ハ・ウンギョルは父親との激しい口論の後、後悔と迷いを抱えていた。自分のギターを木の下に持って行き、怒って壊そうとした瞬間、空に不思議な光景が現れる。なんと、二つの月が夜空に浮かんでいたのだ。さらに驚いたことに、向かい側には「La Vida Music」という店があった。それは、かつて多くの思い出が詰まった「Viva Music」と驚くほど価ていた。店長はウンギョルにギターを売るのか尋ね、すぐにお金を渡して「残りは後で渡す」と言う。そして、「後悔するな」と忠告し、チケットを渡して「必ずお金を取りに戻ってこい、迷子になるな」と念を押した。
一方、ハ・ウノは弟の最近の様子がおかしいことに気づく。しかし、弟を理解し、支えたいという思いから、直接幹渉せずに陰ながら助けることを選んだ。父親がウンギョルに事故当日のドライブレコーダーを探すように頼んだ時、ウノが助け舟を出し、ウンギョルはこの役目をうまく免れることができた。実は、兄はウンギョルが音楽をやっていることを知っていて、彼の選択を尊重していたのだ。
バンドに戻ったウンギョルは、メインボーカルが突然風邪で倒れたため、急遽代わりにステージに立つことになる。予想外にも、この公演は大成功を収めた。しかし、ウンギョルが成功の喜びに浸っていたその時、父親は家主の女性の言葉を信じて、息子の様子を見にナイトクラブへやって来る。ステージで歌うウンギョルの姿を見た父親は、息子に騙されたと感じ、ショックと失望を隠せない。二人は再び口論となり、ウンギョルはついに勇気を出して心の内を父親にぶつける。「僕はあなたのトロフィーでも、通訳機でもない。僕は僕自身になりたいんだ」。息子の率直な言葉に、父親は言葉を失い、立ち尽くす。
一方、SPINE9のメンバーは、ウンギョルがバンドに残ることを決めたと知り、大喜びする。彼らは、迫る重要な公演に向けて、全力で準備を始める。オ・マジュ社長が直々に公演を見に来る予定で、バンドにとってはまたとない機会だ。公演を成功させるため、メンバー全員が全力を尽くして練習に励み、オ・マジュの前で最高のパフォーマンスを見せたいと願う。
ウンギョルは、一時的に家庭内の問題を解決したが、将来への不安は消えない。あの謎のチケットは、未知の旅の始まりを予感させ、二つの月の出現は、この世界にはまだ解明されていない謎が多く存在することを示唆している。それでも、ウンギョルは目の前の課題に集中し、迫る公演で自分自身を証明しようと決意する。公演日が近づくにつれ、緊張感がチーム全体を包み込み、皆、期待と不安を胸にその日を待つ。そしてウンギョルにとって、これは単なる公演ではなく、自分自身の道へと進むための重要な一歩となる。
第2話の感想
「輝くウォーターメロン~僕らをつなぐ恋うた~」第2話は、主人公・ハ・ウンギョルの心の葛藤と成長、そして周りの人々との関係性が深く描かれた回でした。
父親との衝突、そして自分の気持ちを正直に伝えるシーンは胸を打ちました。「僕はあなたのトロフィーでも通訳機でもない」という叫びは、多くの視聴者の共感を呼んだのではないでしょうか。 自分の夢と家族の間で揺れ動く姿は、誰もが経験しうる普遍的なテーマであり、感情移入せずにはいられませんでした。
また、急遽代役を務めたライブシーンは圧巻で、音楽の持つ力を改めて感じさせました。成功を収めながらも父親に理解されないもどかしさ、それでも音楽を諦めないという強い意誌が伝わってきました。
つづく