チョンウンも民間で世子イ・ソンを補佐する中、人々が辺首会に借金の返済を強要され、憤慨していることを知る。一方、ハン・カウンは行商人に扮装するが、辺首会に見つかってしまう。辺首会がカウンに危害を加えようとしたその時、世子とチョンウンが現れ、カウンを救出し、揚水庁の者たちを打ち負かす。しかし、多勢に無勢で追われる中、カウンは咄嗟に世子の馬に乗る。世子は覆面をしていたため、カウンは彼がかつての"チョンス"だとは気づかない。
逃亡中、世子は覆面を外し、カウンは彼に感謝と慕情を抱き、手を握りしめ"チョンス"と呼ぶ。しかし、世子は身分を隠すため、チョンスではないと否定する。その後、世子は行商人たちに常平通宝を使わず、物々交換を提案し、市場の活性化を図る。また、市場に銅が不足していることから、銅の出所を探ることにする。
カウンは目の前の人物がチョンスだと確信するが、世子は否定し続ける。チョンウンは世子の苦悩を理解しつつも、カウンの安全を願う世子の気持ちを汲み取る。
一方、揚水庁の横暴は激化し、偽の王に民衆を処刑するよう奏上する。偽の王は、父が揚水庁に殺された過去を思い出し、仮発して民衆を赦免する。テモクは激怒し、アヘンで偽の王を脅迫し、二度と辺首会に逆らわないよう命じる。キム・ファグンは世子を見つけられず、テモクに会うことも避ける。
世子の提案により市場は活気を取り戻す。世子はカウンと馬で語らい、カウンも世子の正体を疑わなくなる。偽の王は操り人形の自分に絶望し、自殺を図るが、家臣に止められる。行商人の首領となった世子は、巨商たちに行商人への融資を提案し、巨商の頭領であるキム・ファグンと協力する。カウンは世子に行商人を救った感謝を伝えるが、世子は巨商と行商人の利益のためだと冷たく言い放つ。
偽の王は母と妹が生きていることを知り喜ぶが、テモクに知られれば弱みを握られると恐れる。テモクは行商人の若い首領に興味を持つ。世子は倭館を探るため、キム・ファグンに案内を頼む。キム・ファグンは首領が世子だと気づいていたが、口には出さない。そして、世子もキム・ファグンの正体に気づいていたが、それを明かすことはなかった。
第6話の感想
「仮面の王 イ・ソン」第6話は、世子イ・ソンとハン・カウンの再会と、それぞれの立場の変化が印象的な回でした。
世子は身分を隠しつつも、民のために動き、行商人の信頼を得ていく姿が頼もしく、彼の成長を感じさせます。一方、カウンは世子を"チョンス"だと信じ、再会を喜びますが、世子はそれを否定せざるを得ない状況が切ないです。
偽の王イソンは、テモクの操り人形として苦悩し、自らの境遇に絶望する姿は痛々しいです。テモクの脅迫はますます激しくなり、今後の展開が気になります。
また、キム・ファグンは世子の正体に気づきながらも、それを明かさず協力する姿勢を見せ、彼女の思惑も物語の鍵を握りそうです。
つづく