。ユン・ホソンの情報漏洩はレオンの仕業だと気づいたからだ。それぞれの思惑が交錯し、複雑に絡み合う中、物語は更なる波乱を予感させながら幕を閉じる。
第13話の感想
第13話は、それぞれのキャラクターの思惑が複雑に絡み合い、緊張感が高まる展開でした。特に印象的だったのは、チョン・ソヨンの強さと脆さの対比です。彼女は高級パーティーで堂々と振る舞い、自力で99億ウォンを稼ぐと宣言するなど、強い意誌を見せます。しかし、ユン・ヒジュに金を貸そうとする場面では、彼女の脆さや優しさも垣間見えます。お金への執著と人間らしさの葛藤が、彼女の複雑な内面を表現していると感じました。
また、カン・テウの葛藤も印象的です。彼はチョン・ソヨンへの愛と、レオンへの復讐心の間で揺れ動きます。一度はチョン・ソヨンと逃げることを決意しますが、彼女の冷酷な一面を知り、復讐の道へと引き戻されます。彼の苦悩と決断は、今後の展開を大きく左右しそうです。
レオンの冷酷さと狡猾さも際立っていました。彼は表向きは友好的な態度を取りながら、裏では陰謀を企て、相手を陥れます。彼の策略によって、イ・ジェフンやユン・ヒジュは窮地に立たされます。今後のレオンの行動が、物語の鍵を握っていると言えるでしょう。
つづく