世子が部屋に駆け込むと、人々が床に倒れていた。世子はハン・カウンを抱きしめて名前を呼ぶが、彼女は意識を失っていた。この事態を知った仮王も駆けつけ、今回の試験の護衛別監である世子に、なぜ人々を守れなかったのかと問い詰める。世子は深く自責の念に駆られるが、幸い、ウ・ボ先生の治療でカウンは一命を取り留め、世子と仮王は安堵する。世子はカウンの手を握りしめ、彼女が生死の境をさまよう姿を見るのは耐えられないと伝える。

全員が救出されたことから、世子はこの毒殺事件が辺首会の仕業ではないと考える。辺首会には何の利益もなく、大妃に大きな利益があるからだ。辺首会が推す二人の王妃候補が毒殺を恐れて辞退すれば、大妃が推すヨンジュが王妃になる可能性が高まる。世子は大妃が黒幕だと推測する。

王妃選びが再開され、カウンたちは仮王と大妃の前に立つ。そこにキム・ファグンが現れ、自分が大辺首だと明かし、王妃選びを手伝うと申し出る。大妃は辺首会の力を恐れ、キム・ファグンの参加を認めざるを得ない。キム・ファグンは王妃は民の暮らしを知るべきだとし、ヨンジュに米一石の値段を尋ねるが、ヨンジュは答えられない。さらにキム・ファグンは、太陽と長安のどちらが近いかという難問を出す。カウンはキム・ファグンの罠を見破り、キム・ファグンはカウンの父を侮辱するような、偽の聖旨を伝えた臣下への罰を尋ねる。カウンは顔面蒼白になりながらも、この選考を通過する。

キム・ファグンが審査に加わったことを知った世子は、カウンを心配して王宮へ急ぐ。キム・ファグンは世子に、彼を守るために大辺首になったと告白するが、世子の心にはカウンしかいない。

一方、テモクはカウンを毒殺の容疑で捕らえるよう命じる。これは大妃への示威行為だった。世子は大妃にカウンの救出を懇願するが、大妃は動かない。仮王はこの知らせを聞いて動揺し、世子とカウンの救出策を練る。カウンはテモクの手下に拷問されるが、そこへ仮王が現れ、自らカウンを尋問すると言って彼女を救い出す。世子は大妃に毒殺事件の真相を問い詰めるが、大妃は知らないと答える。

仮王はカウンを偏袒できないが、刑罰から守ることはできた。カウンは牢に入れられ、世子は面会に行って慰める。仮王は世子の助言に従い、カウンを宮中から出して遠ざけることにする。仮王は大妃に、カウンが毒殺犯ではないと証言するよう頼み、カウンは自由の身となる。世子は喜ぶが、仮王がカウンを宮中に呼び戻す。仮王はカウンを自分のものにしようとしていた。

第13話の感想

第13話は、息をのむ展開の連続でした。王妃選びの試験で毒が盛られるという衝撃的な事件が発生し、カウンが生死の境をさまよう姿は見ていて辛かったです。世子の深い自責の念と、カウンへの愛情が痛いほど伝わってきました。

今回の事件が辺首会の仕業ではなく、大妃の策略である可能性が浮上し、宮廷内の権力闘争の恐ろしさを改めて感じました。キム・ファグンが王妃選びに介入し、カウンを追い詰める様子は、彼女の世子への歪んだ愛情と、大辺首としての冷酷さを際立たせていました。

カウンが捕らえられ、拷問を受けるシーンはハラハラしましたが、仮王が間一髪で救出する場面は、彼のカウンへの秘めた想いが垣間見えました。

つづく