緊迫した雰囲気の中、人々は解毒剤の秘方を探し求めて奔走していた。ウ・ボは全力を尽くすが、解決策を見つけられずにいた。その時、キム・ファグンの父が現れ、ウ・ボに貴重な解毒剤の秘方を差し出す。愛娘を失った悲しみに暮れる彼は、辺首会への協力をやめ、娘の遺誌を継ぐことを決意する。

一方、揚水庁の長は、辺首会と揚水庁がなくなれば、担ぎ屋たちが職を失うと扇動。大勢の民が光化門に集まり、説明を求めていた。世子はこの事態に、テモクの卑劣なやり口を痛感する。しかし、民を武力で鎮圧することには仮対し、大臣たちの進言にも耳を貸さなかった。

ウ・ボはキム・ファグンの父が提供した秘方をもとに解毒剤を完成させる。しかし、テモクの息子から提供された秘方であるため、大臣たちは解毒剤の安全性に疑念を抱く。カウンは解毒剤の安全性を証明するため、自らケシ丸を服用し、さらに解毒剤を飲む。しかし、カウンは意識を失い、大臣たちは解毒剤への不信感をさらに強める。世子への信頼が揺らぎ、テモクに助けを求めようとしたその時、カウンが奇跡的に意識を取り戻す。この出来事により、大臣たちは解毒剤の有効性を信じ、治療を受け、テモクの支配から解放された。

その後、世子は忠実な大臣たちを率いて辺首会へ向かい、罪状を宣告し、降伏を要求する。辺首会の殺し屋たちは降伏を選ぶが、テモクとその忠臣である揚水庁長らは抵抗。激しい戦いの末、チョンウンが揚水庁長を討ち、世子はテモクと対峙する。敗北を悟ったテモクは自害し、その生涯を終える。

辺首会が壊滅し、世子は大臣たちから祝福を受ける。しかし、宮中ではカウンの身分が問題視され、王宮に留まるべきではないという意見が出る。カウンはそれを知り、世子に手紙を残して密かに姿を消す。イ・ソンはヒョンソクの裏切りを知り、急いで世子に警告するため戻るが、その時、ヒョンソクはカウンを暗殺しようとしていた。危機一髪のところで、賤民のイ・ソンがカウンを守り、命を落とす。

数々の波乱を乗り越え、世子とカウンはついに結ばれる。二人は結婚し、カウンは中殿に冊封され、共に国を治め、平和と繁栄を目指す。仮面を脱いだ君主は、民に愛される仁君となり、犠牲になった人々もまた、その功績を称えられ、国の安定と発展に貢献したと記憶される。

第20話 感想

第20話は、まさに怒涛の展開でした。解毒剤を巡る攻防、テモクとの最終決戦、そしてカウンの身分問題と、息つく暇もないほど様々な出来事が起こりました。

特に印象的だったのは、カウンが自らの身を犠牲にして解毒剤の安全性を証明しようとするシーンです。愛する世子のため、そして民のために危険を顧みない彼女の勇気に胸を打たれました。

また、賤民のイ・ソンがカウンを守って命を落とす場面は、涙なしには見られませんでした。身分を超えた愛と忠誠心が、彼の行動を突き動かしたのだと思うと、切なくてたまりません。

テモクが自害し、辺首会が壊滅したことで、ようやく平和が訪れるかと思いきや、宮中では新たな問題が浮上するなど、最後までハラハラさせられました。

最終的に、世子とカウンが結ばれ、共に国を治める未来が示唆されたことは、視聴者にとって大きな救いだったと思います。多くの犠牲を払いながらも、正義を貫き通した世子の姿は、真のリーダーとは何かを教えてくれました。

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