イ・ソンは刺客・コンに追われ、逃げる途中で漢城府左尹の娘、ハン・カウンと出会う。カウンはとっさにイ・ソンを助け、追っ手を阻止する。イ・ソンはカウンの優しさに心を奪われ、彼女に「チョンス」と名乗り、書商でウ・ボ先生を探していると告げる。カウンはウ・ボの弟子であり、イ・ソンをウ・ボの元へ案内することになる。

ウ・ボの住む村は、水売りの賤民・イ・ソンとも親交があった。ウ・ボは酒浸りの生活を送っており、イ・ソンに世子が仮面を被る理由を尋ねられると、「今年の雨量が増えたのに井戸が幹上がった理由」を見つければ教えると条件を出す。ウ・ボは秘密結社「辺首会」の存在にも言及し、イ・ソンを困惑させる。

ウ・ボの元を離れた後、イ・ソンは賤民のイ・ソンと諍いを起こすが、カウンが仲裁に入る。賤民のイ・ソンは身分は低いが聡明だった。一方、イ・ユンはチョンスに世子の真価をさせ、チョンウンは本物の世子を探す。賤民のイ・ソンの母が脱水症状で倒れ、揚水庁へ水を取りに行くが、そこは唯一水がある場所にも関わらず、売ってもらえない。賤民のイ・ソンの父が危険を冒して水を盗み、母は無事出産する。この出来事を通じ、チョンウンとキム・ファグンは世子・イ・ソンの存在に気づく。

ウ・ボは世子に、王が仮面を被せたのは世子を守るためだと説明するが、仮面は著けたままの方が良いと忠告する。その夜、イ・ソンはカウンと共に漢城府に泊まる。翌日、賤民のイ・ソンが、父が水を盗んだ罪で捕らえられ、命が危ないと助けを求めてくる。漢城府左尹は尽力するも、どうすることもできない。イ・ソンは左尹を責め、自ら出向き、賤民の父を救う。しかし、この行動はキム・ファグンとカウンに、彼の別の顔を見せることになる。

調査の結果、イ・ソンは揚水庁が水を独占し、官僚たちが逆らえない状況を知る。イ・ソンはカウンの父と参軍・パク・ムハに徹底調査を命じ、自分は市場でカウンと会う。キム・ファグンはこれを目撃し、苦悩する。その頃、賤民のイ・ソンの父は殺害され、彼は復讐を誓う。世子は賤民の復讐を止め、死者のために仇を討つと約束し、身分の証である玉佩を渡す。

テモクは孫娘が世子と知り合ったことを知り、チョンウン、世子、賤民のイ・ソンを包囲し、射殺そうとする。これらの出来事が物語をクライマックスへと導き、人間関係は複雑になり、対立は激化する。多くの困難に直面し、世子は問題解決の方法を見つけ、人間関係を調整し、自身の安全と賤民・イ・ソンへの約束を守らなければならない。このエピソードでは、権力闘争の残酷さと、人間の善良さと正義が描かれている。

第2話の感想

第2話では、世子・イ・ソンが初めて外の世界に触れ、様々な人々との出会いを経験する様子が描かれています。ハン・カウンとの出会いは、イ・ソンにとって初めての恋心の芽生えであり、彼女の優しさに触れることで、仮面の下に隠された彼の人間らしい一面が垣間見えました。

また、賤民のイ・ソンとの出会いも重要です。同じ名前を持つ二人の対比は、身分の違いや社会の不条理を浮き彫りにしています。賤民のイ・ソンの家族をめぐるエピソードは、揚水庁の横暴さや、民の苦しみをリアルに描き出し、物語に深みを与えています。

世子が自ら賤民の父を救う場面は、彼の正義感と行動力を示す印象的なシーンでした。しかし、同時に彼の未熟さや、王宮の外の世界の厳しさも露呈しています。キム・ファグンやテモクの動きも活発化し、今後の波乱を予感させます。

つづく