バンドメンバーたちは、もうすぐ開催される学園祭の準備に追われ、期待に胸を膨らませていた。しかし、カン・ヒョニュルの過去は、バンド全体に暗い影を落としていた。不良少年であり、珍島犬派のボスであるチョン・ドジンの右腕だったヒョニュルは、チョン・ドジンが喧嘩で警察に逮捕された後、足を洗い、ベース奏者となった。しかし、チョン・ドジンはヒョニュルが自分を裏切ったと信じており、出所後に復讐するつもりだった。

そんな中、ハ・イチャンが街の不良に絡まれ、怪我を負ってしまう。カン・ヒョニュルは彼らを撃退し、ペウォン高校の生徒を救出する。しかし、不良たちはヒョニュルに、チョン・ドジンが間もなく出所することを警告し、平穏な日々は長くは続かないと告げる。それでも、ヒョニュルはこのことをあまり気に留めなかった。

「ウォーターメロン・ キャンディ」バンドが正式に結成され、チョンアがデザインしたイラストをユニフォームに採用し、ウニュは写真撮影を担当することになった。学園祭まであと2日、メンバーたちは自分たちの音楽を披露し、グッズ販売でバンドの活動費を稼ぐことを楽しみにしていた。ウンギョルはそのルックスから女子生徒たちの注目の的となり、バスケットボールの試合でも注目を集める。そんな様子にウニュは嫉妬し、ウンギョルが辛い食べ物を全く受け付けないことに気づき、彼が母親の初恋の相手ではないのではないかと疑い始める。

オ・マジュは、明日の午後3時に体育館で学園祭のリハーサルを行うと発表する。これはバンドにとって重要な機会だ。しかし、ウンギョルはユン・ドンジンのインタビューで、バンドがリハーサル中に事故に遭い解散したという話を思い出し、同じ悲劇が父親に起こるのではないかと心配する。ウンギョルはハ・イチャンにリハーサルに参加しないよう説得を試みるが、失敗に終わる。

そこでウンギョルはウニュに協力を求め、後で理由を話すことと、映画に一緒に行くことを約束する。ウニュは計画通り、宣材写真の撮影と偽り、ハ・イチャンを小さな島に連れ出す。これは、彼のリハーサル参加を阻止するためだった。ハ・イチャンが騙されたことに気づいた時、ウンギョルが現れ、自分が未来から来たこと、ハ・イチャンが自分の父親であることを明かす。しかし、ハ・イチャンは信じようとしない。ウンギョルは自分の言葉を証明するため、海に飛び込み自殺を図ることで、最終的にハ・イチャンを説得し、島に残ることを決意させる。

一方、体育館では、バンドの他のメンバーたちが危機に直面していた。ステージ中央の照明が突然落下したが、幸いにも怪我人は出なかった。その後、事情を知ったメンバーたちは、ハ・イチャンとウンギョルを責めることなく、より一層団結する。失われた時間を取り戻すため、彼らはおばあさんの手作り餃子を学校に持参し、リハーサルを続けさせてもらうよう交渉する。

メンバーたちが練習に励む中、チョン・ドジンはヒョニュルへの復讐の機会を伺い、部下に照明を破壊するよう指示していた。幸いにも大惨事には至らなかったが、彼は復讐を諦めていなかった。バンドが再びリハーサルを行うことを知ったウンギョルは、嫌な予感がしてすぐに体育館へ向かう。そこで、両者は激しい衝突を起こすが、ウンギョルが駆けつけ、ハ・イチャンを救出し、更なる被害を防いだ。

第11話の感想

「輝くウォーターメロン」第11話は、物語が大きく動いた回でした。まず、カン・ヒョニュルの過去が明らかになり、チョン・ドジンとの因縁がバンドに暗い影を落とし始めます。不良だった過去を持つヒョニュルが、音楽を通じて更生しようとする姿は胸を打ちます。

そして、ウンギョルが父親であるハ・イチャンを守るために、自分が未来から来たことを告白するシーンは圧巻。信じてもらえないと悟り、海に飛び込む姿は、父親を思う気持ちの強さを表していて涙なしには見られませんでした。彼の行動が、過去を変えるきっかけになるのか、今後の展開が気になります。

また、舞台の照明が落下する事故が発生し、バンドメンバーの絆が試される場面も。おばあさんの餃子でリハーサルの機会を得るなど、困難を乗り越えようとする彼らの姿に、青春の熱さを感じます。

つづく